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カリュドーンの猪狩り : ウィキペディア日本語版
カリュドーンの猪[かりゅどーんのいのしし]

カリュドーンの猪(カリュドーンのいのしし、英語:Calydonian Boar)はギリシア神話に登場する巨大な長母音を省略してカリュドンの猪とも表記する。
アイトーリアカリュドーンオイネウス生け贄を忘れたために女神アルテミスの怒りを買い、この猪が放たれたとされる。ギリシア全土から勇士が招集され、猪は退治されたが、このことがオイネウスの息子メレアグロスの死につながった。
== 概要 ==

カリュドーンの猪の由来については、一般には女神アルテミスが野に放ったとする以上の伝えはない。ストラボンは、この猪をクロムミュオーン地方を荒らした雌猪パイアエキドナテューポーンの子ともいわれ、テーセウスによって退治された)の子であるとしている〔参照。〕が、他にこの説を採り上げるものがない〔ロバート・グレーヴスは、パイアはもともと猪でなく豚であるとし、テーセウスの神話は雌豚の女神デーメーテールの信仰が禁じられたことを示すものとしている。〕。イギリス詩人ロバート・グレーヴスは、その著書『ギリシア神話』のなかで、猪は三日月型の牙を持つことから月の聖獣とされ、同時にアレースの聖獣でもあるとする〔アレースは猪に姿を変えてアドーニスを殺した。また、アレースはメレアグロスの本当の父親とされることがある。〕。
カリュドーンの猪を退治するためにギリシア全土から勇士が集まった。狩りは、犠牲者を出しながらも猪を仕留めることに成功する。しかし、猪退治の功績をだれに帰するかについてメレアグロスと彼の伯父たちとの間で争いとなった。メレアグロスは伯父たちを倒すが、母アルタイアーに呪われ、彼の寿命とされた薪を燃やされて死んだ。
このような英雄たちの集結は、ギリシア神話中でもイアーソーン率いるアルゴナウタイ及びトロイア戦争などでも見られ、物語の登場人物の関連から、時系列的には「アルゴナウタイ」の後、「テーバイ攻めの七将」やトロイア戦争以前に位置する。
この神話は「カリュドーンの猪狩り」として、古代ローマでは彫刻の題材として好んで採り上げられた。後世においても著名な神話のひとつであり、バロック期のピーテル・パウル・ルーベンスドメニコ・ヴァッカーロ、現代ではパブロ・ピカソなどが絵画挿絵の題材としている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Calydonian Boar 」があります。



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