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電波銀河(Radio galaxy)は、最大光度1039Wに及ぶ非常に明るい電波(10 MHzから100 GHz)を放出する活動銀河である。類似のものに電波を出すクエーサーやブレーザーがある。電波の放出はシンクロトロンの過程による。観測によると、2つの宇宙ジェットとその外部の媒体の相互作用が相対論的ビームの効果によって変化したものである。このような銀河のほとんどは楕円銀河であり、電波銀河はそれ自体の性質だけではなく、かなり離れていても検出できるため、観測宇宙論のツールとして利用できることからも関心を持たれている。近年、銀河間空間、特に銀河団の電波銀河の効果に関する多くの研究が行われている。 ==放出の過程== 電波銀河からの電波の放出は、非常に滑らかで帯域が広く偏光も強いため、シンクロトロン放射であると推定される。これは電波を放射するプラズマ、少なくとも相対論的速度の電子と磁場が存在することを示唆している。プラズマは中性であるため、陽子か陽電子も含まれていることになる。観測される放射光から直接粒子の種類を決定する方法はなく、さらに観測から粒子や磁場のエネルギー密度を測定する方法もない。所与の放射率を与えるための最低エネルギー条件は決定できるが、真のエネルギーが最低エネルギーの近くにあると信じるに足る証拠は長年の間なかった。 シンクロトロン放射と似た過程に逆コンプトン散乱がある。これは相対論的な原子が周囲の光子と相互作用してトムソン散乱を起こし、高エネルギーを発する過程である。逆コンプトン放射を起こす電波源は、X線領域でも特に重要であることが分かり、また電子の密度(と既知の光子の密度)のみに依存するため、逆コンプトン散乱の検出により、粒子と磁場のエネルギー密度を推定することができる。この方法によって、多くの強力な電波源は実際に最低エネルギー状態と非常に近いことが分かっている。 シンクロトロン放射は、電波の波長に限定されない。電波源が粒子に十分大きなエネルギーを与えられれば、赤外線、可視光線、紫外線、さらには通常の磁場で電子のエネルギーが1テラ電子ボルトを超えるとX線としてさえ検出される。シンクロトロン放射と他の放射過程を区別するのには、偏光や連続スペクトルが用いられる。ジェットやホットスポットは高い振動数のシンクロトロン放射の源になることが多い。シンクロトロン放射と逆コンプトン放射を観測から区別することは困難であり、特にX線については天体ごとにどちらの過程が起こっているのかは議論がある。電波銀河での粒子の加速については、他にフェルミ加速の可能性も考えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「電波銀河」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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