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量子テレポーテーション : ミニ英和和英辞書
量子テレポーテーション[りょうしてれぽーてーしょん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [りょう]
 1. amount 2. volume 3. portion (of food) 4. basal metabolic rate, quantity
量子 : [りょうし]
 (n) quantum
: [こ, ね]
 (n) first sign of Chinese zodiac (The Rat, 11p.m.-1a.m., north, November)
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

量子テレポーテーション ( リダイレクト:量子テレポーテーション(りょうしテレポーテーション、英:Quantum teleportation)とは、古典的な情報伝達手段と量子もつれ (Quantum entanglement) の効果を利用して離れた場所に量子状態を転送することである。テレポーテーションという名前であるものの、粒子が空間の別の場所に瞬間移動するわけではない。量子もつれの関係にある2つの量子のうち一方の状態を観測すると瞬時にもう一方の状態が確定することからこのような名前がついた。このテレポーテーションによって情報が瞬時に送られるので、結果的に「情報が光速を超えて伝わる」ことになる。ただし、通信自体が超光速になるわけではない。量子テレポーテーションでは、送られた情報の解読のために、別経路の従来の(光などの)通信による「鍵」が必要になるからである。古典的な情報転送の経路を俗に古典チャンネルなどと言うことに対し、量子もつれによる転送をアインシュタイン=ポドルスキー=ローゼン (Einstein-Podolsky-Rosen; EPR) チャンネルと呼ぶ。EPR相関から来ている。古典チャンネルでは任意の量子状態を送ることはできず、量子状態を送るには系自体を送信するか、量子テレポーテーションを用いる必要がある。== 原理 ==量子テレポーテーションはEPRペアという量子もつれの関係にある2つの粒子の間に起こる。例として最も簡単な光子の偏光の場合(1量子ビットの転送)について説明する。ここで、|V\rangle_0 は光子0の垂直偏光状態、|H\rangle_0 は光子0の水平偏光状態を表すものとする。|\psi\rangle_0 を光子0の初期の偏光状態とすると、: |\psi\rangle_0 = \alpha|V\rangle_0 + \beta|H\rangle_0 となる。 ''α'' および ''β'' は重ね合わせの係数である。あるEPRペアの光子1と光子2の量子もつれの関係は|\Phi^+\rangle = \frac ( |V\rangle_1 |H\rangle_2 + |H\rangle_1 |V\rangle_2)のように表される。この式は、光子1 の偏光の観測結果が垂直ならば 光子2 は観測の有無にかかわらず必ず水平偏光になっているということを意味する。量子テレポーテーションの例としてAさんからBさんに1量子ビットを転送するとする。AさんはEPRペアの光子2つ(光子1、光子2)を生成し光子2をBさんに送る。次に、Aさんは光子1を送信したい量子状態とあわせて観測(ベル測定)する。その結果を古典的な情報転送によってBさんに知らせれば、Bさんは送信したい量子状態を再現することができるのである。ベル測定とは、ベル基底への射影測定を指す。2準位系のベル基底は次の4つとなる。:|\Phi^+\rangle = \frac (|00\rangle + |11\rangle),:|\Phi^-\rangle = \frac (|00\rangle - |11\rangle),:|\Psi^+\rangle = \frac (|01\rangle + |10\rangle),:|\Psi^-\rangle = \frac (|01\rangle - |10\rangle).以下では簡単のため、 |V\rangle,|H\rangle を |0\rangle, |1\rangle と表記する。初期の3つの光子の状態は次の状態ベクトルで表される。: |\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ = (\alpha |0\rangle_0 + \beta|1\rangle_0) \otimes \frac (|0\rangle_1 \otimes |0\rangle_2 + |1\rangle_1 \otimes |1\rangle_2).ベル基底を使って01を表すと、:|0\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle + |\Phi^-\rangle),:|0\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle + |\Psi^-\rangle),:|1\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle - |\Psi^-\rangle),:|1\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle - |\Phi^-\rangle).となるので、これらを代入すると次のようになる。:\begin|\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ =\frac \Big&|\Phi^+\rangle_" TITLE="\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big ">\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big .\endこの状態の光子0,1に対しベル測定を行うと、測定結果によって光子2の状態は次の4つのいずれかになる。