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缶サット : ミニ英和和英辞書
缶サット[かん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [かん]
 【名詞】 1. can 2. tin 

缶サット ( リダイレクト:CanSat ) : ウィキペディア日本語版
CanSat[かん]

CanSat(カンサット)あるいは缶サット(かんサット)とは、宇宙技術の教育を目的として、小型衛星の技術と類似の技術を使用して製作される、飲料水の缶サイズの小型の模擬人工衛星である。CanSatは大気圏を離脱したり地球を周回したりしない。
CanSatの競技では炭酸飲料水の缶(直径66ミリメートル、高さ115ミリメートル)の内部に納まる事が必要で重量は350グラム未満である。 アンテナは外部に設置してもかまわないが直径はCanSatが打上げ機から分離するまでははみ出てはいけない。
CanSatは小型のロケットから放出され、競技によって高度はまちまちである。〔Mission: Planetary Atmospheric Entry Vehicle 〕 CanSatは回収時の損傷を限定的に留め再利用するために一般的にはパラシュートによる回収システムを備える。CanSatは廉価でコンパクトなので宇宙技術の教育に用いられる。打ち上げに用いられるロケットは公平を期すために通常は1機種であるが、ロケットの個体差や風向等の諸条件により、到達高度が異なる場合がある。
国内の競技ではCanSatの放出に気球を使用して高度200メートル前後から放出される例が多い。ロケットによる射出高度もアメリカやオーストラリアのように無人の砂漠地帯で実施される競技と日本国内での競技とでは異なる。
近年ではスマートフォンに使用されるMEMSによる技術を応用した加速度センサージャイロセンサー磁気センサーが小型化、低価格化されたことやそれらの搭載例や技術情報がネット上で入手できるようにより、それらを搭載した高機能の機種が主流になりつつあり、徐々に参加者達の水準が向上しつつある。また一部の参加者はモデルロケットペットボトルロケットの打ち上げ経験もあり、相乗効果が期待される。打ち上げ手段や射出高度等、国際大会と国内大会でのルールに若干の相違がある場合があり、国内での競技では着地後、遠隔操作でローバーを操縦して目的地に到達する。海岸付近が競技会場の場合、会場に着水することにより、回収不能になる事例もあり、会場の選定に改善が望まれる。
== 歴史 ==
1998年、アメリカと日本の12大学からの約50人の学生達と教師達がハワイで開催された会議で会った。それは最初の"大学宇宙システム会議"University Space System Symposium (USSS) 98だった。ここでスタンフォード大学Bob Twiggs名誉教授は後にナノサテライト計画になる初期の概念を提案した。〔Robert J. Twiggs, / cansatws / programandabstract.pdf "Introducing New Challenges for Future Space Missions" , International CanSat Workshop, February 23, 2007〕 その概念は炭酸飲料の大きさの構造体を宇宙空間に打ち上げるというものだった。体積は約350ミリリットルで重量は約500グラムだった。計画は1999年にARLISS計画としてアメリカと日本の大学によって9月11日に打ち上げられ、中断することなく継続される。350ミリリットルの衛星3機またはより大きな体積の衛星を打ち上げるという初期の概念は現在でも継承される。使用されるロケットは1.8キログラムを高度4000メートルまで運べる能力を有し、約400ドルでの廉価な宇宙飛行への扉を開く〔R. Walker et al., "ESA Hands-on Space Education Project Activities for University Students: Attracting and Training the Next Generation of Engineers Space " , 14–16 April 2010.〕。
2000年のミッションは大幅に変更された。気圧計やディファレンシャルGPS(誤差補正GPS)システムによる着陸システムが導入された。2001年には衛星が直接目的地に着地するカムバックカテゴリーが追加され、プロジェクトはより複雑になった。このミッションは大成功で2002年には東北大学の宇宙ロボット研究所の学生達が目的地から45メートルの地点に到達し、2006年には6メートルに達した。この種の衛星に対する関心は高まりつつある。2003年には東京大学がCanSatよりも大きくて立方体の形状の2機のCubeSatを軌道に投入した。毎年、アメリカ合衆国ネバダ州ブラックロック砂漠で国際大会であるARLISSが開催される。
近年、Bob Twiggs教授によって提案されたのと同様の概念で、ARLISSの影響を受けた複数の競技が国内外で開催される。日本では8月に能代宇宙イベントで競技が開催され、2008年から高校生を対象とした『缶サット甲子園』が開催され優勝校はARLISSへの出場権が与えられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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