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南海トラフ巨大地震 : ミニ英和和英辞書
南海トラフ巨大地震[なんかいとらふきょだいじしん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [みなみ]
  1. (n,vs) South 2. proceeding south 
南海 : [なんかい]
 【名詞】 1. southern sea 
ラフ : [らふ]
  1. (adj,n) rough 2. (adj,n) rough
: [こ]
 【名詞】 1. big 2. large 3. great
巨大 : [きょだい]
  1. (adj-na,n) huge 2. gigantic 3. enormous 
大地 : [だいち]
 【名詞】 1. ground 2. earth 3. the solid earth 4. the (vast) land 
大地震 : [だいじしん]
 (n) major earthquake
: [ち]
  1. (n,n-suf) earth 
地震 : [じしん]
 【名詞】 1. earthquake 

南海トラフ巨大地震 : ウィキペディア日本語版
南海トラフ巨大地震[なんかいとらふきょだいじしん]

南海トラフ巨大地震(なんかいトラフきょだいじしん)は、フィリピン海プレートアムールプレート〔一般的にはユーラシアプレートとの収束型境界とされるが、石橋(2014)は南海トラフの地震を考える上ではアムールプレートの東北日本に対する東進を考慮した方が良いとしている。〕とのプレート境界の沈み込み帯である南海トラフ沿いが震源域と考えられている巨大地震のことである〔石橋克彦『南海トラフ巨大地震 -歴史・科学・社会 』岩波出版、2014年〕〔瀬野徹三(2011): , 東京大学地震研究所, 2011年〕。
また、2011年8月に内閣府に設置された「南海トラフの巨大地震モデル検討会」が検討した、南海トラフ沿いで発生すると想定される最大クラスの地震も「南海トラフ巨大地震」と称する。
== 南海トラフの地震の特徴と「地震像」 ==

