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代作 : ミニ英和和英辞書
代作[だいさく]
(n,vs) ghost-writing
===========================
: [よ, しろ]
 【名詞】 1. world 2. society 3. age 4. generation 
代作 : [だいさく]
 (n,vs) ghost-writing
: [さく]
  1. (n,n-suf) a work 2. a harvest 
代作 ( リダイレクト:ゴーストライター ) : ウィキペディア日本語版
ゴーストライター[さく]

ゴーストライターとは、書籍や記事、脚本などの代作生業とする著作家のことである(以下、ゴーストと表記)。
== 概要 ==

=== 出版業界 ===
本人が話したことを一言一句そのまま書かせる「口述筆記」から、本人の書いた文章を読みやすく加除訂正する「編集・リライト」もあれば、殆ど書き下ろしに近い「代筆」まで、様々なケースが見られる。執筆の実作業を担った人物に対して謝辞その他の何らかの形で名前が出る場合もあれば、まったく出ないことも少なくない。名前が出る場合は「構成」や「協力」や「編集協力」などの一見、何だかわからない曖昧な名目で本の扉の裏側や目次の最後や奥付の前や奥付などでこっそりと出されることがある。ゴーストが勝手に名乗りを挙げることは出版業界のモラル上のタブーとされているが、ゴーストライターがゴースト以外の作品で成功した場合、その名義を表に出してゴースト時代の作品が復刊されることもある。「著者」の態度は人によってさまざまで、ゴーストライターに手伝ってもらったことを公にする人から、聞かれない限り黙っている人、自分で書いたかのように振る舞う人も多い。
文筆を主業としないタレント俳優政治家スポーツ選手企業経営者学者、その他著名人の名前で出版されている本のかなりの割合が、多かれ少なかれゴーストを使っていると言われる〔塩沢実信『出版最前線』彩流社、1983年、pp.147-149〕。書籍『社長と経営者のための企業出版入門』には「原稿作成はゴーストライターのお仕事です」という一節があり「イメージ上、それを公にしていないだけです」と説明されている。学者、研究者の場合は論文は自分で書くものの、一般向けの書籍などはゴーストライターが関与することがある。最近は芸能人アスリートのブログにもゴーストライターが使われる例がある。ノンフィクションライターの窪田順生は、「国会議員に社長にタレント、プロ野球選手、登山家、大学教授、医師、投資コンサル……変わり種では、女カリスマ社長なんかの代筆をさせていただいたことがある」と書いている。講談社の編集者だった伊藤寿男は、自分が担当した中でゴーストライターでなかったのは桂三枝(現・六代桂文枝)と秋吉久美子だけで、ほとんどがゴーストライターだったと明かし、「読者も事情を知っているのだから、古い習慣はやめて本来のライターの名義を入れるべき」としている〔伊藤寿男『編集者ほど面白い仕事はない 体験47年出版の全内幕を明かす』テーミス、2004年、p.102〕。
過去には著者の名義になっている人物が生放送などの場でつい口を滑らせてしまったことも見られる。例えば、松本伊代オールナイトフジ1984年12月29日)で“自筆エッセイ”の内容を司会者に聞かれ、「まだ読んでない」と返答してしまった事例などがある。
ゴーストライターのほとんどは作家やジャーナリスト、評論家、フリーライター、新聞記者、雑誌記者などの物書きのプロフェッショナルである〔『ゴースト・ライター』エフプロ出版、p.17〕。高い知名度を持つ作家が、かつてゴーストをやっていたことがあったり、逆にゴーストを使っていたりする場合もあるとされる。知名度のある人物が表の顏となり、実際の作業は裏方に任せるからだ。ジャーナリストの肩書があっても、自分で書かない人もいる。その場合、著者と並んで「取材班」という署名がつくこともあるが、つかないことも多い。ほとんど丸投げのこともある。とあるニュースサイトには次のような話が紹介されている。「かつて『新進気鋭』のジャーナリストが出版した本が話題になったが、このジャーナリストはほとんど自分で書いていないと噂になった。実際に著者の知人も、出版社からの依頼で取材してまとめたものが、ほぼそのまま、そのジャーナリストの新刊に掲載されたことがあった」、「『自称』ジャーナリストが担当していたラジオ用「ニュース解説」の原稿を丸投げされていた知人もいる。このジャーナリストは収録直前に初めて原稿を読む。つまり、自分の名前で視聴者に伝えるニュース解説を他人に作らせ、直前までその内容も知らないのだ。ちなみにこの人物、メディアに登場しては、悪びれることなく嘘の実績を話す」。
