翻訳と辞書
Words near each other
・ 物理一元論
・ 物理主義
・ 物理乱数
・ 物理光学
・ 物理化学
・ 物理化学的
・ 物理化現象
・ 物理半減期
・ 物理単位
・ 物理単位一覧
物理吸着
・ 物理哲学
・ 物理変化
・ 物理学
・ 物理学における不変性
・ 物理学における不変量
・ 物理学における対称性
・ 物理学における量子化
・ 物理学に関する記事の一覧
・ 物理学のおける不変量


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

物理吸着 : ミニ英和和英辞書
物理吸着[ぶつりきゅうちゃく]
physical adsorption
===========================
: [もの]
 【名詞】 1. thing 2. object 
物理 : [ぶつり]
 【名詞】 1. physics 
: [り]
 【名詞】 1. reason 
吸着 : [きゅうちゃく]
  1. (n,vs) adsorption 2. adsorb 3. attachment 4. sorption
: [ちゃく]
  1. (n,suf) (1) counter for suits of clothing 2. (2) arriving at .. 
物理吸着 : ウィキペディア日本語版
物理吸着[ぶつりきゅうちゃく]
物理吸着(ぶつりきゅうちゃく, physisorption)とは、流体分子(吸着質)が固体表面(吸着剤)との間に働くファンデルワールス力によって固体表面に濃縮される現象をさし、吸着のうちの一分野にあたる。一般に、ファンデルワールス力は、イオン結合共有結合等の相互作用と比較して格段に弱い相互作用であるため、物理吸着した分子は加熱・減圧等の操作によって容易に脱着する。
== 概要 ==
多孔質の存在する真空中にある流体分子を導入すると、多孔質外のバルクに流体分子があるときよりも多孔質の持つ細孔内に分子が進入したときの方が、細孔表面との間に働くファンデルワールス力の分だけ安定である。このバルクとの安定化エネルギーの差分を推進力に、細孔内に流体分子が濃縮されていく過程が物理吸着である。一般に、バルクの状態が低温で高圧のとき、つまり分子運動がおだやかで分子密度が高いときほど、吸着量は増加する。
吸着量と圧力、あるいは吸着量と温度は非線形的な関係にあることが多い。これは、細孔表面に吸着される初期段階の吸着に比べ、吸着質によって表面が被覆されて以降の吸着では細孔壁による安定化への寄与が大きく減少するためである。つまり、表面から遠い流体分子ほどバルク的な挙動を示す。
細孔内への吸着量はある温度と圧力の条件で急激に増加することが多く、それがバルクの気液相転移つまり凝縮と近しい現象であることから、近年では細孔内でも相転移が起こると考えられている。特に、メソ孔の下限域のナノ細孔(孔径2~10nm程度)への物理吸着は、気体から液体への相転移と捉えられている。また、現在は、固体への相転移に拡張した、三態相図に関する研究が盛んである。
吸脱着が可逆であること、ミクロな現象がマクロな操作変数である圧力温度で精密に制御されうること、これらの利点を工業的に利用すべく研究が進められている。主な利用法は分離と貯蔵、および触媒を担持した反応場としての利用に分けられ、多成分流体の分離や水素などの気体燃料の貯蔵を目的とした研究などが進められている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「物理吸着」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.