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二式大型飛行艇 : ウィキペディア日本語版
二式飛行艇[にしきひこうてい]

二式飛行艇(にしきひこうてい)は、旧日本海軍第二次世界大戦中に九七式飛行艇の後継機として実用化した4発大型飛行艇。初飛行は1941年昭和16年)。略符号は「H8K」。レシプロエンジン装備の飛行艇としては当時世界最高の性能を誇る傑作機とされる〔#巨人機列伝67頁、#炎の翼341頁〕。通称は二式大艇(にしきたいてい、にしきだいてい)。二式大型飛行艇とも言う。なお、輸送型は「晴空」と呼ばれていた。九七式飛行艇の後継機として、同じく川西航空機で生産された。 連合軍におけるコードネームは「Emily」〔#最後の二式大艇260頁〕。
== 要求性能 ==
1930年代の日本海軍は、ワシントン海軍軍縮条約ロンドン条約によって対米劣勢を余儀なくされた艦艇勢力を補うため、陸上基地から発進して洋上の敵艦隊を捜索・攻撃する長距離攻撃機(雷撃・爆撃機)を装備することを構想し、中型飛行艇(中艇)/大型飛行艇(大艇)、中型陸上攻撃機(中攻)/大型陸上攻撃機(大攻)という発動機の双発・四発、発進基地の水陸に差を設けた体系を計画した。その一環として最初に実用化された大艇が九七式飛行艇であり、最大速度は385km/時・魚雷2発を搭載した攻撃過加重状態での航続距離は約5000kmに達した。九七式飛行艇の更新用機材として「十三試大型飛行艇」として開発が始められた二式飛行艇は、攻撃飛行艇として、当時諸外国が一般的に飛行艇に求めていた性能を上回るものが要求された。海軍の要求性能の一部を列記する。
* 最高速度…240ノット(444km/h)以上
*: 当時の主力戦闘機九六式艦上戦闘機と同等。同時期の英国4発飛行艇サンダーランドの最高速度336km/時と比べると100km/時以上速い。
* 航続距離…偵察時7400km以上、攻撃時6500km以上
*: いずれも一式陸上攻撃機B-17爆撃機の5割増。B-29爆撃機と比べても、30%近く長い。
* 20mm機関砲多数を装備した強力な防御砲火、防弾装甲。
* 雷撃を容易にするため小型機並の良好な操縦性。
* 1t爆弾または800kg魚雷2発搭載可能。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「二式飛行艇」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Kawanishi H8K 」があります。



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