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アヒンサー : ウィキペディア日本語版
アヒンサー[ちょうおん]


アヒンサーデーヴァナーガリー: ; IAST )は 非暴力(文字通り:暴力(''ヒンサー'')の忌避)を意味するサンスクリット の用語で、古代インドに起源を発した宗教(ヒンドゥー教仏教、特にジャイナ教)の重要な教義である。アヒンサーは生き物を殺したり害したりすることを禁止するという行動規範で、あらゆる種類の暴力が好ましからざる業果をもたらすという信念に密接に関連付けられる。非暴力の原理を(人間以外の)異なる生命形態にどこまで広げるかは、前述の三つの宗教内において種々の権威者・活動・流派間で物議をかもし、何千年ものあいだ論争の題材であった。
アヒンサーという概念の起源は不明であるが、アヒンサーに対する最も早い言及は歴史的なヴェーダ教の聖典に見られ、これは紀元前8世紀のものと年代が特定されている。ここでアヒンサーは初めのうちは倫理的な含蓄なしに「不傷害」という意味であったが、後に動物への非暴力、ついにはあらゆる生物への非暴力という意味となった。この概念はヒンドゥー教の聖典『マハーバーラタ』と『マヌ法典』に現れ、そこでアヒンサーは良い業に値すると言われている。肉食と動物の屠殺はいくつかのヒンドゥー教聖典で非難されているが、他の聖典では狩猟と祭式犠牲の指示という対立する論証が示されている。19世紀と20世紀に、ヴィヴェーカーナンダラマナ・マハルシスワミ・シヴァナンダA.C.バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダのようなインド精神世界の傑出した人物がアヒンサーの重要性を強調した。マハトマ・ガンディーは彼の非暴力活動であるサッティヤーグラハによって、政策にアヒンサーを適用した。
ジャイナ教におけるアヒンサーは如何なる肉食を避けるだけでなく、植物の殺生に通じる芋などの球根類の摂取が禁じられている。さらに小さな昆虫や他の非常に小さな動物さえ傷つけないようしようと道からそれるなど、毎日の生活で極力動植物を害さないようにと少なからぬ努力を行う。この方針に従い、農業それ自体と同様に、その栽培が小さな昆虫や虫を害することになる作物を食べることが慎まれている。自己防衛、刑法、戦争における暴力はヒンドゥー教徒とジャイナ教徒によって許されている。他の二つの宗教と違い、仏教においてアヒンサーは専門用語として使われてはいないが、祭式犠牲と戦争は強く非難され、倫理規則では生命を奪わないことの重要性を強調している。
== アーリヤ人以前の時代 ==
アヒンサーの概念の歴史的な起源は不明であるが、紀元前2000年代から紀元前1000年代の初頭にインド亜大陸の北部にいたアーリア人以前の人々の概念で、後にアーリア人に受け入れられたと何人かの学者は想定している〔Alsdorf, Ludwig: ''Beiträge zur Geschichte von Vegetarismus und Rinderverehrung in Indien. インド・アーリア人はインドを征服しようと目論んでインドになだれ込み、ついにインド・アーリア人インドの文化と伝統を取り入れながら、インド文明に融合した。'', Wiesbaden 1962, p. 609-610; Tähtinen, Unto: ''Ahimsa. Non-Violence in Indian Tradition'', London 1976, p. 131-133.〕。しかしながら、ハラッパーモヘンジョダロの都市を含むアーリア人以前のインダス文明の多くの地域において様々な種の家畜の狩猟と屠殺が行われた考古学的な証拠があることは記されるべきであろう〔Prakash, Om: ''Economy and Food in Ancient India'', Part 2: ''Food'', Delhi 1987, p. 42, 44-45, 47-53; Schmidt, Hanns Peter: ''The Origin of Ahimsa'', in: ''Mélanges d'Indianisme à la mémoire de Louis Renou'', Paris 1968, p. 627.〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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