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タルマシリン : ミニ英和和英辞書
タルマシリン
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


タルマシリン : ウィキペディア日本語版
タルマシリン
アラーウッディーン・タルマシリン(Älâ'ud-Dīn Tarmashīrīn、? - 1334年)はチャガタイ・ハン国ハン(在位:1326年〔ルネ・グルセ『アジア遊牧民族史』下(後藤富男訳, ユーラシア叢書, 原書房, 1979年2月)、545頁〕〔Barthold『Four studies on the history of Central Asia』、134頁〕or1331年〔川口琢司『ティムール帝国』(講談社選書メチエ, 講談社, 2014年3月)、34頁〕 - 1334年)。チャガタイ・ハン国の15,17代目君主ケベクの弟にあたる〔バットゥータ『大旅行記』4巻(家島訳注)、238頁〕。「アラーウッディーン」はイスラム教に改宗した際の尊称であり〔バットゥータ『大旅行記』4巻(家島訳注)、237-238頁〕、「タルマシリン」は仏教に由来するサンスクリットの「ダルマシュリー(Dharmasri)」が原形だと考えられている〔。
タルマシリンはケベクと同じくカシュカ川流域に住み、テュルクの言語を話したという〔堀川「モンゴル帝国とティムール帝国」『中央ユーラシア史』、201頁〕。1326年秋にジャイフーン川を渡ってイルハン朝支配下のホラーサーン地方に侵入するが、ガズナ近郊でイルハン朝のアミール・チョバンの子アミール・フサインに敗れ、退却する〔ドーソン『モンゴル帝国史』6巻、319-320頁〕。1327年/28年にタルマシリンの軍はインドに侵入し、トゥグルク朝の中心部に近いバダーウーンに達した〔佐藤、中里、水島『ムガル帝国から英領インドへ』、50,52頁〕。タルマシリンはトゥグルク朝から和平の代償として金、宝石を受け取り、帰還の途上インダス、グジャラート地方で略奪を行った〔ドーソン『モンゴル帝国史』6巻、234頁〕。タルマシリンの行軍は侵攻を目的とする説のほか、トゥグルク朝に援助を求めるために行われた説がある〔。
タルマシリン即位当時のチャガタイ・ハン国はモンゴルの伝統的な信仰と慣習を維持しようとする守旧派とイスラーム法に基づく新体制を築こうとする改革派が争い、タルマシリンはイスラム教に改宗しながらも伝統的な信仰と慣習を維持する中間の立場をとっていた〔バットゥータ『大旅行記』4巻(家島訳注)、244頁〕。イスラム国家であるトゥグルク朝への遠征は国内のテュルク系アミール(貴族)からの反発を招き、ブザンジンクシら他の王族を擁する反イスラーム勢力からも非難される〔。イリ地方の遊牧民はイスラム教を信仰するタルマシリンをヤサ(モンゴルの伝統的な法)に背く人間と非難し、ブザン、ジンクシを擁立した〔バットゥータ『大旅行記』4巻(家島訳注)、222,460頁〕。1334年にタルマシリンは反乱軍によって殺害される〔堀川「モンゴル帝国とティムール帝国」『中央ユーラシア史』、202頁〕。
14世紀の旅行家イブン・バットゥータブハラ近郊でブザンらの攻撃から逃亡するタルマシリンと面会し、『大旅行記』で当時のチャガタイ・ハン国の政情を述べている〔バットゥータ『大旅行記』4巻(家島訳注)、222-223,460頁〕。イブン・バットゥータはタルマシリンの最期についてケベクの子のヤンキーによって捕らえられた後処刑されたという情報のほか、インドを経てイラン南部のシーラーズに亡命したという情報を伝えている〔バットゥータ『大旅行記』4巻(家島訳注)、181-185頁〕。
==妻子==
;妻
*オルダ・ハトゥン(Urda)・・・ハトゥンの一人
;娘
*セウィンチ・クトゥルク(Siwinch Qutluq)・・・アリー・ダルウィーシュの母〔川口 2007p,35〕

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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