ゴーストライターが重宝されるのは、文章を書く訓練をしていない著名人が、何もない状態から原稿を書き上げるのは難しいこと、書いたとしても、そのままでは読みにくく読者が理解しにくい文章になりがちだからである〔。そのため、ゴーストライターは文章を書き慣れない人をサポートして、文章の質や量の向上に寄与しているとも言える。『女性自身』誌で7年間に150本の手記をゴーストライトしたルポライターの竹中労は、その意味でゴーストライターは必要であると主張している〔竹中労『芸能人別帳』ちくま文庫、2001年、p.504〕。その一方で、竹村健一の盗作疑惑や、俳優の長門裕之の『洋子へ』のケースのように、時として内容が問題になった際に文責の所在が曖昧にされることがある。
みずからもゴーストライターを務める吉田典史によると、「約9割のビジネス書は、ゴーストライターが書いている」〔『Business Media 誠』吉田典史 吉田典史の時事日想:約9割のビジネス書は、ゴーストライターが書いている 〕という。その理由は、ビジネス書では文章力よりも著者の知名度とコミュニティー(ファン)の存在が重要視されるからだ。発売直後に一定部数が売れることが見込めないと企画そのものが成立しない。無名の経営者が企業出版(自費出版)をする場合は、最初の数百冊を大手書店を通して自費で買い上げることもあるという。その目的は大手書店のランキングで上位に掲載されることである。いわば大手書店はランキングを売っているともいえる。吉田は、自分で書いてない者が著者を名乗るのが「詐欺なのか、それとも詐欺ではないのか。わたしはいまなお、この問いに答えることができない」と言葉を濁している〔吉田典史『ビジネス書の9割はゴーストライター』青弓社、2014年〕。
多くの仕事がビジネス書のゴーストライターである上阪徹は、ゴーストライターという言葉がネガティブに聞こえることから、自著『職業、ブックライター』にて、ブックライターという呼び名を提唱している。この本では、毎年10冊以上のゴースト本を出している自分の生活を語っている。また、ゴーストとして担当した本であとがきを執筆する際に、自らと編集者の名前を出して謝辞を代筆してしまうが、編集者に削除されることもあると述べている〔上阪徹『職業、ブックライター。』講談社、2013年〕。ゴーストライターをするときの「著者」への取材時間は一般的に10〜20時間とされている。中には5時間で書くケースもあるし、何カ月もかけて密着取材をするケースもある。
ブロガーイケダハヤトは、世の中にある多くの本と同様に「自分の本は編集者の手が入っており、作品によっては半分近く編集者が書いている」と開示している。その際に「エンドロールでずらずらと関係者の名前が並ぶ映画やゲーム」のように「他人の手を借りて制作した場合は、そのことを開示する」というルールを提唱していて、実際に「電子書籍『ブログエイジ』は共著者として編集者」をクレジットしたものの、「紙の本」の業界においては「文化の壁があるようで、実現には至っていません」と述べている。