南海トラフの地震は、約90 - 150年(中世以前の発生記録では200年以上)の間隔で発生し、東海地震東南海地震南海地震震源域が毎回数時間から数年の期間をおいてあるいは時間を置かずに同時に3つの地震が連動していること(連動型地震)が定説とされてきた。一方で、慶長地震は南海トラフを震源とすることに異論が出されており、南海トラフの地震は200年程度の間隔で発生すると考えるのが自然な姿であるという見解も存在する〔松浦律子(2014): , 歴史地震, 第29号, 263.〕。
最も新しい昭和の地震は地震計による観測記録、それより古い地震は地質調査や文献資料からそれぞれ推定されており、今後も同じような間隔で発生すると推測されている。いずれもマグニチュードが8以上になるような巨大地震で、揺れや津波により大きな被害を出してきた。
なお、その後の研究により、地震が起こるたびに震源域は少しづつ異なることが分かった。例えば、同じ南海地震でも安政の南海地震は南海道沖全域が震源域となったのに対して、昭和の南海地震は西側4分の1は震源域ではなかったと推定されている〔。また一方で東京大学地震研究所の瀬野徹三は、東海・東南海・南海といった3地震の分類を変える必要を挙げ、南海トラフの東端の震源域(東南海の一部及び東海)と連動して静岡付近まで断層の破壊が進む「安政型」、その震源域と連動せず静岡までは断層の破壊が起きない「宝永型」の二種類に分類することができるという説を唱えている〔瀬野徹三(2011): , 東京大学地震研究所, 2011年〕。
1498年の明応地震以降は文献資料が豊富で発生間隔も100年前後で一定しているとされてきた。しかし、それ以前は東海地震の発生記録が無いほか、1361年正平地震以前の間隔は記録に欠損があり、例えば13世紀前半と見られる津波や液状化の痕跡は複数の箇所から発見されており、記録を補なうものと考えられている一方で、1096年永長地震以前は確かな証拠は無く津波堆積物の研究から100年と200年の周期が交互に繰り返されているとする説もある〔「南海トラフ、地震に二つの周期か -津波の堆積物発見 西日本新聞、2011年9月30日付〕。他方、地震連動の発生の様子をプレートの相対運動やプレート境界の摩擦特性からシミュレーションする試みもあり、連動性は再現されたが地震発生間隔などが歴史記録と一致しない点もある〔堀高峰(2006): 『歴史地震』 第21号, 253.〕〔平原和朗, 坂本登史文: 京都大学理学研究科〕。
南海トラフ全域をほぼ同時に断層破壊した地震は規模が大きく、宝永地震は他の地震よりもひとまわり大きいM8.6とされてきた。21世紀に入ってからの研究により、この宝永地震と同じ規模の津波堆積物は300 - 600年間隔で見出される事が分かった。さらに、宝永地震よりも巨大な津波をもたらす地震が約2,000年前に起きた可能性がある事も分かった〔 地震調査委員会、2013年5月、主文1-2頁〕〔, 南海トラフの巨大地震モデル検討会, 第2回会合, 2011年〕。
また、昭和南海地震でも確認されたように、単純なプレート間地震ではなく、スプレー断層(主な断層から分かれて存在する細かな分岐断層)からの滑りをも伴う可能性も指摘され、南海トラフ沿いには過去に生じたと考えられるスプレー断層が数多く確認される〔 地震調査研究推進本部 「南海トラフの地震の長期評価について」 2001年〕。一方、震源域が広いと顕著になる長周期地震動の発生も予想され、震源域に近い平野部の大都市大阪名古屋などをはじめとして高層ビルやオイルタンクなどに被害が及ぶ危険性が指摘されている〔石橋克彦「」日本自然災害学会『自然災害科学』21巻3号、2002年、190-198頁 〕。これらに関連して、古文書にはしばしば半時(はんとき、約1時間)に亘る長時間強い振動が継続したと解釈できるような地震の記録がみられるが、これは大地震に対する恐怖感が誇張的な表現を生んだとする見方もある一方、連動型地震のように震源域が長大になれば破壊が伝わる時間も長くなり、そこからまた別の断層が生ずるなど長い破壊時間をもつ多重地震となって、本震後の活発な余震なども相まって実際の揺れを表現したものとする見方もある〔間城龍男 『宝永大地震 -土佐最大の被害地震-』 あさひ謄写堂、1995年〕〔石橋克彦「」日本地球惑星科学連合『地球惑星科学関連学会2000年合同大会予稿集』Sl-017、2000年〕。
以上のように南海トラフにおける海溝型地震は、一定の間隔で起こる「周期性」と同時に起こる「連動性」が大きな特徴となっている。さらに、南海トラフは約2000万年前の比較的若いプレートが沈み込んでおり、薄くかつ温度も高いため低角で沈み込みプレート境界の固着も起こりやすく、震源域が陸地に近いので被害も大きくなりやすい〔中央防災会議、2007年、7頁(§1-1-1)〕。南海トラフにおける、フィリピン海プレートとユーラシアプレート(アムールプレート)とのプレート間カップリングは100%に近くほぼ完全に固着し、1年に6.5cmずつ日本列島を押すプレートの運動エネルギーはほとんどが地震のエネルギーとなっていると考えられている。しかし紀伊半島先端部の潮岬沖付近に固着が弱く滑りやすい領域があり、1944年昭和東南海地震、1946年昭和南海地震はいずれもこの付近を震源として断層の破壊がそれぞれ東西方向へ進行したことと関連が深いと見られている〔橋本学, 小林知勝, 田部井隆雄(2005):〕。
この地震により発生するとされる災害を「東日本大震災」に倣い「西日本大震災」と呼称する場合がある〔週刊東洋経済第6329号 2011年6月4日号)、鎌田浩毅 『西日本大震災に備えよ : 日本列島大変動の時代』 PHP研究所〈PHP新書〉、2015年、ISBN 978-4569827841〕。2011年3月の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生後南海トラフ巨大地震への懸念が浮上したことを受けて、日本政府は中央防災会議に「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」を設けて対策検討を進めた。同ワーキンググループは2012年7月にまとめた中間報告において、南海トラフで想定される最大クラスの巨大地震を「東日本大震災を超え、国難ともいえる巨大災害」と位置づけている〔南海トラフ「国難」首都直下「政府代替拠点を」 ヨミウリ・オンライン、2012年7月20日〕〔『南海トラフ 集団移転推進』読売新聞2012年7月20日朝刊1面〕〔中央防災会議、2012年、1頁〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「南海トラフ巨大地震」の詳細全文を読む




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