:\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 :\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2 :\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 :-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 測定結果に応じて、光子2に対し次にようなパウリ演算子をそれぞれ行う。* |\Phi^+\rangle_ の場合は何も行わない。* |\Phi^-\rangle_ の場合 \sigma_z = \begin 1 & 0 \\ 0 & -1\end* |\Psi^+\rangle_ の場合 \sigma_x = \begin 0 & 1 \\ 1 & 0\end* |\Psi^-\rangle_ の場合 \sigma_z \sigma_x = i \sigma_y = \begin 0 & 1 \\ -1 & 0\end.すると、測定結果によらず最終的な光子2の状態は \alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 と転送したかった光子0の状態を復元できていることになる。光子0はベル測定を行った結果、状態は消滅してしまったが、光子2に突如として現れたように見える。このように、あたかも"突如として遠隔地にふっと湧いてでる"ように感じられるのが、量子"テレポーテーション"というネーミングの由来である。 ) : ウィキペディア日本語版
量子テレポーテーション(りょうしテレポーテーション、英:Quantum teleportation)とは、古典的な情報伝達手段と量子もつれ (Quantum entanglement) の効果を利用して離れた場所に量子状態を転送することである。テレポーテーションという名前であるものの、粒子が空間の別の場所に瞬間移動するわけではない。量子もつれの関係にある2つの量子のうち一方の状態を観測すると瞬時にもう一方の状態が確定することからこのような名前がついた。このテレポーテーションによって情報が瞬時に送られるので、結果的に「情報が光速を超えて伝わる」ことになる。ただし、通信自体が超光速になるわけではない。量子テレポーテーションでは、送られた情報の解読のために、別経路の従来の(光などの)通信による「鍵」が必要になるからである。古典的な情報転送の経路を俗に古典チャンネルなどと言うことに対し、量子もつれによる転送をアインシュタイン=ポドルスキー=ローゼン (Einstein-Podolsky-Rosen; EPR) チャンネルと呼ぶ。EPR相関から来ている。古典チャンネルでは任意の量子状態を送ることはできず、量子状態を送るには系自体を送信するか、量子テレポーテーションを用いる必要がある。== 原理 ==量子テレポーテーションはEPRペアという量子もつれの関係にある2つの粒子の間に起こる。例として最も簡単な光子の偏光の場合(1量子ビットの転送)について説明する。ここで、|V\rangle_0 は光子0の垂直偏光状態、|H\rangle_0 は光子0の水平偏光状態を表すものとする。|\psi\rangle_0 を光子0の初期の偏光状態とすると、: |\psi\rangle_0 = \alpha|V\rangle_0 + \beta|H\rangle_0 となる。 ''α'' および ''β'' は重ね合わせの係数である。あるEPRペアの光子1と光子2の量子もつれの関係は|\Phi^+\rangle = \frac ( |V\rangle_1 |H\rangle_2 + |H\rangle_1 |V\rangle_2)のように表される。この式は、光子1 の偏光の観測結果が垂直ならば 光子2 は観測の有無にかかわらず必ず水平偏光になっているということを意味する。量子テレポーテーションの例としてAさんからBさんに1量子ビットを転送するとする。AさんはEPRペアの光子2つ(光子1、光子2)を生成し光子2をBさんに送る。次に、Aさんは光子1を送信したい量子状態とあわせて観測(ベル測定)する。その結果を古典的な情報転送によってBさんに知らせれば、Bさんは送信したい量子状態を再現することができるのである。ベル測定とは、ベル基底への射影測定を指す。2準位系のベル基底は次の4つとなる。:|\Phi^+\rangle = \frac (|00\rangle + |11\rangle),:|\Phi^-\rangle = \frac (|00\rangle - |11\rangle),:|\Psi^+\rangle = \frac (|01\rangle + |10\rangle),:|\Psi^-\rangle = \frac (|01\rangle - |10\rangle).以下では簡単のため、 |V\rangle,|H\rangle を |0\rangle, |1\rangle と表記する。初期の3つの光子の状態は次の状態ベクトルで表される。: |\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ = (\alpha |0\rangle_0 + \beta|1\rangle_0) \otimes \frac (|0\rangle_1 \otimes |0\rangle_2 + |1\rangle_1 \otimes |1\rangle_2).ベル基底を使って01を表すと、:|0\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle + |\Phi^-\rangle),:|0\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle + |\Psi^-\rangle),:|1\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle - |\Psi^-\rangle),:|1\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle - |\Phi^-\rangle).