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石高制 : ミニ英和和英辞書
石高制[こくだかせい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [こく, いし]
 【名詞】 1. volume measure (approx. 180l, 5 bushels, 10 cub. ft.) 
石高 : [こくだか]
 【名詞】 1. (crop) yield 2. stipend
: [たか]
 【名詞】 1. quantity 2. amount 3. volume 4. number 5. amount of money 
: [せい]
  1. (n,n-suf,vs) system 2. organization 3. organisation 4. imperial command 5. laws 6. regulation 7. control 8. government 9. suppression 10. restraint 1 1. holding back 12. establishment 1

石高制 : ウィキペディア日本語版
石高制[こくだかせい]
石高制(こくだかせい)とは、土地の標準的な収量(玄米収穫量)である石高を基準として組み立てられた日本近世封建社会の体制原理のことである。土地の大小や年貢量のみならず、身分秩序における基準として用いられた。
== 背景 ==
戦国時代にはこれまでの荘園とそれを取り巻く土地制度が解体され、戦国大名による新たな土地支配の体制が確立された。戦国大名は貫高制に基づいて検地を行い、軍役を定めた。貫高制では土地の面積や大まかな質によって年貢高が定められ、実際の収穫高とはほとんど無関係であった。
「石高」の概念自体は戦国時代に一部大名が採用し、織田政権でも土地の評価方法として一部の地域で採用されていたが、石高制の導入は豊臣政権による太閤検地以後であり、徳川政権江戸幕府)はそれを土台として日本全国の支配を確立させた。原則としては検地丈量を行って石盛を行って石高が確定し、それに基づいた公儀による印判状判物の発給によって領知高が確定されたが、実際の運用面で検地の数字を重視しながらも経済的・政治的な事情を加味した加減が加えられた「公定の生産高」が石高として算定され、そのために各種の例外が適用された事例も多かった。
石高制導入の背景には、農民層の田畑や屋敷地に対する経済的価値の把握・表記に実際の収量を元にした石高制の方がより直接的で適切であったことがあげられる(ただし、実際の石高が直接的な表示であったかどうかという点には問題点もある)。更に、土地に対する名請人を実際の耕作者に固定することで現地の土豪や有力農民による中間搾取を困難として彼らの武士化・領主化を排除して、兵農分離の徹底と下剋上の傾向抑止の役目を果たした。また、急激な統一政権成立の過程において、従来の惣村と外来の新領主が年貢徴収などを巡って対立する事例がしばしば見られた。領主側は一円支配確立のために惣村における複雑な土地関係を整理して把握することで彼らの抵抗を抑えようとしたのである。更に近年では貨幣制度の混乱も原因として注目されている。それまで中国(明)から宋銭や明銭を輸入していたシステムが勘合貿易の断絶及び明での貨幣制度の変更による銅銭そのものの衰退(銀及び紙幣による支払体系の定着による国家保証の消滅と私鋳銭の大量流通による官銭の排除)によってこれまで中国の銅銭をそのまま利用していた日本などの周辺諸国の経済にも混乱を与えた。日本ではそれまで鐚銭と呼ばれていた悪質な銅銭は撰銭と呼ばれる排除の対象であったが、貨幣需要の高まりと銅銭体系の崩壊という2つの現象の衝突が大量の鐚銭を含んだ私鋳銭鋳造による補完を招いた。その結果、一定水準以上の鐚銭をやむなく受容する(当然、貨幣の質が落ちるために貨幣価値は減少する)か、米や金銀などの代用貨幣による支払を余儀なくされた。統一政権は律令制でごく少量出されていただけの金貨銀貨を本格的に発行したりして、対応しようとしたが全国的に通用する良質な銅銭を鋳造するだけの仕組を確立できていなかったため、16世紀中期から17世紀中期までのほぼ1世紀にわたって銅銭を中心とした貨幣に対する信用が著しく低下していた。こうした中で銅銭を基準とした貫高制を維持することが事実上不可能になり、代用貨幣である米による徴税への切り替えを余儀なくされたというのである。〔鈴木公雄 編『貨幣の地域史』岩波書店、2007年所収の諸論文を参照のこと。〕

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「石高制」の詳細全文を読む




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