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フロマンタル・アレヴィ : ウィキペディア日本語版
ジャック・アレヴィ

ジャック=フロマンタル・アレヴィJacques-Fromental Halévy, 1799年5月27日 - 1862年3月17日)は、19世紀前半のフランスを代表するオペラ作曲家・音楽教師。本名はジャック=フランソワ=フロマンタル=エリ・アレヴィJacques-François-Fromental-Elie Halévy)と長く、あるいはジャック・フロマンタル・レヴィ・アレヴィJacques Fromental Lévy Halévy)との別称もある。しかし一般的には、ジャック・アレヴィフロマンタル・アレヴィのように呼ばれている。
現在、作品は滅多に演奏されないが、アレヴィはオペラ史を語る上で欠くことのできない人物であり、同時代からは悲劇的な題材においてはジャコモ・マイヤベーアの、喜劇的な題材においてはフランソワ・オーベールに次ぐ存在に位置付けられ、競争相手の多いパリの音楽界においてやすやすと成功を収めた。反ユダヤ主義者ワーグナーもアレヴィに対して賞賛を惜しまなかった。こんにちでは、とりわけ『ユダヤの女』の成功によって名を残す。門人にグノービゼールコックサン=サーンスらがいる。
== 生涯 ==
パリ出身。ドイツ出身の父親エリー・ハルファン=ハレヴィは、ヘブライ語詩人ならびに教師で、かつシナゴーグハッザーン。またパリユダヤ人コミュニティの長も務めた。母親はフランス系ユダヤ人。一般的に通り名となっている「フロマンタル」とは、当時まだ通用していたフランス革命暦の祝日からとられている。
1809年に9歳(1810年、10歳説あり)でパリ音楽院に入学。ルイージ・ケルビーニに師事してその愛弟子となる。1819年カンタータ『エルミニ』(''Herminie'' )によりローマ大賞を受賞。イタリア留学からパリに戻ると、セーヌ県イスラエルびと宗教評議会の委嘱によって、暗殺されたベリー公を追悼する公共行事のために、三部合唱とオーケストラのための『葬送行進曲とヘブライ語による「深き淵より」』を作曲。1820年3月24日に上演されると、公衆の注目を集める。後に弟レオンが回想したところによると、『深き淵より』の部分は。
イタリア劇場で合唱指揮者の職を得るが、その間、自作のオペラを上演してもらおうと躍起になっていた。1827年オペラ=コミック座における『職人』(''L'artisan'' )のまずまずの成功によって、アカデミー座の合唱指揮者に異動する。同年、パリ音楽院の和声法ならびに伴奏法の教授に任命され、1833年から対位法フーガの教授、1840年から作曲法の教授を歴任した。1836年フランス学士院会員に選出される。
1835年の『ユダヤの女』(''La Juive'' )によって、アレヴィは最初の国際的な名声を勝ち得ただけでなく、19世紀フランス歌劇の基礎の一つを産み出し、エレアザール役は、エンリコ・カルーソーのようなテノール歌手の十八番となった。有名なアリア“''Rachel, quand du Seigneur la grâce tutélaire'' ”は、初演時のテノール歌手ヌリの要望によって挿入されたもので、。このアリアのオーケストラ伴奏部のリトルネッロは、ベルリオーズの理論書『管弦楽法』において、バルブ付きホルンが最初に用いられた例として引用されている。『ユダヤの女』は、バレエや大合唱、第1幕における壮大な行列、第3幕の印象的な祝祭などを含んだ、グランド・オペラの中でも最大の作品の一つである。第5幕において、油の煮えたぎる桶の中にヒロインが投げ込まれてクライマックスとなる。マーラーは『ユダヤの女』を大いに褒めちぎって、次のように述べている。

アレヴィは芸術家ではあったが、。それでも芸術界の要職を歴任し、アカデミー長官に就任してから、委員会を率いて標準ピッチを確定したり、オペレッタに対する授賞式を行なったりした。
画家ドラクロワ1855年2月5日の日記の中で、晩年のアレヴィの、背筋が寒くなるほど衰えた姿を描き出している。
:アレヴィの屋敷に行ってきた。暖炉の熱風で空気がよどみ、気分が悪くなった。見るに堪えない奥方は、住まいを骨董品や古い装飾でごてごてと飾り立てていた。この新種の狂気は、旦那を精神病棟に送り込むまで終わらないだろう。彼は別人のようになって、すっかり老け込んでしまった。まるで意志に反して不遇を味わっている人間のようだった。こんな状況では、どうして重大な仕事に打ち込めよう? アカデミーにおけるアレヴィの新しい地位は、彼から多くの時間を奪い、創作に必要な心の平和と静寂を見つけることがますます難しくなるに違いない。こんな地獄はなるたけ早く去るに限る。爽やかな外気は、なんだかひどく美味かった。
新たなフランス領土となったばかりのニースにおいて、引退中に世を去った。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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