となるので、これらを代入すると次のようになる。:\begin|\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ =\frac \Big&|\Phi^+\rangle_" TITLE="\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big ">\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big .\endこの状態の光子0,1に対しベル測定を行うと、測定結果によって光子2の状態は次の4つのいずれかになる。:\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 :\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2 :\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 :-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 測定結果に応じて、光子2に対し次にようなパウリ演算子をそれぞれ行う。* |\Phi^+\rangle_ の場合は何も行わない。* |\Phi^-\rangle_ の場合 \sigma_z = \begin 1 & 0 \\ 0 & -1\end* |\Psi^+\rangle_ の場合 \sigma_x = \begin 0 & 1 \\ 1 & 0\end* |\Psi^-\rangle_ の場合 \sigma_z \sigma_x = i \sigma_y = \begin 0 & 1 \\ -1 & 0\end.すると、測定結果によらず最終的な光子2の状態は \alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 と転送したかった光子0の状態を復元できていることになる。光子0はベル測定を行った結果、状態は消滅してしまったが、光子2に突如として現れたように見える。このように、あたかも"突如として遠隔地にふっと湧いてでる"ように感じられるのが、量子"テレポーテーション"というネーミングの由来である。[ちょうおん]

量子テレポーテーション(りょうしテレポーテーション、:Quantum teleportation)とは、古典的な情報伝達手段と量子もつれ (Quantum entanglement) の効果を利用して離れた場所に量子状態を転送することである。
テレポーテーションという名前であるものの、粒子が空間の別の場所に瞬間移動するわけではない。量子もつれの関係にある2つの量子のうち一方の状態を観測すると瞬時にもう一方の状態が確定することからこのような名前がついた。このテレポーテーションによって情報が瞬時に送られるので、結果的に「情報が光速を超えて伝わる」ことになる。ただし、通信自体が超光速になるわけではない。量子テレポーテーションでは、送られた情報の解読のために、別経路の従来の(光などの)通信による「鍵」が必要になるからである。
古典的な情報転送の経路を俗に古典チャンネルなどと言うことに対し、量子もつれによる転送をアインシュタイン=ポドルスキー=ローゼン (Einstein-Podolsky-Rosen; EPR) チャンネルと呼ぶ。EPR相関から来ている。古典チャンネルでは任意の量子状態を送ることはできず、量子状態を送るには系自体を送信するか、量子テレポーテーションを用いる必要がある。
== 原理 ==
量子テレポーテーションはEPRペアという量子もつれの関係にある2つの粒子の間に起こる。例として最も簡単な光子偏光の場合(1量子ビットの転送)について説明する。
ここで、|V\rangle_0 は光子0の垂直偏光状態、
|H\rangle_0 は光子0の水平偏光状態を表すものとする。
|\psi\rangle_0 を光子0の初期の偏光状態とすると、
: |\psi\rangle_0 = \alpha|V\rangle_0 + \beta|H\rangle_0
となる。 ''α'' および ''β'' は重ね合わせの係数である。あるEPRペアの光子1と光子2の量子もつれの関係は
|\Phi^+\rangle = \frac ( |V\rangle_1 |H\rangle_2 + |H\rangle_1 |V\rangle_2)
のように表される。
この式は、光子1 の偏光の観測結果が垂直ならば 光子2 は観測の有無にかかわらず必ず水平偏光になっているということを意味する。
量子テレポーテーションの例としてAさんからBさんに1量子ビットを転送するとする。AさんはEPRペアの光子2つ(光子1、光子2)を生成し光子2をBさんに送る。次に、Aさんは光子1を送信したい量子状態とあわせて観測(ベル測定)する。その結果を古典的な情報転送によってBさんに知らせれば、Bさんは送信したい量子状態を再現することができるのである。
ベル測定とは、ベル基底への射影測定を指す。
2準位系のベル基底は次の4つとなる。
:|\Phi^+\rangle = \frac (|00\rangle + |11\rangle),
:|\Phi^-\rangle = \frac (|00\rangle - |11\rangle),
:|\Psi^+\rangle = \frac (|01\rangle + |10\rangle),
:|\Psi^-\rangle = \frac (|01\rangle - |10\rangle).
以下では簡単のため、 |V\rangle,|H\rangle|0\rangle, |1\rangle と表記する。
初期の3つの光子の状態は次の状態ベクトルで表される。
: |\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ = (\alpha |0\rangle_0 + \beta|1\rangle_0) \otimes \frac (|0\rangle_1 \otimes |0\rangle_2 + |1\rangle_1 \otimes |1\rangle_2).
