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ヤコビ和 : ミニ英和和英辞書
ヤコビ和[やこびわ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ヤコビ : [やこび]
 (n) Jacobi, (n) Jacobi
: [わ]
 【名詞】 1. (1) sum 2. (2) harmony 3. peace 

ヤコビ和 : ウィキペディア日本語版
ヤコビ和[やこびわ]
数学におけるヤコビ和(ヤコビわ、)とは、ディリクレ指標によって形成されるある種ののことを言う。簡単な例として、ある素数 ''p'' を法とする二つのディリクレ指標 \chi\psi に対するヤコビ和 J(\chi, \psi) は、次のように定義される。
: J(\chi,\psi) = \sum \chi(a) \psi(1 - a). \,
ここで和は ''p'' を法とする全ての剰余 ''a'' = 2, 3, ..., ''p'' − 1 についてなされる(したがって ''a'' と 1 − ''a'' のいずれも 0 とならない)。ヤコビ和はベータ関数の有限体における類似物である。このような和は円分の理論との関連で19世紀初頭にヤコビによって導入された。ヤコビ和は一般に、ガウス和 g の冪乗の積へと分解できる。例えば、指標 \chi\psi が非自明であるとき、J(\chi, \psi) = g(\chi)g(\psi) / g(\chi\psi) となるが、これはガンマ関数についてのベータ関数の公式と似たものである。非自明なガウス和 g の絶対値は ''p''1/2 であるため、指標 \chi\psi,\chi,\psi が非自明であるなら、J(\chi, \psi) の絶対値もまた ''p''1/2 となる。ヤコビ和 ''J'' は、非自明なガウス和 g が属する円分体よりも小さい円分体に属する。例えば J(\chi, \psi) の被加数には 1の ''p'' 乗根は含まれないが、1 の (''p'' − 1)-乗根の円分体に属する値が含まれる。ガウス和のように、ヤコビ和は円分体における素イデアル分解がわかっている。このことについてはを参照されたい。
\chiルジャンドル記号である時は、J(\chi, \chi) = -\chi(-1) = -(-1)^ となる。一般にヤコビ和の値は、の局所ゼータ関数との関連で現れる。ルジャンドル記号に関するヤコビ和の結果は、''p'' 個の元からなる有限体上のである円錐断面上の点の数 ''p'' + 1 に対する公式を導く。1949年のアンドレ・ヴェイユの論文は、この議論に再び多くの注目を集めるものであった。実際、20世紀後半のハッセ=ダベンポートの関係により、ガウス和の冪の性質は再び現代的な話題となっている。
一般のヤコビ和による対角超曲面に対して局所ゼータ関数を記述できる可能性を指摘するとともに、Weil (1952) はヤコビ和のヘッケ指標としての性質を示した。
これはアーベル多様体の虚数乗法が確立されるとともに、重要な概念となった。問題におけるヘッケ指標は、例えばのハッセ・ヴェイユのゼータ函数を表現する際に必要となるものであった。それらの指標の導手については、Weil によって未解決問題とされていたが、後の研究によってそれらは決定された。
== 参考文献 ==

*B. C. Berndt, R. J. Evans, K. S. Williams, ''Gauss and Jacobi Sums'', Wiley, 1998.
*S. Lang, ''Cyclotomic fields'', Graduate texts in mathematics vol. 59, Springer Verlag 1978. ISBN 0-387-90307-0. See in particular chapter 1 (Character Sums).
*André Weil, ''Numbers of solutions of equations in finite fields'', Bull. Amer. Math. Soc. 55 (1949), 497–508.
*André Weil, ''Jacobi sums as Grössencharaktere'', Trans. Amer. Math. Soc. 73 (1952), 487–495.


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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