翻訳と辞書
Words near each other
・ 利根中学校
・ 利根中継局
・ 利根事件
・ 利根健太朗
・ 利根健太朗と折戸マリの赤坂That's団!
・ 利根健太郎
・ 利根別自然公園
・ 利根商
・ 利根商業高等学校
・ 利根型対空巡洋艦 (旭日の艦隊)
利根型重巡洋艦
・ 利根大原中継局
・ 利根大堰
・ 利根姫
・ 利根実業高等学校
・ 利根導水路
・ 利根山光人
・ 利根山光人記念美術館
・ 利根川
・ 利根川勇


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

利根型重巡洋艦 : ミニ英和和英辞書
利根型重巡洋艦[とねがたじゅうじゅんようかん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [り]
 【名詞】 1. advantage 2. benefit 3. profit 4. interest 
利根 : [とね, りこん]
 (adj-na,n) intelligence
: [こん, ね]
 【名詞】 1. root 
: [かた]
 【名詞】 1. mold 2. mould 3. model 4. style 5. shape 6. data type 
: [おも]
  1. (adj-na,n) main 2. principal 3. important
巡洋艦 : [じゅんようかん]
 (n) cruiser
: [かん]
  1. (n,n-suf) warship 

利根型重巡洋艦 : ウィキペディア日本語版
利根型重巡洋艦[とねがたじゅうじゅんようかん]


利根型重巡洋艦(とねがたじゅうじゅんようかん)は大日本帝国海軍重巡洋艦。同型艦は2隻。太平洋戦争直前に竣工している。水上偵察機を6機搭載するなど航空索敵能力を重視し、ミッドウェー海戦レイテ沖海戦など、数々の大規模海戦に参加した。福井静夫は本型を理想に近い巡洋艦と評している〔雑誌「丸」編集部『写真集・日本の重巡』177頁〕。
== 概要 ==
日本海軍は航空索敵手段として水上機も重視しており、巡洋艦に水上偵察機を搭載することに熱心に取り組んだ。だがアメリカ海軍の巡洋艦は日本のそれを上回り、4機の水上機を搭載可能であった。そこで1934年昭和9年)から最上型軽巡洋艦を改良した軽巡洋艦として本型の設計が開始された。主砲の門数を妥協した代わりに、水上機搭載数を一挙に6機に増やし、アメリカ巡洋艦を凌駕する事を狙った。
計画開始時が軽巡洋艦であったために、艦名もにちなんだものとなっている。1935年(昭和10年)に起工した段階ではロンドン海軍軍縮会議の制限があったため、諸外国には「基準排水量8,636トン、水線全長187.21 m、喫水4.42 m、最大口径砲15.5 cm砲」という要目の巡洋艦と通告した〔「第5275号 9.12.14 利根」p.2〕〔「第171号の13 10.10.18 筑摩」p.2〕。1936年(昭和11年)に軍縮条約から脱退したことで重巡洋艦の保有制限が失効し、建造途中で15.5 cm砲搭載の軽巡洋艦から、日本軍重巡洋艦の共通武装である50口径三年式20.3 cm連装砲を搭載した重巡洋艦へ設計変更された。また艦が完成する前に第四艦隊事件友鶴事件が発生したため、急遽船体構造の見直しと強化が行われた。こうした諸処の設計変更と船体強化などにより、設計当初より排水量の増加と若干の速力低下があった。「利根」は1938年(昭和13年)11月に、「筑摩」は1939年(昭和14年)5月に就役した。なお、「利根」に搭載予定の15.5cm砲塔は1939年(昭和14年)2月に特務艦「知床」によって呉工廠から長崎造船所へ運ばれたという〔「軍艦利根15糎5砲塔特務艦便にて輸送の件」p.2〕。

艦の特徴は、20.3 cm連装砲塔4基を艦の前部に集中配置し、艦の後部は航空艤装となっていることにある。後部甲板はフラットではなく、階段状となっていた。この配置によって主砲と艦載機の位置が離れたため、艦載機が主砲の爆風で破損する危険性がなくなり、常に主砲を発射できるようになった。本級以前の日本重巡洋艦では、主砲と艦載機の待機位置が接近していたため、爆風で艦載機が破壊される危険性が常に存在した。実際に妙高型重巡洋艦妙高」はスラバヤ沖海戦で、高雄型重巡洋艦高雄」は駆逐艦「ピルスバリー」を撃沈した際に、それぞれ射出を待っていた艦載機を4番主砲の爆風で破壊してしまった。利根型も計画では6機の航空機を搭載可能だが、実際に搭載した数はそれよりも少ない。戦前は三座水偵2機、二座水偵4機、1940年(昭和15年)に三座水偵1機、二座3機、レイテ沖海戦時には零式水上偵察機5機だった〔「捷号作戦戦闘詳報(比島方面決戦)(6)」p.45〕。
本型側面写真からもわかるように、砲塔は第2砲塔のみ一段高くなっており、第1・第3・第4砲塔は同レベルにある。第3・第4砲塔は後方に向けられている。砲の集中配置は、集中防御などの利点もあるが、重量配分上は不利な面もあった。また「利根」二代目艦長大西新蔵によれば、利根型の主砲散布界は大きすぎて命中率が低く、遠距離砲戦の場合、砲術長はお手上げだったという〔#海軍生活放談436頁〕。しかし、研究の結果、並んで飛んでいく2つの砲弾の相互干渉が原因と判明した。そこで、一斉打ち方の際は左右両砲の発砲電路が0.03秒という微小な間隔で接続されるように改正され、この問題はまもなく解消した。〔「利根型重巡 太平洋戦史シリーズVol.47」学習研究社 p.130〕。
本型は日本海軍が完成、就役させた最新最後の重巡である。しかしその設計の改良・後継型は計画されず、次級重巡建造計画は利根型の前級にあたる鈴谷型を僅かに部分改正した「伊吹」であった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「利根型重巡洋艦」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.