ベル基底を使って01を表すと、
:|0\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle + |\Phi^-\rangle),
:|0\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle + |\Psi^-\rangle),
:|1\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle - |\Psi^-\rangle),
:|1\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle - |\Phi^-\rangle).
となるので、これらを代入すると次のようになる。
:
\begin
|\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_
=\frac \Big\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2)
+|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\
&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)
+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)
\Big
.
\end

この状態の光子0,1に対しベル測定を行うと、測定結果によって光子2の状態は次の4つのいずれかになる。
:\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2
:\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2
:\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2
:-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2
測定結果に応じて、光子2に対し次にようなパウリ演算子をそれぞれ行う。
* |\Phi^+\rangle_ の場合は何も行わない。
* |\Phi^-\rangle_ の場合 \sigma_z = \begin 1 & 0 \\ 0 & -1\end
* |\Psi^+\rangle_ の場合 \sigma_x = \begin 0 & 1 \\ 1 & 0\end
* |\Psi^-\rangle_ の場合 \sigma_z \sigma_x = i \sigma_y = \begin 0 & 1 \\ -1 & 0\end.
すると、測定結果によらず最終的な光子2の状態は \alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 と転送したかった光子0の状態を復元できていることになる。
光子0はベル測定を行った結果、状態は消滅してしまったが、光子2に突如として現れたように見える。
このように、あたかも"突如として遠隔地にふっと湧いてでる"ように感じられるのが、量子"テレポーテーション"というネーミングの由来である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 \otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big .\endこの状態の光子0,1に対しベル測定を行うと、測定結果によって光子2の状態は次の4つのいずれかになる。:\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 :\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2 :\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 :-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 測定結果に応じて、光子2に対し次にようなパウリ演算子をそれぞれ行う。* |\Phi^+\rangle_ の場合は何も行わない。* |\Phi^-\rangle_ の場合 \sigma_z = \begin 1 & 0 \\ 0 & -1\end* |\Psi^+\rangle_ の場合 \sigma_x = \begin 0 & 1 \\ 1 & 0\end* |\Psi^-\rangle_ の場合 \sigma_z \sigma_x = i \sigma_y = \begin 0 & 1 \\ -1 & 0\end.すると、測定結果によらず最終的な光子2の状態は \alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 と転送したかった光子0の状態を復元できていることになる。光子0はベル測定を行った結果、状態は消滅してしまったが、光子2に突如として現れたように見える。このように、あたかも"突如として遠隔地にふっと湧いてでる"ように感じられるのが、量子"テレポーテーション"というネーミングの由来である。">ウィキペディア(Wikipedia)
\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big .\endこの状態の光子0,1に対しベル測定を行うと、測定結果によって光子2の状態は次の4つのいずれかになる。:\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 :\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2 :\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 :-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 測定結果に応じて、光子2に対し次にようなパウリ演算子をそれぞれ行う。* |\Phi^+\rangle_ の場合は何も行わない。* |\Phi^-\rangle_ の場合 \sigma_z = \begin 1 & 0 \\ 0 & -1\end* |\Psi^+\rangle_ の場合 \sigma_x = \begin 0 & 1 \\ 1 & 0\end* |\Psi^-\rangle_ の場合 \sigma_z \sigma_x = i \sigma_y = \begin 0 & 1 \\ -1 & 0\end.すると、測定結果によらず最終的な光子2の状態は \alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 と転送したかった光子0の状態を復元できていることになる。光子0はベル測定を行った結果、状態は消滅してしまったが、光子2に突如として現れたように見える。このように、あたかも"突如として遠隔地にふっと湧いてでる"ように感じられるのが、量子"テレポーテーション"というネーミングの由来である。">ウィキペディアで「量子テレポーテーション(りょうしテレポーテーション、英:Quantum teleportation)とは、古典的な情報伝達手段と量子もつれ (Quantum entanglement) の効果を利用して離れた場所に量子状態を転送することである。