翻訳と辞書
Words near each other
・ 本阿彌日州
・ 本阿彌日洲
・ 本降り
・ 本院
・ 本陣
・ 本陣DINING
・ 本陣リゾート
・ 本陣交差点
・ 本陣寺村家
・ 本陣寺村氏
本陣殺人事件
・ 本陣狸大明神社
・ 本陣駅
・ 本陽院
・ 本隆寺
・ 本隊
・ 本震
・ 本革
・ 本音
・ 本音と建前


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

本陣殺人事件 : ミニ英和和英辞書
本陣殺人事件[ほんじんさつじんじけん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ほん, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation 
本陣 : [ほんじん]
 【名詞】 1. troop headquarters 2. daimyo's inn 3. stronghold
: [じん]
 【名詞】 1. battle formation 2. camp 3. encampment
: [さつ]
 【名詞】 1. kill 2. murder 3. butcher 4. slice off 5. split 6. diminish 7. reduce 8. spoil 
殺人事件 : [さつじんじけん]
 (n) murder case
: [ひと]
 【名詞】 1. man 2. person 3. human being 4. mankind 5. people 6. character 7. personality 8. true man 9. man of talent 10. adult 1 1. other people 12. messenger 13. visitor 1
人事 : [ひとごと, じんじ]
 (n) other's affairs
: [こと]
 【名詞】 1. thing 2. matter 3. fact 4. circumstances 5. business 6. reason 7. experience 
事件 : [じけん]
 【名詞】 1. event 2. affair 3. incident 4. case 5. plot 6. trouble 7. scandal 
: [くだん, けん]
 【名詞】 1. matter 2. case 3. item 

本陣殺人事件 : ウィキペディア日本語版
本陣殺人事件[ほんじんさつじんじけん]

本陣殺人事件』(ほんじんさつじんじけん)は、横溝正史の長編推理小説で、「金田一耕助シリーズ」の第1作である。昭和21年(1946年)4月から同年12月まで『宝石』誌上に連載された。降り積もった雪で囲まれた日本家屋での密室殺人を描く。
横溝は本作で1948年第1回探偵作家クラブ賞を受賞した。
2014年3月現在映画2本、テレビドラマ3作品が制作されている。
== あらすじ ==
昭和12年(1937年11月25日岡山県の旧本陣の末裔・一柳家の屋敷では、長男・賢蔵と小作農の出である久保克子の結婚式が執り行われていた。式と披露宴は、賢蔵の妹・鈴子が琴を披露するなどして何事もなく午前2時前にお開きとなった。
その2時間ほどのち、明け方に近くなった頃、新郎新婦の寝屋である離れ家から悲鳴と琴をかき鳴らす音が聞こえてきた。父代わりに克子を育てた叔父の久保銀造らが雨戸を壊して中に入ると、賢蔵と克子が布団の上で血まみれになって死んでいた。しかし離れ家内には死んだ夫婦以外に誰もおらず、庭の中央には血に染まった凶器の日本刀が突き立っているほかには、披露宴終了直後に降り出して積もった雪の上にも犯人の逃げた跡がなかった。銀造は名探偵と見込んで自らが出資している金田一耕助が偶然家に遊びに来ていたので、彼を呼ぶ。
警察による捜査の結果、結婚式の直前に顔を隠し手袋をした3本指の男が一柳家を訪れ、賢蔵に「君のいわゆる生涯の仇敵」と署名した復讐遂行を示唆する手紙を託したこと、および「生涯の仇敵」と書かれた男の写真が賢蔵のアルバムにあったことが判明し、さらに日本刀についていた指紋と2日前に3本指の男が駅前で水を飲んだコップとの指紋が一致したため、3本指の男がその「生涯の仇敵」であり、犯人であると目される。しかし、夢遊病が疑われる鈴子が式の前夜に死んだ愛猫の墓に参っていたときに出くわしたと証言した以外、その足取りがつかめなかった。
やってきた金田一は、一柳家の三男・三郎の本棚いっぱいの探偵小説の存在に非常な興味を示し、三郎と探偵小説における密室殺人の論議を交わす。その夜、同刻に再び琴の音が響き、同じ離れ家で重傷を負った三郎が発見される。やはり庭に凶器の日本刀が突き立っていた。三郎は金田一との探偵小説論議がきっかけで密室殺人の秘密を暴くべく離れ家に来たところ、不審な男に斬りつけられたと証言する。
そんなとき克子の友人が訪れ、克子とかつて交際のあったある不良青年が犯人に違いないと主張する。その男と「生涯の仇敵」の写真の男が別人なので警察は混乱するが、金田一は、克子が処女でないことを賢蔵に打ち明けていたということを知って事件の大筋に見当をつけ、鈴子の愛猫の墓から手首から切り落とされた3本指の手を発見。さらに家の近くの炭焼き窯から3本指の男の死体を発見する。
金田一は一同を事件現場に集め、事件のトリックを再現してみせた。水車に結びつけてあった糸に引かれて、凶器の刀は雨戸上部の欄間より外に出、幹に刺さった鎌で糸を切られ、地面に刺さるという仕掛けなのであった。事件のたびに琴が鳴らされたのは、糸が切れるときに琴のような音が鳴ってしまうことをカムフラージュするためであった。賢蔵は、克子が処女でないことを知って婚約を破棄したかったが、小作農の娘がゆえの周囲の猛反対を押し切っての結婚だったので、「それ見たことか」と笑われるようなこともプライドが許さず、結果、自分に苦悩をもたらした克子を殺し、自らも死ぬ計画を立てたのであった。しかし、自殺したというのもまた自己の敗北を認めることになるため、自分も殺されたと装えるトリックを考えたのであった。さらにトリックの実験現場を見られたため三郎を共犯に引き入れ、探偵小説好きの知恵を借り、殺人に見せかける細工を付加した。賢蔵の死亡保険の受取人になっていた三郎は、自殺では保険金が受け取れないこともあって協力した(ただし克子を殺すことは知らなかったと主張)。3本指の男は単なる通りがかりに衰弱死したところを賢蔵に偶然見つけられ、犯行の予行実験に使われたり、切られた手首をスタンプとして使われたり、持っていた運転免許証の写真を「生涯の仇敵」として仕立てあげられたりしていたのであった。賢蔵の誤算は、殺人に見せるために雨戸は開けておくつもりで犯人と思わせる足跡も庭につけていたのだが、雪が積もってしまいそれが無駄になってしまったことであった。金田一は、雨戸を開けなかったのは賢蔵の最後の自棄であったと推測する。鈴子が事件のあった次の夜に出会った相手は3本指を掘り出していた三郎で、夢遊病を起こしてふらふらやって来た彼女を3本指で驚かせたものであった。三郎の負傷事件は自演で、探偵小説論議における金田一の「密室殺人も機械的トリックは感心しない」という言葉への挑戦で行ったものであった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「本陣殺人事件」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.