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一次救命処置 : ミニ英和和英辞書
一次救命処置[いちじきゅうめいしょち]
basic life support
===========================
: [いち]
  1. (num) one 
一次 : [いちじ]
  1. (adj-na,n) first 2. primary 3. linear (equation) 4. first-order
: [つぎ]
  1. (n,adj-no) (1) next 2. following 3. subsequent 4. (2) stage 5. station 
救命 : [きゅうめい]
 【名詞】 1. lifesaving 
: [めい, いのち]
 【名詞】 1. command 2. decree 3. life 4. destiny 
処置 : [しょち]
  1. (n,vs) treatment 
一次救命処置 : ウィキペディア日本語版
一次救命処置[いちじきゅうめいしょち]
一次救命処置(いちじきゅうめいしょち BLS:Basic Life Support)とは、呼吸が止まり、心臓も動いていないと見られる人の救命へのチャンスを維持するため、特殊な器具や医薬品を用いずに行う救命処置であり、胸骨圧迫人工呼吸からなる心肺蘇生法(CPR)、そしてAEDの使用を主な内容とする。以下は基本的にJRC(日本語版)ガイドライン2010 第1章 一次救命処置(BLS) に基づき、必要に応じて他の章、他のガイドラインも参照した。ガイドライン2010成人向BLSの主要なポイントは迅速な胸骨圧迫の開始と、その中断を最小限にすることである。一方、小児用BLSや溺水で、特に熟練救助者の場合はガイドライン2005との差はさほどない。
== BLSの意義 ==
突然倒れた人や、あるいは倒れている人が居たら、まず心停止を疑う。 脳自体には酸素を蓄える能力がなく、心臓が止まってから短時間で低酸素による不可逆的な状態に陥る。 BLSはそれへの対処であり、への酸素供給維持を目的とする。
人間の脳は2分以内に心肺蘇生が開始された場合の救命率は90%程度であるが、4分では50%、5分では25%程度と一般にいわれる(カーラーの救命曲線参照)。
病院外での心停止の過半数、約6割はいわゆる心臓マヒなどの心原性心肺停止である。助かる確率が高いのもこの心臓マヒで、対処さえ早ければ多くは現場で心拍を再開する。
より詳しく見ると、(1)まだ死戦期呼吸がある、(2)心室細動/無脈性心室頻拍がある段階なら助かる確率は高い〔
第一回・日本循環器学会プレスセミナー 」で長尾建は、日本の心停止患者全体の生存退院率は約2%に過ぎないが、AEDが適用できる患者(心室細動のある患者:引用者注)に限定すると生存退院率は16%にまで向上すると述べている。なおこの報告の前提となる調査はAED普及前である。
〕。
心室細動は代表的には中年・老人などの心臓マヒだが、しかし心臓震盪(しんぞうしんとう)という心室細動もある。野球やサッカーなどのスポーツを行っている最中にボールが胸に当たってというものであり18歳以下の子供に多い。
このうち(1)死戦期呼吸は心停止の40%にみられ、心室細動(VF)に多い。持続時間は中央値4分、20%ぐらいは7分。9分以上でも7.4%に見られる。これがあるうちは救命できる可能性が高い。しかし、この死戦期呼吸は「呼吸有り」とみなされがちで、そうなると救命のチャンスを逃す。またCPRの最中に無呼吸から死戦期呼吸に変わることがある。これも蘇生したと安心してCPRを止めるとやはり救命のチャンスを逃す。(2)の心室細動/無脈性心室頻拍はAEDが動作する条件である。AEDは正常な心拍がある場合には通電しないが、心臓が完全に停止している場合も通電しない。この心室細動はCPRによってしばらく維持されるが、それが行われないと完全に止まってしまう。
以上から、心原性心肺停止であり、かつ目の前で倒れた場合には、救急隊到着までの数分の間に「現場に居合わせた人」(これを「バイスタンダー」「市民救助者」と呼ぶ)によるBLSが行われるかどうかが救命率を大きく左右する。
一方で心原性心肺停止でも心停止してから10分以上経過して発見された場合、及び窒息により心停止(窒息から数えれば既に数分経過)に至った場合の蘇生は楽観出来ない。原因を問わず、病院への搬送開始前までに一度も脈拍の再開がなく、搬送中にCPRを必要とする患者は、生存率も、後遺症なく社会復帰出来る確率も少ない。CoSTRガイドラインによれば「電気ショックの適応のない心電図リズム、かつ救急隊員の非目撃心停止で自己心拍再開のない場合」の生存率は0.5%しかない〔
JRC(日本語版)ガイドライン2010(確定版)第7章「教育と普及のための方策(EIT)」 p.36
〕。
これらのこともあり、例えばアメリカ心臓協会(AHA)のガイドラインは「心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン」であるなど、BLSは心原性心肺停止にまず焦点を合わせている。
駆けつけた救急車の救急救命士や病院内でも、BLSがまず行われる。
BLSのみでは心拍が再開しない場合に、救急車内や病院などで救急救命士医師が、気管挿入や高濃度酸素など医療機器や薬剤も用いて行う救命処置を二次救命処置(Advanced Life Support; ALS)と呼ぶ。
またBLSの範囲でも救急車内や病院などで行うものと市民救助者が行うものは異なる。訓練を受けていない市民救助者と訓練をうけている市民救助者でも内容が一部ことなる。
また、成人の場合と小児・乳児の場合でも一部異なる部分があるし、成人でも溺水の場合は通常の手順とは異なる。
訓練を受けていない市民救助者が行うBLSは胸骨圧迫だけのCPR(ハンズオンリーCPR)が推奨され、心肺蘇生法でまとめているので、これまでCPRの訓練を受けたことのない人はまずそちらを参照されたい。ここでは訓練をうけた救助者が行うべきBLSを中心に述べる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「一次救命処置」の詳細全文を読む




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