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大衆文化における近親相姦 : ミニ英和和英辞書
大衆文化における近親相姦[たいしゅうぶんかにおけるきんしんそうかん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

大衆 : [たいしゅう]
 【名詞】 1. general public 
: [しゅう]
 【名詞】 1. masses 2. great number 3. the people 
: [ぶん]
 【名詞】 1. sentence 
文化 : [ぶんか]
 【名詞】 1. culture 2. civilization 3. civilisation 
: [か]
 (suf) action of making something
近親 : [きんしん]
 【名詞】 1. near relative 
近親相姦 : [きんしんそうかん]
 (n) incest
: [そう]
 【名詞】 1. aspect 2. phase 3. countenance
相姦 : [そうかん]
 (n) adultery

大衆文化における近親相姦 : ウィキペディア日本語版
大衆文化における近親相姦[たいしゅうぶんかにおけるきんしんそうかん]
大衆文化における近親相姦(たいしゅうぶんかにおけるきんしんそうかん)とは、大衆文化において扱われる近親相姦のことである。小説、音楽や映画などといった大衆文化の分野においては近親相姦のテーマが様々な形で扱われる。
== 研究・評論 ==
近親相姦は日本の官能小説の幾分普及した題材である。永田守弘による著書である『日本の官能小説』という新書が朝日新聞出版より2015年に出版され、1991年デビューの牧村僚が母と息子の関係を描いた歴史的な官能小説家として引き合いに出されているが、このような作品が描かれた背景には母と息子の関係の濃密化という実際の社会の変化があると永田守弘は指摘している〔『日本の官能小説』(永田守弘、朝日新聞出版、2015年) 141~143ページ ISBN 978-4022736093〕。官能小説以外ではミステリー小説の分野で描かれる場合が注目されている。島田荘司は、かつてアガサ・クリスティの時代は、母と息子の性的関係や、母と娘の戦いといったことを題材にすることはミステリーの世界では倫理的に敬遠されていたと述べている〔『鬼畜の家(文庫版)』(深木章子、講談社、2014年、原書は2011年発行) 385ページ(島田荘司による解説部分) ISBN 978-4062778251〕。近親相姦が喜劇として描かれる場合もあり、マルグリット・ド・ナヴァルの『エプタメロン』では、実母と関係して得た娘と交わった男の話が描かれるが、シリアスなものではなく、一同の笑いを誘う滑稽譚となっている〔『愛の神話学―世界神話・文学・絵画にみる愛と苦しみ』(篠田知和基八坂書房、2011年、168ページ ISBN 978-4896949797〕。
少女漫画においても近親相姦は取り上げられやすいテーマであり、昭和47年にも母子相姦を扱った水野英子『ママに青い花を』などの作品が見出される。石子順造は戦前の宝塚歌劇から引き継いで、男装の麗人のイメージを純粋培養している少女漫画に母子相姦が描かれたのは象徴的だと述べ、男性でありながら男性でない兄を原イメージとした男装の麗人に恋人を仮託すれば、予感される母である自分にとってもう一つの決定的な愛は息子への愛情であるので、男装の麗人と母子相姦は日本の思春期の少女にとって深く切実な愛のイメージの二相であると指摘している〔石子順造『子守唄はなぜ哀しいか―近代日本の母像』柏書房、2006年、160ページ ISBN 978-4760130689〕。藤本由香里レディースコミックにおいては近親相姦も武器となり得るとした上で、母子相姦ではなく娘が父親を誘惑する父子相姦に着目する。娘に誘惑され、それに応じた父親が破滅させられるというレディースコミックに見られる題材は、「近親相姦」が「父権制」への反逆として姿を現した例であるという〔白藤花夜子編『ニュー・フェミニズム・レビュー 3 ポルノグラフィー―揺れる視線の政治学』藤本由香里「女の欲望のかたち―レディースコミックにみる女の性幻想」学陽書房、1992年、84ページ ISBN 978-4313840430〕。
成人向け漫画でも近親相姦は扱われるが、2006年にイースト・プレスより単行本が出版され、2014年に筑摩書房より文庫が出版された、永山薫の著書『エロマンガ・スタディーズ 「快楽装置」としての漫画入門』(文庫版の書名は『増補 エロマンガ・スタディーズ 「快楽装置」としての漫画入門』)では「妹系と近親相姦」という見出しで一章を割いて話題にしている。永山薫は、21世紀初頭の段階ではエロマンガ全体を見ても妹を扱った作品が最も一般的といっていい状態で〔『増補 エロマンガ・スタディーズ 「快楽装置」としての漫画入門』(永山薫、筑摩書房、2014年、単行本は2006年発行) 180ページ ISBN 978-4480431691〕、母親を扱った作品は目立って多いというほどではなくリアルに描かれることも少ないと書く一方で〔『増補 エロマンガ・スタディーズ 「快楽装置」としての漫画入門』(永山薫、筑摩書房、2014年、単行本は2006年発行) 189ページ ISBN 978-4480431691〕、文庫版の注ではエロ劇画に類する今の作品では母親をリアルに描くことは一般的としている〔『増補 エロマンガ・スタディーズ 「快楽装置」としての漫画入門』(永山薫、筑摩書房、2014年、単行本は2006年発行) 192ページ ISBN 978-4480431691〕。兄妹の近親相姦の作品を多数著す成人向け漫画家の三上ミカは、自身が弟に対してブラザーコンプレックスであることが兄と妹という関係性に惹かれる理由の一つになっていると述べている。また、兄妹ゆえに愛情の種類も他のカップルより複雑なはずなので、それを火種にできたら良いと思うとしている〔『COMIC X-EROS コミックゼロス #37 2016年1月号』(三上ミカワニマガジン社、2015年)108ページ〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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