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ポルシェ・924 : ウィキペディア日本語版
ポルシェ・924
ポルシェ924(''Porsche 924'' )は、ポルシェ1975年に発売した2+2乗り、FRレイアウトのスポーツカー

== 924 ==

ポルシェ一族から1972年に経営を引き継いだエルンスト・フールマンの元、新世代ポルシェとして設計された。マーケティング上ではポルシェ・914の後継車種である。
当初はフォルクスワーゲン(VW)との共同開発で「フォルクスワーゲン・アウディ・スポーツ」として開発が進められていた。部品共有によるコストダウン、VWの生産ラインを使用することでの量産化等が前提であったが、同社の経営陣の交代による開発打切りにより最終的にポルシェが案件を買い取り独自商品として発売されることとなった。生産はNSUの本拠地であったアウディネッカーズルム工場に委託された。
1975年に発売が開始され、先代のポルシェ・914と同じく、ポルシェ・911よりも下の市場を狙った。価格もポルシェ・911よりも安く設定された。1978年にはターボチャージャーを用いた高性能版924ターボが追加された。
前後ブレーキ(前ディスク、後ドラム)はフォルクスワーゲン・K70から、ドライブシャフトはフォルクスワーゲン・タイプ181から、フロントサスペンション(ストラット部)、ステアリング系統、ヒーターユニット等はフォルクスワーゲン・ゴルフから、フロントサスペンション(ロアアーム部)はフォルクスワーゲン・シロッコから、リアサスペンションはフォルクスワーゲン・タイプ1から、エンジンはアウディ・100からなど、フォルクスワーゲンアウディ各車の部品を多数流用してコストダウンを図ったのも特徴的であるが、その部品の選択と組み合わせは深く吟味され、当時としては第一級のスポーツカーに仕立てられた。
量産車の部品を多用していることから一部には「本物のポルシェではない」と揶揄する声もあったが、安価でかつ安定供給される量産車の部品を多用しコストを抑えつつ高品質かつ高性能のスポーツカーを造るという思想はポルシェ生産車第一号のポルシェ・356からしてそうであり、その合理性はむしろ「ポルシェらしい」と言える。
開発の初期段階では部品共用化を考慮し、前輪駆動の採用が検討されたが、当時の前輪駆動技術ではポルシェの理想とする高度な操縦性の獲得が困難であるために断念された。先代のポルシェ・914では高度な操縦性の獲得のためミッドシップレイアウトが採用されたが、その結果それまでのポルシェ車の特徴であった+2のリアシートが設置できなくなり、トランクが前後に分かれるなど実用性の点でユーザーに不便を強いた。この反省から924の開発に当っては実用性も大いに重視し、実用性と操縦性を兼ね備えたFR(フロントエンジン、リアドライブ)のレイアウトを採用した。
基本構成はその後1983年登場のポルシェ・944を経て、1991年登場のポルシェ・968まで受け継がれた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ポルシェ・924」の詳細全文を読む




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