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自動列車運転装置 : ミニ英和和英辞書
自動列車運転装置[じどうれっしゃうんてんそうち]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

自動 : [じどう]
  1. (adj-na,n) automatic 2. self-motion 
: [どう]
 【名詞】 1. motion 2. change 3. confusion 
: [れつ]
 【名詞】 1. queue 2. line 3. row 
列車 : [れっしゃ]
 【名詞】 1. train (ordinary) 
: [くるま]
 【名詞】 1. car 2. vehicle 3. wheel 
: [うん]
 【名詞】 1. fortune 2. luck 
運転 : [うんてん]
  1. (n,vs) operation 2. motion 3. driving 
装置 : [そうち]
  1. (n,vs) equipment 2. installation 3. apparatus 

自動列車運転装置 : ウィキペディア日本語版
自動列車運転装置[じどうれっしゃうんてんそうち]

自動列車運転装置(じどうれっしゃうんてんそうち、ATO : Automatic Train Operation)とは、列車の運転を自動化する運転保安システムである。主に、人に対する安全性が確保しやすい地下鉄新交通システムに使われている。
== 概要 ==

自動列車運転装置は、地上側で地点情報を発信する地上子、地上子から地点情報を受信する車上子、車両側で力行・惰行・ブレーキの制御を行う車上装置から構成されており、車両側に設置された車上装置には、各駅間の距離情報と運転パターンが予め記録されており、地上側での位置補正用地上子から受信された地点情報と、列車からの速度情報とを照合して、車上装置で距離演算することにより、運転操作を自動で行う。駅では停止位置目標に列車が自動的に停車できるように、駅の停車位置には、地上と車上の間で双方向伝送が可能な、有電源のトランスポンダである定位置停止地上子(P4地上子)〔ホームドアの開閉指令の他に、ホームドアの開閉状態の情報や運行管理情報をやり取りする。また、車上側のATO車上子の位置を±350-±500mmの範囲で検知する。〕と、その手前には、位置補正用の3つの無電源地上子(P1-P3地上子)〔固定位置情報を組込んでおり、車両側のATO車上子を介して車上装置に位置情報を送信する。〕が設置されており、P1地上子はブレーキパターン制御開始地点に設置して、残りのP2・P3地上子はブレーキ距離補正用の地上子としてP4地上子とP1地上子と間に設置される〔P2地上子はP4地上子の10-30m手前、P3地上子はP4地上子の1m手前に設置する。〕。
列車が停車駅に接近した場合には、P1地上子から停止位置までの距離情報を受信して、列車側では、駅間定速度制御から停止目標位置までのブレーキパターン制御を開始する。P2・P3地上子は、残りの距離情報を送信しており、列車側が受信すると、列車が記録している残りの距離情報の食い違いの補正を行い、列車速度と正確な残距離に合わせてブレーキ力の制御を行うフィードバックによるブレーキ制御を行い、停車目標位置までに列車を自動的に減速させる。列車が停車目標位置にあるP4地上子の位置に停車した後は、列車の停止位置がショートかジャストかオーバーかを判断する停止位置測定を行い、許容範囲以上に位置がずれた場合には、インチングにより列車位置の修正を行う。目標位置に停車したことが確認されると、車両側で転動防止ブレーキを掛け、車上側から地上側に列車の運行番号・行き先などの情報を送信され、地上側では、この情報を元に運行管理システムによる列車の運行管理を行う。その後、車上側からの指令で地上側のホームドアが開けられると、車上側に車両ドア開情報が送信されて、車両側のドアが開けられる。停車中においては、停車時間の管理を行い、運行管理システムからの出発指示情報・ホームドア閉・車両側のドア閉などの条件が揃えば、列車は駅から出発できるようになっている。また、ホームドアまたは車両のドアの開閉は、車両側の運転席にあるドア開閉ボタンを操作することにより行う〔『電気鉄道技術入門』オーム社、2008年p198-p200。〕。
