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ガウス積分 : ミニ英和和英辞書
ガウス積分[がうす-せきぶん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [せき]
 【名詞】 1. (gen) (math) product 
積分 : [せきぶん]
 (n) integral
: [ぶん, ふん]
  1. (n,n-suf,pref) (1) part 2. segment 3. share 4. ration 5. (2) rate 6. (3) degree 7. one's lot 8. one's status 9. relation 10. duty 1 1. kind 12. lot 13. (4) in proportion to 14. just as much as 1

ガウス積分 : ウィキペディア日本語版
ガウス積分[がうす-せきぶん]

ガウス積分(がうす-せきぶん、"""")あるいはオイラー=ポアソン積分(—せきぶん、〔Пуассона интеграл БСЭ〕)はガウス関数 の実数全体での広義積分
:\int_^\infty e^ \, dx=\sqrt
のことである。名称は、数学・物理学者のカール・フリードリヒ・ガウスに由来する。
この積分の応用は広い。例えば、変数の微小変化に伴う正規分布正規化定数の計算に用いられる。積分の上の限界を有限な値に替えることで、誤差関数や正規分布の累積分布関数とも深く関連する。
誤差関数を表す初等関数は存在しないが、リッシュのアルゴリズムにより微分積分学の道具立てを用いてガウス積分の値が解析的に求まることが証明できる。つまり、初等関数としての不定積分 \textstyle\int e^ \, dx は存在しないが、定積分 \textstyle\int_^ e^ \, dx は評価することができるのである。
ガウス積分は物理学で非常に頻繁に現れ、またガウス積分の様々な一般化が場の量子論に現れる。
== 積分値の計算 ==

=== 極座標を用いて ===
ガウス積分を求める標準的な方法として、以下のアイデアはポアソンまで遡れる〔http://www.york.ac.uk/depts/maths/histstat/normal_history.pdf 〕:
平面 上の函数 を考え、これを2通りの方法で計算する。
#一つは直交座標系に関する二重積分として計算し、その値は求める値の平方になることを確かめる。
#いま一つは極座標系に関する二重積分(いわゆる)として計算し、その値が となることを確かめる。
広義積分が現れることに注意して、これら2つの計算を比較して積分の値が求まる。即ち、面積要素 が -直交座標系では , -極座標系では で与えられることに注意すれば、
: \begin
\int_ \exp(-(x^2+y^2))\,dA = \int_^\infty \int_^\infty e^\,dx\,dy = \left ( \int_^\infty \exp(-t^2)\,dt \right )^2,
\end
および
: \begin
\int_ \exp(-(x^2+y^2))\,dA
&= \int_0^ \int_0^ \exp(-r^2)\,r\,dr\,d\theta\\
&= 2\pi \int_0^\infty r\exp(-r^2)\,dr= \pi \int_^0 e^s\,ds = \pi
\end
と計算できる。後者では なる置換を行って、 となることを用いている。さてこれらの結果から
: \left ( \int_^\infty \exp(-x^2)\,dx \right )^2=\pi
であり、符号を考慮して
: \int_^\infty \exp(-x^2)\,dx=\sqrt
を得る。
上記の考察において、広義二重積分や二つの式を等しいとおいたことに対する正当性を再考しておこう。まずは近似函数
: I(a)=\int_^a \exp(-x^2)\,dx
を考える。求めるガウス積分が絶対収斂ならば、それはコーシー主値、即ち
: \lim_ I(a)
なる極限によって求められることになる。これを見るには、
: \int_^\infty |\exp(-x^2)|\,dx < \int_^ -x \exp(-x^2)\,dx + \int_^1 \exp(-x^2)\,dx+ \int_^ x\exp(-x^2)\,dx<\infty
が成り立つという事実を確かめればよい。故に の平方をとれば
: I(a)^2 = \int_^a \int_^a \exp(-(x^2+y^2))\,dx\,dy
と書くことができて、フビニの定理により、これは -座標平面における面積分
: \int \exp(-(x^2+y^2))\,dA
に等しいことが確かめられる。ただし、積分域は を頂点集合とする正方形である。
指数函数は全実数に対して正の値を取るから、上記の積分域の内接円上での積分は よりも小さく、同様に外接円上での積分は よりも大きい。これら二つの円板上での積分は、直交座標系から極座標系へ
: x = r \cos \theta,\quad y = r \sin\theta,\quad dx\,dy = r dr\,d\theta
なる標準的な変換でうつれば容易に計算できるから、積分を実行して
: \pi (1-e^) < I(a)^2 < \pi (1 - e^)
なる評価を得ることができる。 なる極限をとれば、挟み撃ちの原理によって等式
: \left ( \int_^\infty \exp(-x^2)\,dx \right )^2=\pi
が正当化できる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ガウス積分」の詳細全文を読む




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