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体のテンソル積 : ミニ英和和英辞書
体のテンソル積[からだのてんそるせき]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

テン : [てん]
 【名詞】 1. 10 2. ten 3. (P), (n) 10/ten
テンソル : [てんそる]
 (n) tensor, (n) tensor
: [せき]
 【名詞】 1. (gen) (math) product 

体のテンソル積 : ウィキペディア日本語版
体のテンソル積[からだのてんそるせき]
抽象代数学において体論には直積(いうなれば「直積体」)が存在しない(二つの体の(それらをと見做してとった)直積(直積環)が、それ自身体になることは無い〔例えば明らかに、非零元 と零元との順序対 あるいは と書けるような元に逆元は取れない。〕から)。その一方で、たとえば体 と がより大きい体 の部分体として与えられているときや体 と が両方より小さい体 (例えば素体)の体拡大のときには、その二つの体 と を「併せる」ことがしばしば要求される。
そういった体の間で生じるすべての現象を議論するために利用できる、それら体上の構成として体のテンソル積 (tensor product of fields) は最善である。これは環としてのテンソル積(テンソル積環)であり(それ自体、環にはなるが)、体になることもあれば体の直積環となることも多い。その一方で、0 でない冪零元を含みうる(環の根基参照)。
体 と が同型な素体を持たなければ ―つまり標数が異なれば― ある体 の共通の部分体では決してない。このことに対応するのは「体 と のテンソル積が自明環になる」ことである。(このようにテンソル積構成が潰れてしまうのは理論としてはつまらない内容しか含まないので、ここでは特に扱わない)
==合成体==
最初に合成体 (compositum of fields) の概念を定義する。この構成は体論においてしばしば起こる。合成の背後にある考えは 2 つの体を含む最小の体を作ることである。合成を形式的に定義するためには、まず (tower of fields) を指定しなければならない。 を体とし と を の 2 つの拡大体とする。合成は と表記され、 KL = k(K \cup L) と定義される。ただし右辺は と によって -上生成された拡大を表す〔この表記は、 の任意の拡大体が、適当な濃度の不定元集合 に対する有理函数体 の( への代入による)準同型像として得られることを示唆するものである。同様に、多項式環 の準同型像として「生成される環」も表すが、例えば有限次拡大の場合など のようなことも起こり得る。〕。これは と 両方含む''ある''体を仮定していることに注意しよう。この構成は共通の上体が明らかな場合(例えば と が共に複素数体の部分体)か、 と とをある十分大きい体の部分体として実現できることを証明した後になされる。
多くの場合において を と の共通部分である体 上取られるベクトル空間テンソル積と同一視できる。例えば有理数体 \mathbb\sqrt を添加して拡大体 を、\sqrt を添加して拡大体 を得ると、次のことが正しい。複素数体 \mathbb の中で として得られる体 は(同型を除いて\mathbb 上のベクトル空間として
:K\otimes_L
である。(この種の結果は一般に代数的整数論分岐理論を用いて証明できる。)
の部分体 と は
:K\otimes_NL
から への自然な -線型写像が単射であるとき(部分体 ''N'' 上)線型無関連であるという。これが常に十分でないことは明らか(例えば のとき)。次数が有限のときは,この主張における「単射」を「全単射」に取り換えてもよい。
円分体の理論において重要な場合は合成数 に対してに対して を割る素数 に対して 1 の 乗根によって生成される部分体は相異なる に対して線型無関連であるということである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「体のテンソル積」の詳細全文を読む




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