翻訳と辞書
Words near each other
・ 教会で死んだ男
・ 教会のしるし
・ 教会のアリア
・ 教会のステンドグラス
・ 教会のバビロニア捕囚
・ 教会の一覧
・ 教会の危機
・ 教会の標識
・ 教会の聖母子
・ 教会オルガン
教会カンタータ
・ 教会スラブ語
・ 教会スラヴ語
・ 教会ラテン語
・ 教会一致運動
・ 教会会規
・ 教会会議
・ 教会前駅
・ 教会区
・ 教会博士


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

教会カンタータ : ミニ英和和英辞書
教会カンタータ[きょうかいかんたーた]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

教会 : [きょうかい]
 【名詞】 1. church 
: [かい]
  1. (n,n-suf,vs) meeting 2. assembly 3. party 4. association 5. club 
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

教会カンタータ : ウィキペディア日本語版
教会カンタータ[きょうかいかんたーた]

教会カンタータ(きょうかいカンタータ、、)は、主にプロテスタント教会の礼拝用に書かれたカンタータ。オーケストラの伴奏によるコラールアリアが交互に進行する。1700年以降はレチタティーヴォも付け加えられた。
コラールは祈祷所に集まった民衆もいっしょに歌うもので、歌詞聖書から取っているものもある。主な作曲家はバッハなど。バッハはライプツィヒ時代に毎週のように教会カンタータを約5年分作曲していたが、現在残っているのは約4年分のおよそ200曲である。
教会カンタータは、特にルター派の教会で発達した。マルティン・ルターは音楽を神からの賜物と捉え、自らも積極的にコラールの制作に関わっている。この宗教的な支柱を基盤に、さまざまな音楽を取り込んで発達してきた。バロック時代に入ると、ハインリヒ・シュッツを代表とする独唱と合唱を組み合わせた「宗教コンチェルト」が盛んになる。これをさらに発展させ、イタリアで普及したレチタティーヴォ、またはダカーポ形式やリトルネロなどをさらに組み入れ、バッハを代表とするバロック後期の教会カンタータへと成長する。一方、ドイツでは少数派の改革派教会では、ジャン・カルヴァンが音楽の重要性を認めながらも、そのある面を警戒しておりジュネーブ詩篇歌を用いたので〔『礼拝と音楽』2004年春 No.121〕〔ジャン・カルヴァンキリスト教綱要改革派教会〕〔『フランス・プロテスタント-苦難と栄光の歩み』〕、大規模で多様な宗教音楽の発展を見なかった。そのため、カルヴァン派の勢力が強くルター派に対する風当たりが強かったケーテンに赴任したバッハは、在任中に教会カンタータを作曲していない。
==教会カンタータの内容と礼拝の関連性==
教会カンタータは、教会での礼拝のプログラムに組み込まれている。礼拝の目的は神の言葉を人々に普及させることにあるため、普及活動の一環として音楽を提供する。すなわち、聖書の朗読と牧師の説教と、教会カンタータの内容は密接に関連している。いうなれば「聖書の言葉を牧師が説明し、聖書の物語を音楽で再現する」と言ってもよい。
このことを、有名なバッハのカンタータ「心と口と行いと生きざまもて(Herz und Mund und Tat und Leben;BWV147)」で例示してみよう。この曲は、教会暦で毎年7月2日に定められた「主の母マリアエリザベト訪問記念日」のために作られた台本にもとづく曲である。コンサート会場は別として、教会の中にあっては、決してクリスマス復活祭など他の行事の礼拝で演奏されることはない。それは、礼拝の根幹を成す聖書朗読とカンタータの内容が密接に関係しているためである。
エリザベト訪問記念日には、ルカ福音書第1章の第39節から第56節までが朗読され、牧師はこれに解釈を加えるいわゆる説教を行う。この日に朗読される範囲には、洗礼ヨハネを身ごもっているエリザベトをマリアが訪問してイエスの懐妊を報告すること、報告を聞いた洗礼ヨハネが胎内で喜び跳ねたこと、それを受けてマリアが主に感謝のほめ歌(この歌詞が「マニフィカト」である)を捧げたことが記述されている。BWV147はこの記述を下敷きとし、迫害や偏見を克服して主に感謝を捧げるよう促し、また怯む魂にイエスから助力があることを確信する歌詞で構成される。
一方で、牧師の補足説明作業である「説教」については、牧師の裁量に任されているため、必ずしも説教とカンタータがマッチングするとは限らない。BWV147の場合、朗読聖書の前半部分とはマッチするが、後半のほめ歌とは乖離している。牧師がほめ歌について説教した場合、BWV147では場に相応しくない音楽となってしまう。その場合は、ほめ歌を下敷きとした「わが心は主をあがめ(Meine Seel erhebt den Herren;BWV10)」を用いる。このようにして、同じ教会暦の聖書に対応して多様なカンタータが制作されるのである。
バッハに限らず、バロック後期の音楽家の手で生み出された教会カンタータは、教会暦の聖書に対応した定期カンタータが主体であり、教会暦に関係なく演奏できる不定期カンタータは、婚儀か葬儀のために作曲したものなど一部に限定される。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「教会カンタータ」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.