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射影平面 : ミニ英和和英辞書
射影平面[しゃえいへいめん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

射影 : [しゃえい]
 (n,vs) (gen) (math) projection
: [かげ]
 【名詞】 1. shade 2. shadow 3. other side 
: [たいら, ひら]
 【名詞】 1. the broad 2. the flat 3. palm
平面 : [へいめん]
 【名詞】 1. level surface 2. plane 
: [めん]
  1. (n,n-suf) face 2. mug 3. surface 4. facial features 5. mask 6. face guard 7. side or facet 8. corner 9. page 

射影平面 : ウィキペディア日本語版
射影平面[しゃえいへいめん]

数学における射影平面(しゃえいへいめん、)は、初等的な平面の概念を拡張する幾何学的な構成である。通常の平面においては、二直線は典型的には一つの点で交わるが、特定の直線の組(平行線)については交わりを持たない。一つの見方として、射影平面は、通常の平面に平行線の交点として「無限遠点」を追加したものになっている。従って、射影平面では任意の二直線がただ一点において交わる。
射影平面の定義としてよく用いられるものが二種類ある。ひとつは線型代数学から来るもので、この場合の射影平面は、適当な古典群に対する等質空間として与えられる。この場合の重要な例として、実射影平面 RP2 〔実射影平面RP2R3へのはめ込みの一種がボーイサーフェスである。 Boy's surface を見られたし〕〔Make your Boy surface ←ここをクリックしたらボーイ曲面(ボーイ・サーフェス,Boy suraface)をはさみと紙とセロテープで工作する動画が見られます。設計図 ←ここをクリックしたら、その紙工作の設計図が見られます。(この設計図のwebsiteは、その動画の下にも書かれてあり、そこからもlinkしています。)〕および複素射影平面 CP2 が挙げられる。後者はもっと一般の公理的幾何学および有限幾何学の立場で定義することもできる。これは平面幾何学接続的性質の研究に適している。
射影平面の概念は、もっと高次元の射影空間の概念に一般化される。すなわち、射影平面は二次元の射影空間である。
== 線型代数学的な定義 ==
一つの方法として、射影平面は三次元空間内の原点を通る直線全体の成す集合として与えられる。射影平面上の直線は三次元空間内の原点を通る平面から生じる。きちんと述べれば、以下のようになる〔Baez (2002).〕。
''K'' を任意の可除環(斜体)とし、 ''K'' 3 で ''K'' の元の三つ組 ''x'' = (''x'' 0, ''x'' 1, ''x'' 2) 全体の成す集合(直積集合)を表す。''K'' 3 の零ベクトルでない任意の点 ''x'' に対し、原点と ''x'' を通る ''K'' 3 内の「直線」は ''K'' 3 の部分集合
:\
のことをいう。同様に ''x'', ''y'' を線型独立な ''K'' 3 の点(つまり ''kx'' + ''ly'' = 0 ならば必ず ''k'' = ''l'' = 0)に対し、原点と ''x'', ''y'' を通る「平面」は ''K'' 3 の部分集合
:\
のことであり、この平面は無数の直線を含む。
可除環 ''K'' 上の射影平面 ''K''P2 とは、''K'' 3 の原点を通る直線全体の成す集合をいう。''K''P2 の部分集合 ''L'' が、射影平面 ''K''P2 内の(射影)直線であるとは、''K'' 3 における平面で、それが含む直線全体の成す集合が ''K''P2 においてちょうど ''L'' と一致するものが存在するときにいう。
少し異なる定義の仕方もあって、射影平面というのは集合 ''K'' 3 ∖ を
:x \sim k x,\quad k \in K
で与えられる同値関係で割ったものである、ということもできる。この場合も射影平面内の直線は先ほどとまったく同じように定義でいる。''K'' が位相空間ならば ''K''P2 にも(直積位相部分空間の位相商位相を通じて)内在的な位相が入る。
''K''P2 における座標系 (''x'' 0, ''x'' 1, ''x'' 2) は斉次座標系 と呼ばれる。各三つ組 (''x'' 0, ''x'' 1, ''x'' 2) は ''K''P2 の点を矛盾無く表すが、三つ組 (0, 0, 0) だけは例外で ''K''P2 のどの点にも対応しない。''K'' が有限体でない限り ''K''P2 の各点に対応する三つ組は無数に存在しうる。'P2 とは、''K'' 3 の原点を通る直線全体の成す集合をいう。''K''P2 の部分集合 ''L'' が、射影平面 ''K''P2 内の(射影)直線であるとは、''K'' 3 における平面で、それが含む直線全体の成す集合が ''K''P2 においてちょうど ''L'' と一致するものが存在するときにいう。
少し異なる定義の仕方もあって、射影平面というのは集合 ''K'' 3 ∖ を
:x \sim k x,\quad k \in K
で与えられる同値関係で割ったものである、ということもできる。この場合も射影平面内の直線は先ほどとまったく同じように定義でいる。''K'' が位相空間ならば ''K
''P2 にも(直積位相部分空間の位相商位相を通じて)内在的な位相が入る。
''K
''P2 における座標系 (''x'' 0, ''x'' 1, ''x'' 2) は斉次座標系 と呼ばれる。各三つ組 (''x'' 0, ''x'' 1, ''x'' 2) は ''K''P2 の点を矛盾無く表すが、三つ組 (0, 0, 0) だけは例外で ''K''P2 のどの点にも対応しない。''K'' が有限体でない限り ''K''P2 の各点に対応する三つ組は無数に存在しうる。
''P2 の各点に対応する三つ組は無数に存在しうる。
=== 例 ===
''K'' として実数R を取れば、実射影平面 RP2 が生じる。これは位相幾何学において、向きを持たない実二次元の多様体の基本的な例を与えるものである〔例えば の索引には実射影平面が37回も出てくる。〕。
''K'' として複素数C を取れば、複素射影平面 CP2 が生じる。これは複素二次元の閉多様体であり、従って向きを持つ実四次元の多様体である。他の上の射影平面ともども代数幾何学の基本的な例を与える〔例えば、 では、体上の射影平面が通して扱われている。〕。
四元射影平面もまた別な意義を持つ対象である。ケーリー平面八元数環上の射影平面と考えられるが、八元数環が斜体を成さないため、きちんとした構成を十分に記述することはできない〔。
''K'' として位数 ''p'' ''n''有限体を取れば、''p'' 2''n'' + ''p'' ''n'' + 1 個の点を持つ射影平面が得られる。後述するファノ平面は ''p'' ''n'' = 2 とした場合にあたる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「射影平面」の詳細全文を読む




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