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シュレディンガー方程式 : ミニ英和和英辞書
シュレディンガー方程式[しき]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [ほう]
  1. (n-adv,n) side 2. direction 3. way 
方程式 : [ほうていしき]
 【名詞】 1. equation 
: [ほど]
  1. (n-adv,n) degree 2. extent 3. bounds 4. limit 
: [しき]
  1. (n,n-suf) (1) equation 2. formula 3. expression 4. (2) ceremony 5. (3) style 

シュレディンガー方程式 ( リダイレクト:シュレーディンガー方程式 ) : ウィキペディア日本語版
シュレーディンガー方程式[しゅれーでぃんがーほうていしき]

シュレーディンガー方程式(シュレーディンガーほうていしき、)とは、物理学量子力学における基礎方程式である。
シュレーディンガー方程式という名前は、提案者であるオーストリア物理学者エルヴィン・シュレーディンガーに因む。1926年にシュレーディンガーは量子力学の基礎理論に関する一連の論文を提出した。
シュレーディンガー方程式の解は一般的に波動関数と呼ばれる。波動関数はまた状態関数とも呼ばれ、量子系(電子など量子力学で取り扱う対象)の状態を表す。シュレーディンガー方程式は、ある状況の下で量子系が取り得る量子状態を決定し、また系の量子状態が時間的に変化していくかを記述する。あるいは、波動関数を量子系の状態を表すベクトルの成分と見た場合、シュレーディンガー方程式は状態ベクトルの時間発展方程式に置き換えられる。状態ベクトルによる記述は波動関数を用いた場合と異なり物理量の表現によらないため、より一般的である。シュレーディンガー方程式では、波動関数や状態ベクトルによって表される量子系の状態が時間とともに変化するという見方をする。状態が時間変化するという考え方はシュレーディンガー描像と呼ばれる。
シュレーディンガー方程式はその形式によっていくつかの種類に分類される。ひとつの分類は時間依存性で、時間に依存するシュレーディンガー方程式と時間に依存しないシュレーディンガー方程式がある。時間に依存するシュレーディンガー方程式()は、波動関数の時間的変化を記述する方程式であり、波動関数の変化の仕方は波動関数にかかるハミルトニアンによって決定される。解析力学におけるハミルトニアンは系のエネルギーに対応する関数だったが、量子力学においてはエネルギー固有状態を決定する作用素〔物理学の文献において作用素は演算子とも呼ばれる。以下では作用素の意味で演算子という語を用いる。〕である。
時間に依存しないシュレーディンガー方程式()はハミルトニアンの固有値方程式である。時間に依存しないシュレーディンガー方程式は、系のエネルギーが一定に保たれる閉じた系に対する波動関数を決定する。
シュレーディンガー方程式のもう一つの分類として、方程式の線型性がある。通常、線型なシュレーディンガー方程式は単にシュレーディンガー方程式と呼ばれる。線型なシュレーディンガー方程式は斉次方程式であるため、方程式の解となる波動関数の線型結合もまた方程式の解となる。
非線型シュレーディンガー方程式()は、通常のシュレーディンガー方程式におけるハミルトニアンにあたる部分が波動関数自身に依存する形の方程式である。シュレーディンガー方程式に非線型性が現れるのは例えば、複数の粒子が相互作用する系について、相互作用ポテンシャルを平均場近似することにより一粒子に対するポテンシャルに置き換えることによる。相互作用ポテンシャルが求めるべき波動関数自身に依存する一体ポテンシャルとなる場合、方程式は非線型となる(詳細は例えばハートリー=フォック方程式グロス=ピタエフスキー方程式などを参照)。本項では主に線型なシュレーディンガー方程式について述べる。
==時間に依存するシュレーディンガー方程式 ==
シュレーディンガー描像では、量子系の時間的変化はその量子系の状態ベクトル波動関数がその情報を持っていると考える。量子系の状態ベクトルおよび波動関数の時間的変化は、時間に依存するシュレーディンガー方程式によって記述される。状態ベクトル 〔このようなベクトルの記法をブラ・ケット記法と呼ぶ。 という形のベクトルをケットベクトル、 という形のベクトルをブラベクトルと呼ぶ。文献によっては状態ベクトルに対してブラ・ケット記法が用いられていないが、数学的に意味するところは同じである。〕に関するシュレーディンガー方程式は一般に以下のように表される。
ここで は虚数単位、 は時間に関する微分\hbar = h/2\piディラック定数〔誤解のおそれがない限り、単にプランク定数と呼ぶことが多い。〕である。状態ベクトルの時間微分はヒルベルト空間を値に持つ実変数関数の(強)微分として導入される。状態ベクトルの微分とは、以下に示すように、すべての時刻 で状態ベクトル の差分商との差のノルムが 0 に収束するような関数 のことである。
は系全体の力学的エネルギーを表す演算子で、ハミルトニアン〔古典論におけるハミルトニアンと区別する意味で、あるいは演算子であることを強調する意味で、ハミルトン演算子 と呼ぶこともある。〕と呼ばれる。ハミルトニアンの具体的な中身は考える系に応じて異なり、対応する古典系のハミルトニアンを正準量子化して求めることが多い。
ハミルトニアンは自己共役な演算子であることが要請されるが、ハミルトニアンを自己共役とは限らない一般の線型演算子 に置き換えた方程式
もまたシュレーディンガー方程式と呼ばれる。
シュレーディンガー方程式は非相対論的な方程式であり、相対論的領域に対してそのまま適用することはできない。しかし、ディラック方程式を変形することで相対論的なハミルトニアンを得ることができ、形式的にシュレーディンガー方程式と同様の形に表すことができる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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