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エウリュノメ ( リダイレクト:エウリュノメー ) : ウィキペディア日本語版
エウリュノメー
エウリュノメー()は、ギリシア神話女神、あるいは女性である。長母音を省略してエウリュノメとも表記される。
* オーケアノスの娘
* ペーネロペーの乳母
のほか数人が知られている。以下に説明する。
== オーケアノスの娘 ==
このエウリュノメーは、オーケアノスとテーテュースの娘で〔ヘーシオドス、358。アポロドーロス、1巻2・2。〕、ゼウスとの間にカリス〔ヘーシオドス、907~909。アポロドーロス、1巻3・1。〕、また一説に河神アーソーポスを生んだ〔アポロドーロス、3巻12・6。〕。
ロドスのアポローニオスによるとエウリュノメーは蛇神オピーオーンの妻で、オリュンポスの最初の支配者であった。しかしオピーオーンがクロノスとの力比べに負けたとき、オピーオーンとエウリュノメーはクロノスとレアーに王権を譲り、海の中に姿を消したという〔ロドスのアポローニオス『アルゴナウティカ』1巻503~506。〕。その後エウリュノメーはヘーラーヘーパイストスを海に投げ捨てたとき、テティスとともにヘーパイストスをかくまった〔『イーリアス』18巻。〕。アルカディアのピガリアーにはエウリュノメーの聖域があり、年に一度の祭礼のときだけ閉ざされていた聖域は人々に解放された。聖域にはエウリュノメーの神像があり、上半身は女性、下半身は魚の姿をしており、金の鎖で縛られていたという〔パウサニアス、8巻41・4~6。〕。
イギリス詩人ロバート・グレーヴスは独自に再構築した原ギリシアの創造神話を「ペラスゴイ人の創世神話」として紹介しているが、そこではエウリュノメーは創造神とされている。カオスの中に最初に裸で存在したエウリュノメーは、空と海を分離してから波の中で踊り狂い、その動きから北風を発生させた。続いて北風を両手で捕まえ、激しくこすり伸ばしてオピーオーンを生み出し、その後も体を温める為に踊り続けたが、欲情したオピーオーンと交わって身籠り、に姿を変えて波の上に宇宙卵を産んだ。卵は孵化して太陽水星金星火星木星土星を初めとする無数の星々と美しい自然と生物たちに満ちた大地が生まれ、2人はオリュンポス山に移った。しかし卵を孵化させて慢心したオピーオーンが、自分こそが宇宙の創造者であると主張したのでエウリュノメーはオピーオーンを踏み付け、牙を蹴り折って地下深くの洞窟に追放した。その後、太陽と月、及び5つの惑星に神秘の力を生み与え、光明を司る太陽にテイアーヒュペリーオーンを、魅惑を司る月にポイベーアトラースを、知恵を司る水星にメーティスコイオスを、愛を司る金星にテーテュースとオーケアノスを、生長を司る火星にディオーネークレイオスを、掟を司る木星にテミスエウリュメドーンを配置し、平和を司る土星にクロノスとレアーを配置するといった具合に、男女の巨人であるティーターンとティターニアをそれぞれの惑星に配置した。その後、アルカディアの土から最初の人間であるペラスゴスが生まれた〔ロバート・グレーヴス、1・a~d。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「エウリュノメー」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Eurynome (Oceanid) 」があります。




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