テレポーテーションという名前であるものの、粒子が空間の別の場所に瞬間移動するわけではない。量子もつれの関係にある2つの量子のうち一方の状態を観測すると瞬時にもう一方の状態が確定することからこのような名前がついた。このテレポーテーションによって情報が瞬時に送られるので、結果的に「情報が光速を超えて伝わる」ことになる。ただし、通信自体が超光速になるわけではない。量子テレポーテーションでは、送られた情報の解読のために、別経路の従来の(光などの)通信による「鍵」が必要になるからである。古典的な情報転送の経路を俗に古典チャンネルなどと言うことに対し、量子もつれによる転送をアインシュタイン=ポドルスキー=ローゼン (Einstein-Podolsky-Rosen; EPR) チャンネルと呼ぶ。EPR相関から来ている。古典チャンネルでは任意の量子状態を送ることはできず、量子状態を送るには系自体を送信するか、量子テレポーテーションを用いる必要がある。== 原理 ==量子テレポーテーションはEPRペアという量子もつれの関係にある2つの粒子の間に起こる。例として最も簡単な光子の偏光の場合(1量子ビットの転送)について説明する。ここで、|V\rangle_0 は光子0の垂直偏光状態、|H\rangle_0 は光子0の水平偏光状態を表すものとする。|\psi\rangle_0 を光子0の初期の偏光状態とすると、: |\psi\rangle_0 = \alpha|V\rangle_0 + \beta|H\rangle_0 となる。 ''α'' および ''β'' は重ね合わせの係数である。あるEPRペアの光子1と光子2の量子もつれの関係は|\Phi^+\rangle = \frac ( |V\rangle_1 |H\rangle_2 + |H\rangle_1 |V\rangle_2)のように表される。この式は、光子1 の偏光の観測結果が垂直ならば 光子2 は観測の有無にかかわらず必ず水平偏光になっているということを意味する。量子テレポーテーションの例としてAさんからBさんに1量子ビットを転送するとする。AさんはEPRペアの光子2つ(光子1、光子2)を生成し光子2をBさんに送る。次に、Aさんは光子1を送信したい量子状態とあわせて観測(ベル測定)する。その結果を古典的な情報転送によってBさんに知らせれば、Bさんは送信したい量子状態を再現することができるのである。ベル測定とは、ベル基底への射影測定を指す。2準位系のベル基底は次の4つとなる。:|\Phi^+\rangle = \frac (|00\rangle + |11\rangle),:|\Phi^-\rangle = \frac (|00\rangle - |11\rangle),:|\Psi^+\rangle = \frac (|01\rangle + |10\rangle),:|\Psi^-\rangle = \frac (|01\rangle - |10\rangle).以下では簡単のため、 |V\rangle,|H\rangle を |0\rangle, |1\rangle と表記する。初期の3つの光子の状態は次の状態ベクトルで表される。: |\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ = (\alpha |0\rangle_0 + \beta|1\rangle_0) \otimes \frac (|0\rangle_1 \otimes |0\rangle_2 + |1\rangle_1 \otimes |1\rangle_2).ベル基底を使って01を表すと、:|0\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle + |\Phi^-\rangle),:|0\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle + |\Psi^-\rangle),:|1\rangle \otimes |0\rangle = \frac (|\Psi^+\rangle - |\Psi^-\rangle),:|1\rangle \otimes |1\rangle = \frac (|\Phi^+\rangle - |\Phi^-\rangle).となるので、これらを代入すると次のようになる。:\begin|\psi\rangle_0\otimes |\Phi^+\rangle_ =\frac \Big&|\Phi^+\rangle_" TITLE="\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big ">\otimes (\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2) +|\Phi^-\rangle_ \otimes (\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2) \\&|\Psi^+\rangle_ \otimes (\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)+|\Psi^-\rangle_ \otimes (-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2)\Big .\endこの状態の光子0,1に対しベル測定を行うと、測定結果によって光子2の状態は次の4つのいずれかになる。:\alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 :\alpha |0\rangle_2 - \beta|1\rangle_2 :\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 :-\beta |0\rangle_2 + \alpha|1\rangle_2 測定結果に応じて、光子2に対し次にようなパウリ演算子をそれぞれ行う。* |\Phi^+\rangle_ の場合は何も行わない。* |\Phi^-\rangle_ の場合 \sigma_z = \begin 1 & 0 \\ 0 & -1\end* |\Psi^+\rangle_ の場合 \sigma_x = \begin 0 & 1 \\ 1 & 0\end* |\Psi^-\rangle_ の場合 \sigma_z \sigma_x = i \sigma_y = \begin 0 & 1 \\ -1 & 0\end.すると、測定結果によらず最終的な光子2の状態は \alpha |0\rangle_2 + \beta|1\rangle_2 と転送したかった光子0の状態を復元できていることになる。光子0はベル測定を行った結果、状態は消滅してしまったが、光子2に突如として現れたように見える。このように、あたかも"突如として遠隔地にふっと湧いてでる"ように感じられるのが、量子"テレポーテーション"というネーミングの由来である。」の詳細全文を読む




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