翻訳と辞書
Words near each other
・ 鳥銃
・ 鳥鋼
・ 鳥鍋
・ 鳥頚類
・ 鳥頭体
・ 鳥頭紀行
・ 鳥頸上目
・ 鳥頸類
・ 鳥顔貌
・ 鳥類
鳥類の体の構造
・ 鳥類インフルエンザ
・ 鳥類キャリアによるIP
・ 鳥類レッドリスト
・ 鳥類レッドリスト (環境省)
・ 鳥類天然記念物一覧
・ 鳥類学
・ 鳥類学者
・ 鳥類学者のファンタジア
・ 鳥類標識


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

鳥類の体の構造 : ミニ英和和英辞書
鳥類の体の構造[ちょうるいのからだのこうぞう]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [とり]
 【名詞】 1. bird 2. fowl 3. poultry 
鳥類 : [ちょうるい]
 【名詞】 1. birds 
構造 : [こうぞう]
 【名詞】 1. structure 2. construction 

鳥類の体の構造 : ウィキペディア日本語版
鳥類の体の構造[ちょうるいのからだのこうぞう]

鳥類の体の構造()では、鳥類の解剖学的、生理学的構造()について述べる。鳥類の体構造は多くの点で特有の適応を示し、そのほとんどは飛翔に関わっている。鳥類は軽い骨格と、軽いが力強い筋肉、非常に高い代謝効率と酸素供給の能力を持つ循環器系呼吸器系を持ち、それらが飛翔を可能にしている。くちばしの発達によって、特殊な適応を遂げ消化器系進化した。これらの解剖学的特殊化が、鳥類を脊椎動物のなかで独立したとして分類する根拠となっている。
== 骨格系 ==

鳥類のおよび骨格飛翔に対して高度に適応している。飛び立つ際、止まる際、また飛翔中に骨格にかかる大きな応力に耐える強度を持ち、かつ非常に軽量であり、骨をすべてあわせても全体重の5%程度である。一つの特徴として、尾端骨などにおいて複数の骨が融合、骨化して一つの組織になっていることがあり、それにより他の脊椎動物に比べて鳥類は骨の総数が少ない。さらにもなく、厳密にいうともない。それらの代わりに、より軽量なくちばしを備える。多くの種では孵化したばかりの雛鳥のくちばしに、卵歯 (egg tooth) と呼ばれる卵殻を破るための小さな突起が見られるが、これは骨組織ではない。
鳥類の骨では、中空になっているところに多数の支柱が交差していて強度を保持する構造(桁構造)が多く見られる。そういった構造を持つ骨の数は種によって異なるが、大型で滑空するものほど多い傾向にある。また中空に近い構造を持つ骨が気嚢の膨らむスペースを確保している例もある〔。ペンギンダチョウなど飛翔を行わない鳥類にはこのような中空の骨はない。この事実は、骨の中空構造が飛翔のための要件であることの傍証と考えられている。

鳥類では、頸椎の数が他の脊椎動物よりも多く、多くの種で13-25個の骨から成っている。また脊椎動物の中で鎖骨胸骨が融合して、それぞれ叉骨竜骨突起を持つ胸骨板を形成しているのは鳥類だけである。竜骨突起は飛翔に必要な筋肉の支点となる。ペンギンは飛翔しないが、泳ぐための筋肉がやはり竜骨突起を支点としている。他の飛翔しない鳥類では、大胸筋および小胸筋が飛翔するものに比べて発達しておらず、竜骨突起の存在もはっきりしているとはいえない。胸骨盤は泳ぐ鳥類では広く、地表を歩く鳥類では長い。一方飛翔する鳥類では胸骨盤の幅、長さは同程度である〔Ayhan Duezler, Ozcan Ozgel, Nejdet Dursun (2006) Morphometric Analysis of the Sternum in Avian Species. Turk. J. Vet. Anim. Sci. 30:311-314〕。
鳥類の肋骨には鉤状突起 (uncinate processes of ribs) がある。これにより、肋骨が形成する「籠」形状の強度が維持される。ムカシトカゲにも同様の構造が見られる。また鳥類では脊椎の融合により、一部の爬虫類と同様に骨盤の一部が長く伸びている。骨組織の融合は肩帯においても見られる。頭骨は前涙腺窩 (pre-lachrymal fossa) を持つ爬虫類のような双弓類型の頭蓋骨を持っており、後頭顆 (occipital condyle) は1個である〔Wing, Leonard W. (1956) Natural History of Birds. The Ronald Press Company. 〕。
頭骨は前部(頭頂部)、頂部(後頭部)、前上顎骨および鼻部(上のくちばしの部位)、下顎骨(下のくちばし)の5つの骨から成る。多くの種で、頭骨の重量は体重の1%程度である。
脊柱は脊椎から成り、頸椎(13-16個の骨から成る)、複合仙骨Synsacrum、脊椎が融合して骨盤とも癒合したもの)、尾骨の3つの部位に分けられる。
胸部は叉骨烏口骨から成り、肩甲骨と融合して肩帯を形成している。胸部の側面の形状は肋骨が胸骨板とともに形成している。
肩部は胸部の骨格を成す肩帯上腕骨が形成している。上腕骨は橈骨尺骨とで肘を形成している。手根骨 (carpus) と中手骨は、手首に相当する部位を形成しており、の骨は互いに融合している。より効率的な飛翔を可能とするため、翼を形成する骨は特に軽量である。
臀部を形成する骨盤は腸骨(骨盤上部)、坐骨(両脇)、恥骨(前部)の3つの部位から成るが、これらは融合して一つの骨組織になっており、寛骨と呼ばれている。寛骨は、成鳥が卵の上に座っても問題がないような形状になっている。3つの骨の融合部位は寛骨臼 (acetabulum) と呼ばれ、後肢の最上部を成す大腿骨との関節を形成している。
大腿骨脛骨および腓骨の二つの骨と一か所で関節を形成しており、そこが膝の部位である。跗蹠骨 (Tarsometatarsus) が足の上部を、)の骨がつま先の部位を形成している。腿と脛の部位がもっとも重い骨であり、身体の重心を低くする役割を果たし、飛翔の助けとなっている。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「鳥類の体の構造」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.