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ベズー整域 : ミニ英和和英辞書
ベズー整域[べずーせいいき]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [いき]
 【名詞】 1. region 2. limits 3. stage 4. level

ベズー整域 : ウィキペディア日本語版
ベズー整域[べずーせいいき]
数学において、ベズー整域 (Bézout domain) は2つの主イデアルの和が再び主イデアルになるような整域である。このことが意味するのは、元の各組に対してベズーの等式 (Bézout identity) が成り立ち、すべての有限生成イデアルは単項であるということである。任意の単項イデアル整域 (PID) はベズー整域だが、ベズー整域はネーター環とは限らないので、有限生成でないイデアルをもつかもしれない(これは明らかに PID でない)。そうであれば、一意分解整域 (UFD) ではないが、なおGCD整域である。ベズー整域の理論は PID の性質の多くを、ネーター性を要求せずに、保つ。ベズー整域はフランス人数学者 Étienne Bézout にちなんで名づけられている。
== 例 ==

* すべての PID はベズー整域である。
* PID でないベズー整域の例には整関数(全複素平面上で正則な関数)の環や代数的整数の環がある〔Cohn〕。整関数のケースでは、既約元は次数 1 の多項式に同伴な関数のみなので、元が分解をもつのは有限個の零点をもつ場合に限る。代数的整数のケースでは、既約元は全く存在しない、なぜならば任意の代数的整数に対して(例えば)その平方根はまた代数的整数であるからだ。これは両方のケースにおいて環が UFD でなくしたがって PID でないことを示している。
* 付値環はベズー整域である。任意の非ネーター付値環は非ネーターベズー整域の例である。
* 以下の一般的な構成は体でない任意のベズー整域 ''R'' から、例えば PID から、UFD でないベズー整域 ''S'' を生み出す。 の場合が心にとどめておくべき基本的な例である。''F'' を ''R'' の分数体とし、 とおく。定数項が ''R'' に入る ''F'' の多項式の部分環である。この環はネーターでない、なぜならば ''X'' のような定数項が 0 の元は ''R'' の非可逆元、これは ''S'' の非可逆元でもある、によって何度でも割ることができる。すべてのこれらの商によって生成されるイデアルは有限生成でない(なので ''X'' は ''S'' において分解をもたない)。以下のようにして ''S'' がベズー整域であることを証明する。
:# ''S'' の元のすべての組 ''a'', ''b'' に対して、''S'' のある元 ''s'', ''t'' が存在して、 が ''a'' と ''b'' を両方割り切ることを証明すれば十分である。
:# ''a'' と ''b'' が共通約元 ''d'' をもてば、これを ''a''/''d'' と ''b''/''d'' に対して証明すれば十分である、なぜならば同じ ''s'', ''t'' でうまくいくから。
:# 多項式 ''a'' と ''b'' は 0 でないとしてよい。両方とも定数項が 0 であれば、''n'' を次のような最小の指数とする。それらのうち少なくとも一方が 0 でない ''X''''n'' の係数をもつ。すると ''f'' ∈ ''F'' であって ''fX''''n'' が ''a'' と ''b'' の共通約元でありそれで割り切れるようなものが見つかる。
:# したがって ''a'' と ''b'' の少なくとも一方は 0 でない定数項をもつとしてよい。''F'' の元として見た ''a'' と ''b'' が互いに素でなければ、この UFD において定数項 1 をもちそれゆえ ''S'' に入る ''a'' と ''b'' の最大公約元が存在する。この因子で割ることができる。
:# したがってまた ''a'' と ''b'' は ''F'' において互いに素と仮定してよく、1 は に入り、''R'' のある定数多項式 ''r'' は に入る。また、''R'' はベズー整域であるから、定数項 ''a''0 と ''b''0の ''R'' における gcd ''d'' は に入る。 あるいは のような定数項をもたない任意の元は任意の 0 でない定数で割り切れるから、定数 ''d'' は ''S'' において ''a'' と ''b'' の共通因数である。それが実は最大共通約元であることをそれが に入っていることを示すことによって証明しよう。''a'' と ''b'' をそれぞれ ''a''0 と ''b''0 に関して ''d'' に対してベズー係数によって掛けることによって定数項 ''d'' をもつ の多項式 ''p'' を得る。すると は定数項が 0 なので ''S'' において定数多項式 ''r'' の倍元でありしたがって に入る。しかしすると ''d'' もそうなので、証明が完了する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ベズー整域」の詳細全文を読む




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