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環同型 : ミニ英和和英辞書
環同型[わ, かん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [わ, かん]
 【名詞】 1. circle 2. ring 3. link 4. wheel 5. hoop 6. loop
: [どう]
 【名詞】 1. the same 2. the said 3. ibid. 
: [かた]
 【名詞】 1. mold 2. mould 3. model 4. style 5. shape 6. data type 

環同型 ( リダイレクト:環準同型 ) : ウィキペディア日本語版
環準同型[たまきじゅんどうけい]
環論抽象代数学において、環準同型()は2つのの間の構造を保つ関数である。
きちんと書くと、''R'' と ''S'' が環であれば、環準同型は以下を満たす関数 である〔Artin, p. 353〕〔Atiyah and Macdonald, p. 2〕〔Bourbaki, p. 102〕〔Eisenbud, p. 12〕〔Jacobson, p. 103〕〔Lang, p. 88〕。
* ''R'' のすべての元 ''a'' と ''b'' に対して、''f''(''a'' + ''b'') = ''f''(''a'') + ''f''(''b'')
* ''R'' のすべての元 ''a'' と ''b'' に対して、''f''(''ab'') = ''f''(''a'') ''f''(''b'')
* ''f''(1''R'') = 1''S''.
(加法の逆元と加法の単位元も構造の一部であるが、それらを明示的に要求する必要はない。というのもその条件は上記の条件から従うからである。一方、条件 ''f''(1''R'') = 1''S'' を落とすと下記の性質のいくつかは成り立たなくなる。)
''R'' と ''S'' が(擬環や非単位的環ともいう)であれば、自然な概念〔Hazewinkel et al. (2004), p. 3. Warning: They use the word ''ring'' to mean rng.〕はrng 準同型であり、これは上記から3つ目の条件 ''f''(1''R'') = 1''S'' を除いたものとして定義される。(単位的)環の間の環準同型でない rng 準同型を考えることができる。
2つの環準同型の合成は環準同型である。これによってすべての環からなるクラスを環準同型としてをなす(cf. )。とくに、環自己準同型、環同型、環自己同型の概念を得る。
== 性質 ==
''f'' : ''R'' →''S'' を環準同型とすると、その定義から直接次のことが出る。
* ''f''(0''R'') = 0''S''.
* ''R'' のすべての元 ''a'' に対して ''f''(−''a'') = −''f''(''a'') である。
* ''R'' の任意の単元 ''a'' に対し、''f''(''a'') は ''f''(''a''-1) = ''f''(''a'')-1 であるような単元である。とくに、''f'' は ''R'' の単元のなす(乗法)群から ''S''(あるいは im(''f''))の単元のなす(乗法)群への群準同型を誘導する。
* ''f'' の im(''f'') は ''S'' の部分環である。
* ''f'' のは と定義され、これは ''R'' のイデアルである。可換環 ''R'' のすべてのイデアルはある環準同型からこのようにして生じる。
* 準同型 ''f'' が単射であることと であることは同値である。
* ''f'' が全単射であれば、その逆写像 ''f''−1 もまた環準同型である。この場合、''f'' は同型写像と呼ばれ、環 ''R'' と ''S'' は同型であるという。環論の見方では、同型な環は区別できない。
* 環準同型 があれば、''S'' の標数は ''R'' の標数を割り切る。このことは、ある環 ''R'' と ''S'' の間に環準同型 が存在しえないことを示すのに使えることがある。
* ''Rp'' が ''R'' に含まれる最小の部分環で、''Sp'' が ''S'' に含まれる最小の部分環であれば、すべての環準同型 は環準同型 を誘導する。
* ''R'' がで ''S'' が零環でなければ、''f'' は単射である。
* ''R'' と ''S'' が両方体であれば、im(''f'') は ''S'' の部分体である。なので ''S'' は ''R'' の体拡大の見ることができる。
* ''R'' と ''S'' が可換環で ''S'' が整域であれば、ker(''f'') は ''R'' の素イデアルである。
* ''R'' と ''S'' が可換環で、''S'' が体で、''f'' が全射であれば、ker(''f'') は ''R'' の極大イデアルである。
* ''f'' が全射で、''P'' が ''R'' の素(極大)イデアルで、 であれば、''f(P)'' は ''S'' の素(極大)イデアルである。
さらに、
* 環準同型の合成は環準同型である。
* 恒等写像は環準同型である(が零写像はそうでない)。
* それゆえ、すべての環と環準同型からなるクラスは圏、をなす。
* すべての環 ''R'' に対して、唯一の環準同型 が存在する。このことが言っているのは、整数環は環のにおいて始対象であるということである。
* すべての環 ''R'' に対して、唯一の環準同型 が存在する、ただし 0 は零環(その唯一の元が 0 であるような環)を表す。このことが言っているのは、零環は環の圏において終対象であるということである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「環準同型」の詳細全文を読む




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