アメリカの出版業界では、スポーツ選手や企業人などの文章の素人が出版する際にはライターやジャーナリストとの共著として発表されることが多い。この場合の共著者とは、クレジットされたゴーストライターであり、文章執筆のすべてを請け負っている。だが、クレジットされるからと言って問題がまったくないわけではない。アメリカで2006年に出版された『スリー・カップス・オブ・ティー』は、登山家から慈善活動家に転身したグレッグ・モーテンソンの自伝として売り出された。この本は、発売後4年(220週)もの間、「ニューヨーク・タイムス」紙のベストセラー(ノンフィクション部門)ランキングに載り続けたベストセラーであり、世界39カ国で翻訳、販売され、総計400万部以上を売り上げた。続編もベストセラーとなった。この2冊の共著者はデビッド・オリバー・レーリンというジャーナリストで、執筆にあたってモーテンソンの協力がなかなか得られなかったために想像によって自伝のエピソードを大きく補ったという。本がベストセラーになって注目を浴びたために、モーテンソンの慈善事業に集まった寄付金のうち7〜23億円が消えていることや、内容に虚偽のエピソードが含まれていることに批判が巻き起こった。モーテンソンは慈善活動にいっそう力をいれることで償うと謝罪したが、レーリンは批判キャンペーンが展開された翌年の2012年に、罪悪感やライターとしての将来への悲観から49歳で自殺した〔でっちあげ冒険譚でヒーローになったアメリカの「偽ベートーベン」大ベストセラーの“黒子”ライターは自殺 〕。
日本では、1973年に出版された糸山英太郎議員の自伝『太陽への挑戦』(双葉社)について、ゴーストライターの豊田行二が翌年に『小説・糸山英太郎 太陽への挑戦者』を『オール読物』(文藝春秋)に発表して代筆を暴露する事件があった。元の本は一年半で50万部を売り上げるベストセラーであり、双葉社の怒りは相当なものであった。中堅幹部は次のように語っている「『太陽への挑戦』は糸山・豊田・双葉社の三者共犯から生まれた“鬼っ子”なんだからね、三者とも恥ずかしい行為をしているわけなんだよ。だから、それは公けにすべきではなく、棺桶の中まで持って入る“秘密”でなくちゃいけない」〔『ゴースト・ライター』エフプロ出版、p.35〕。
昔から出版界の暗黙の了解だったゴーストライターの存在を広く公然化したのは、KKベストセラーズの創業者・岩瀬順三である〔塩沢実信『出版最前線』彩流社、1983年、p.145〕〔櫻井秀勲『戦後名編集者列伝』編書房、2003年、p.78〕〔情報紙『有鄰』No.422 P3 - 有隣堂 〕〔塩沢 実信 氏より (書籍「ベストセラー感覚」より) 〕。1982年11月17日NHK教育テレビで放送された『NHK教養セミナー』「現代社会の構図ー出版界最前線」第2回〈ベストセラーを狙え〉〔に出演した岩瀬が、当時同社から出版されてベストセラー第2位だった江本孟紀の『プロ野球を10倍楽しく見る方法』〔犯された蜜獣 〕〔江本孟紀ブログ 2007年12月28日(金)「日本のプロ野球を作った男たち!」 〕に関して、アナウンサーが「この本も、原稿をまとめたのは、実は出版社だという話です」と言うと、岩瀬は「書いたか書かないかでなく、誰の本.....山口百恵の本、江本の本ということが重要だ」と前置きをして「ゴーストライターによってつくろうとも、なまじ本人が書いて拙い文章の本をつくるより、言わんとすることを正確に、より読みやすく面白く書いてもらったほうがいい。江本孟紀の書いた本を売っているのではなく、“江本の本”を出しているのだと判断してもらいたい」と発言した〔〔〔。これは、当時のゴーストライターに対する強い批判に岩瀬が回答し、ゴーストライター必要論を強調したものであった〔。『プロ野球を10倍楽しく見る方法』は、220万部という記録的な売れ行きとなり、ゴーストライターブームをつくったと言われた〔。その後、この手のタイトルと本作りは、他社にそっくり真似られ、今は定着している。こうした手法を編み出したのは岩瀬ではなく、光文社カッパ・ブックスの創始者・神吉晴夫といわれる〔〕。それまでは著者が書いたものをそのまま本にするというのが一般的な傾向だったが、神吉が「編集者と著者の共同作業」という出版メソッド、すなわち、編集者がテーマを設定して、企画力を発揮し、編集者が徹底的に注文を付けて書かせるという「創作出版」、著者と共に共同製作を行う「出版プロデューサー的出版社」を編み出し〔〔戦後のベストセラー史どうしてあの本は売れたのか - 神田雑学大学 〕、岩瀬はこれを進化させたものであった。
