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隙間の神 : ミニ英和和英辞書
隙間の神[すきまのかみ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [げき, すき]
 【名詞】 1. (1) chance or opportunity 2. chink (in one's armor, armour) 3. (2) interval 4. gap 
隙間 : [すきま]
 【名詞】 1. crevice 2. crack 3. gap 4. opening 
: [けん, ま]
 【名詞】 1. space 2. room 3. time 4. pause 
: [かみ]
 【名詞】 1. god 

隙間の神 : ウィキペディア日本語版
隙間の神[すきまのかみ]
隙間の神(すきまのかみ、: God of the gaps)とは、現時点で科学知識で説明できない部分、すなわち「隙間」に神が存在するとする見方である。
この言葉は一般に軽蔑的に使われ、科学でまだ十分な説明ができない現象を神の御業であると仮定する傾向を直接的に批判するものである〔See, e.g., ''The Westminster Dictionary of Christian Theology'' (Ed. Alan Richardson, John Bowden, 1983), p 242 〕〔See, e.g., "Teleological Arguments for God's Existence" in ''Stanford Encyclopedia of Philosophy'' 〕。「隙間の神」という言葉は、科学が自然現象を説明できる領域が増え、宗教的な説明が徐々に退却を余儀なくされている現状を表すものとしても用いられる。例えば、太陽恒星といった事象は元々はが作り制御している領域に属するものとして宗教的に説明されていた。天文学気象学地質学宇宙論生物学といった領域での観測・観察によって科学的説明ができるようになると、それらの事象の超自然的説明は次第に追いやられ、知識におけるより狭い「隙間」に押し込められていった。
== 起源 ==
この言葉を最初に使ったのは、19世紀の伝道者 ヘンリ・ドゥラモンド で、''The Ascent of Man''(1894年)でのことである〔Henry Drummond, ''The Lowell Lectures on the Ascent of Man '', Glasgow: Hodder and Stoughton, 1904 (Chapter 10, containing the relevant text )〕。彼はその中で、科学で説明できない事柄を "gaps which they will fill up with God"(神が満たすであろう隙間)と称しているキリスト教徒を戒め、全ての自然を神とし、「内在的な神」の御業とすることを勧めた。「これは進化の神であり、古い神学における神のような時折奇跡を見せる神よりもずっと崇高である」〔See Thomas Dixon "Science and Religion: A Very Short Introduction" p. 45〕
20世紀にはディートリヒ・ボンヘッファー第二次世界大戦中ナチの監獄に収監されていたときに書いた手紙に似たような言葉がある。この手紙が後年になって公開された〔Dietrich Bonhoeffer ''Letters and Papers from Prison'' edited by Eberhard Bethge, translated by Reginald H. Fuller, Touchstone, New York: Simon & Schuster, ISBN 978-0-684-83827-4, 1997, "Letter to Eberhard Bethge", 29 May 1944, pages 310-312〕。ボンヘファーは例えば、「…我々の認識の不完全さのために神を隙間を埋めるものとして使うことがどれほど間違いであるか。知識の境界がますます押し広げられているとしたら(そして実際そうなっているはずだが)、神はそれに伴って押し戻され、継続的に退却中ということになる。我々は、未知の事柄の中ではなく、既知の事柄の中に神を見出すことになる」と書いている〔。
理論化学チャールズ・アルフレド・クールソン は1955年の著書 ''Science and Christian Belief'' でこの言葉を使い、若干の注目を集めた。その中で「科学が説明できない戦略的な場所を埋める「隙間の神」などというものは存在しない。何故なら、このような隙間は本質的に狭まっていくことを止められないからだ」と書いている〔C. A. Coulson, ''Science and Christian Belief (The John Calvin McNair Lectures, 1954)'', London: Oxford University Press, 1955. Page 20, see also page 28.〕。
Richard Bube は1971年の著書と1978年の論文でこの言葉を使った。特に ''Man Come Of Age: Bonhoeffer’s Response To The God-Of-The-Gaps'' (1971)〔Richard H. Bube, "Man Come Of Age: Bonhoeffer's Response To The God-Of-The-Gaps," ''Journal of the Evangelical Theological Society'', volume 14 fall (1971), pages 203-220.〕 で、この概念を丹念に検討した。Bubeは、科学の進化が容赦なく「隙間の神」を狭めていることが現代の信仰の危機の原因の1つであるとした。人類が自然について理解を深めるに連れて、それまで多くの人や宗教が神の領域と見なしていたがどんどん小さくなっていく。Bubeは、ダーウィンの『種の起源』が隙間の神への「弔いの鐘」だったとしている。また、彼は隙間の神は聖書における神とは違うものだとしている(つまり彼は神の非存在を論証したのではなく、現代の知識の隙間に神が存在するという認識の根本的問題を指摘した)〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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