地上子は鉄輪式リニアモーターカー方式の地下鉄(例 : 都営地下鉄大江戸線)では軌条間にリアクションプレートがあり、通常形地上子の設置ができないことからループコイル方式を採用している。これは2本の軌条の外側に「8の字形」のループコイルを設置し、撚架点(ねんかてん)を設けることで地上子としての機能を持たせている〔東京都交通局「大江戸線放射部建設史」439頁参照。〕が、最近ではリアクションプレートの横に地上子を設置する方式もある。
また、地上子を設置した方式の場合には導入の手間が大きくなることから、東京メトロ千代田線北綾瀬支線(旧式の5000系6000系ハイフン車)では地上子を使用しない方式を採用している。これは2駅間の折返し運転という性格上、両駅に設置しているATC装置の過走防護信号 (ORP・Over Run Protector) を基にして、地上子の代わりに残存距離の補正を行っている〔レールアンドテック出版「鉄道車両と技術」No.177記事「東京メトロにおけるATOの取組み」参照。〕。ただし、2014年度より同線に導入された05系改修車では地上子・車上子方式となっている。
乗務員(路線により呼び方は異なる)が乗務するタイプと、無人運転のタイプとに大きく分けられる。出発条件の成立後、自動的に目標速度まで加速した後に定速運転を行い、次駅に接近すれば自動的に停止位置に停止させるという基本機能は変わらない。またATOは、ATCに自動運転装置としての機能が付加されたものでなけらばならないので、目標速度の設定及び保安確保のため〔東京メトロの場合には、ATCによる制限速度の5km/h以下を目標速度としており、ATCの制限速度が下がる際の減速制御では、ATOが制限速度の下がる手前の地点でブレーキを作動させて減速するが、その際には、ATCのブレーキを優先させる。また終端駅において、車上側のATO装置が故障などでブレーキがかからなくなった場合や、列車が先行列車に接近した場合には、ATCのブレーキがバックアップとして作動するようになっている。〕、閉塞にATCを使用するケースがほとんどである。
乗務員が乗務するタイプには、ATOをあくまでも運転支援装置と捉え、ATO運転中であっても運転士の運転操作が優先するよう設計されたものと、ATO運転モードでは緊急停止以外の運転操作ができない、無人運転に近い設計のものが存在するが、いずれの場合も、一般に、戸閉後にハンドル付近に設置された出発ボタンを押すことで、次駅までの自動運転が開始される。出発ボタンは、誤操作防止のため、2つを同時に押すことにより作動するものがほとんどである。
また、無人運転に近い設計の方の列車には、出発ボタンは存在せず、代わりに「扉閉抑止」ボタンがついているものもある。この様な列車の場合、駅に到着後は扉が自動で開くものの、このボタンを押さないままにしておくと、出発時刻になると自動で扉が閉まり、ひとりでに発車してしまう。しかし、このボタンを押しておくと、駅に到着して自動で扉が開いた後は、このボタンを再度押して解除しないと、出発時刻になっても扉は閉まらず、発車しなくなる。再度押して解除することで、扉が閉まり、扉が正常に閉まった場合(ホームドアが設置されている路線ではホームドアも)には、自動で発車することになる。
またこの様な列車の場合、扉閉抑止を解除して一旦ドアが閉まった後に、再度ドアを開けることは出来ないため、戸ばさみからの復帰や駆け込み乗車をした乗客を乗せる場合、あるいは降り損ねそうになった乗客からの再開閉の依頼などで、発車せずにドアを再開閉する必要がある場合には、一旦ATOを解除した後マスコンキーを回して手動運転に切り替えた後、手動にてドアを再開閉してから、再度自動運転に戻す必要がある。
この方式は、福岡市地下鉄七隈線などで採用されている。自動運転中のハンドルのノッチは、まちまちである。
なお、ATO装置は駅停車制御機能のみを使用することでTASC装置としても使用することができる。東京メトロ南北線及び都営地下鉄三田線各車両のATO装置は東急目黒線内ではTASCモードに切り換わり、駅発車時の力行操作と駅間の速度制御は運転士が行い、駅停車時の停止操作はATO装置の駅停車制御機能(TASC機能)を使用している。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「自動列車運転装置」の詳細全文を読む




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