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ブロッホ・加藤予想 : ウィキペディア日本語版
ノルム剰余同型定理[のるむじょうよどうけいていり]

数学の一分野である代数的K-理論において、ノルム剰余同型定理(norm residue isomorphism theorem)〔ノルム剰余とは、環の元がより大きな環の元のノルムとなっている場合を記述する函数であり、(Hilbert symbol)、(global Artin symbol)、(local Artin symbol)、本記事で扱うミルナーのK-理論上に定義されガロアコホモロジーに値をもつガロア記号(Galois symbol)がある。〕(または、ブロッホ・加藤の予想(Bloch-Kato conjecture))は、長らく待ち望まれていたミルナーのK-理論エタールコホモロジーに関係する結果である。ジョン・ミルナー(John Milnor)〔Milnor(1970)〕は、この定理の特別な場合は正しいであろうと見通しを述べていて、この問題はミルナー予想として知られていた。一般の場合の予想は、スペンサー・ブロッホ加藤和也〔Bloch and Kato(1986) p.118〕により予想され、ブロッホ・加藤の予想(Bloch–Kato conjecture)、もしくは、(L-函数の特殊値におけるブロッホ・加藤の予想と区別するために)モチーフ的ブロッホ・加藤の予想(motivic Bloch–Kato conjecture)として知られるようになった。ミルナーの予想はウラジミール・ヴォエヴォドスキー(Vladimir Voevodsky)により証明された〔Voevodsky(1995)〕〔Voevodsky(1996)〕〔Voevodsky(2001)〕〔Voevodsky(2003b)〕。後日、ヴォエヴォドスキーは、一般的なブロッホ・加藤の予想も証明した〔Voevodsky(2008)〕〔Voevodsky(2010)〕。ヴォエヴォドスキーは、多くの高度な斬新な(Markus Rost)の結果を使い、双方の結果を証明した。

==ステートメント==
体 ''k'' の可逆な整数 ℓ に対し、写像
\partial : k^
*\rightarrow H^1(k, \mu_\ell)
が存在する。ここに \mu_\ell は ''k'' のある分離拡大での単位 ℓ-乗根のなす群とする。この写像は、同型 k^\times/(k^\times)^\ell \cong H^1(k, \mu_\ell) より導かれる。最初のこれが ''K''-理論に関連していることは、k^\times が群 ''K''1(''k'') であることによる。テンソル積をとり、エタールコホモロジーを適用すると、写像 \partial を拡張し、写像
:\partial^n : k^\times \otimes \cdots \otimes k^\times \rightarrow H^n_(k, \mu_\ell^).
を得る。
これらの写像は、k \setminus \ のすべての元 ''a'' に対し、\partial^n(\ldots,a,\ldots,1-a,\ldots) が 0 となる。これはミルナーのK-理論の定義関係式である。特に、ミルナーK-理論は、環の次数付き部分であると定義される。
:K^M_
*(k) = T(k^\times)/(\) \ .
ここに、T(k^\times)乗法群 ''k''×テンソル積であり、商は a \otimes (1 - a) の形をしたすべての元で生成される両側イデアルにで割って得られる。従って、写像 \partial^n は、写像
:\partial^n \colon K^M_n(k) \to H^n_(k, \mu_\ell^)
を通して、分解する。この写像はガロア記号(Galois symbol)、あるいはノルム剰余(norm residue)写像と呼ばれる〔Srinivas (1996) p.146〕〔Gille & Szamuely (2006) p.108〕〔Efrat (2006) p.221〕。mod-ℓ 係数のエタールコホモロジーは ℓ-トーション群であるので、この写像はさらに K^M_n(k) / \ell を通して分解する。
ノルム剰余同型定理(もしくは、ブロッホ・加藤の予想)は、体 ''k'' と ''k'' で可逆な整数 ℓ に対し、ミルナーのK-理論から mod-ℓ エタールコホモロジーへのノルム剰余写像
:\partial^n : K_n^M(k)/\ell \to H^n_(k, \mu_\ell^)
は同型であるという定理である。 の場合がミルナー予想であり、 がメルリエフ・サスリンの定理(Merkurjev–Suslin theorem)である〔〔Srinivas (1996) pp.145-193〕。
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