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マリーン朝 : ミニ英和和英辞書
マリーン朝[まりーんあさ]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [あさ, ちょう]
 (n-adv,n-t) morning

マリーン朝 : ウィキペディア日本語版
マリーン朝[まりーんあさ]

マリーン朝は、12世紀末から15世紀末にかけてモロッコに存在していたイスラーム国家。ザナータ系ベルベル人のマリーン族によって建国された〔飯山「マリーン朝」『岩波イスラーム辞典』、933頁〕〔私市「マリーン朝」『新イスラム事典』、731頁〕。フェズを首都とし、マグリブ西部を支配した。
略奪を目的とした軍事行動がマリーン朝の建国の動機となっていたが〔、ジハード(異教徒に対する聖戦)の実施やモスク(寺院)とマドラサ(神学校)の建築など王朝の宗教的意識は強かった〔。前半期には積極的に軍事活動を実施したが、君主の地位を巡る内紛によって衰退した。
== 歴史 ==

=== 建国初期 ===
マリーン族はもともとアルジェリア東部のビスクラ地方で遊牧生活を営んでいたが、11世紀末にアラブ遊牧民のヒラール族スライム族の攻撃を受けて西方に移動した〔私市「マグリブ中世社会のユダヤ教徒‐境域の中のマイノリティ」『イスラーム世界の発展』、106頁〕。マリーン族はモロッコ南東部のシジルマサムルーヤ川の間で生活し、12世紀初頭に建国されたムワッヒド朝への服従を拒絶してサハラ砂漠に退去した〔。しかし、1195年イベリア半島で行われたアラコルスの戦いではムワッヒド朝に従軍し、多くの戦利品を獲得した〔。
1212年にムワッヒド朝がナバス・デ・トロサの戦いでキリスト教国の連合軍に敗北した後、マリーン族の指導者であるアブド・アル=ハック1世は部族を糾合してモロッコ北部に進出した〔私市「西アラブ世界の展開」『西アジア史 1 アラブ』、236-237頁〕。従来はマリーン族は冬期に備えて都市で食糧を購入していたが、食料の調達のために都市を占領し、1216年から1217年にかけてリーフ山脈を支配下に収めた〔那谷『紀行 モロッコ史』、182頁〕。最初マリーン族は定住民から貢納を取り立てるだけにとどまっていたが、次第に部族の指導者は政治的な野心を抱くようになる〔フルベク「マグレブにおける政治的統一の崩壊」『ユネスコ・アフリカの歴史』4 上巻、131,135頁〕。1218年にマリーン族は初めてフェズ郊外に到達した〔O.サイディ「アル・ムワッヒド指導下のマグレブの統合」『ユネスコ・アフリカの歴史』4 上巻収録(余部福三訳, D・T・ニアヌ編, 同朋舎出版, 1992年3月)、72頁〕。フェズ、ターザ周辺の部族長達は平地部に進出したマリーン族に服従するが、ムワッヒド朝から派遣された討伐隊の攻撃を受けて後退した。平野部への再進出を図るマリーン族はリーフ山地のサンハジャ族、小アトラス山脈のゼナタ族と同盟し、再戦の準備を進めた〔那谷『紀行 モロッコ史』、183頁〕。
1244年に指導者の地位に就いたアブー・バクルの時代に、マリーン族の勢力はより拡大する〔。1247年メクネスがマリーン族によって占領され、これまでムワッヒド朝に雇われていたキリスト教徒トルコ人の傭兵たちがマリーン朝側についた〔。翌1248年にアブー・バクルはターザ、サレを初めとする大西洋沿岸部の都市を制圧し、国力をより高めた。同年、アブー・バクルはイフリーキーヤの新興国ハフス朝の権威を承認する〔那谷『紀行 モロッコ史』、184頁〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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