ビジネス書や実用書ではゴーストライターの起用が当然となっている出版業界であるが、近年は小説などの分野においてもゴーストライターを使う例が見られる。例として元ライブドア経営者の堀江貴文による小説『拝金』と『成金』があげられる。小説におけるゴーストライターは出版業界でもグレーゾーンにあたるらしく、普段はゴーストライターの起用を隠さない堀江もこれに関しては口を閉ざしてコメントを拒んだ。有名人やタレントの名を借りた本が売れる現状のなか、出版業界のなりふり構わぬマーケティングに疑問が呈されている〔堀江氏小説ゴースト問題、出版業界の慣習としてもルール違反のワケ〜透ける出版不況の深さ 〕。
他人の手を借りて制作するという例では、ノンフィクション作品や推理小説では、取材や事実確認といった作業はデータマンの手に任せて、ライターはアンカーマンとして作品を書くだけといった分業体制を取っているケースは多い。例として松本清張猪瀬直樹の名前が挙げられる。本人が書いている場合は、ゴーストライターとは言いきれない。また、本多勝一は口述筆記を使用していることを公言している。また翻訳出版の分野においては、下訳というかたちで下積みの翻訳家が先におおまかな翻訳をつくることがよく行われている。特に、翻訳者として名前が出るのが作家やタレントなどの著名人である場合には、下訳の重要性が増す。
漫画の分野では、漫画原作者シナリオライターなどが何らかの理由により表には名前を出さずにストーリーを手掛け、作品自体は漫画家のみの名義で出される、あるいはストーリー作りへの低評価が原因で中位辺りで伸び悩む作品へのテコ入れ策として、編集部がシナリオライターを途中参加させるなどという形で、多くはストーリーの面についてゴーストライターの存在が噂されることがある。編集部サイドや担当編集者の強い主導によって作品企画が進められるスタイルの雑誌の場合、キャラクター設定や物語の概要のみならず、ストーリー制作の実権をも編集部や編集者が握ってしまうこともある。この様な場合には、編集部の内部でストーリーを考案している雑誌スタッフや編集者が、実質的なストーリー担当者となる。この様な場合にも編集部・編集者が原作者や脚本担当としてクレジットされることはあまりなく、多くはゴーストライターと同様の実態になる。ただし、編集者も漫画家も自分がストーリーを考えたと思っているケースもあり、いちがいにどちらが正しいとはいえない。両者の言い分が反する場合には、原稿を描いている漫画家の言い分に理があるといえる。また、漫画の場合はアシスタントを使って背景などを描かせることがよくあるが、これらも通常はクレジットされない。ただし、最近は浦沢直樹松田奈緒子佐藤秀峰など一部の漫画家において、単行本で編集者も含めたスタッフ名をすべて表記する流れが見られる。
レアケースではあるが、文字を書くことが困難、あるいは翻訳作業などが必要な外国出身者が本を出版する際、事実上の代筆担当者としてゴーストライターが起用される事もある(口述筆記)。この場合には著者や出版社がゴーストライターの起用を自ら明かす事もある。著者が視覚障害者の場合は口述筆記でもなければ多くのケースで代筆担当者が存在し、点字などからの変換でも広義の意味で代筆に該当する作業となることがあるが、代筆担当の名前を出さない場合にはおのずからゴーストライターと同様の事になる。
ゴーストライターの契約と報酬の支払い形態はいろいろであり、著者印税の一部をもらう歩合制となることもあれば、原稿料で買い切り制のこともある〔稲葉稔「芸能人の収入」『別冊宝島396 芸能人という生き方 波瀾万丈!懐かしのスターたちが見た「天国と地獄」』宝島社、1998年、p.110〕。長嶋茂雄王貞治の本の場合には、本人が6でライターが4の印税比率だったという〔伊藤寿男『編集者ほど面白い仕事はない 体験47年出版の全内幕を明かす』テーミス、2004年、p.101〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ゴーストライター」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Ghostwriter 」があります。

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