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安宅産業 : ミニ英和和英辞書
安宅産業[あたかさんぎょう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [たく]
 【名詞】 1. house 2. home 3. husband 
: [うぶ]
  1. (adj-no) innocent 2. naive 3. unsophisticated 4. inexperienced 5. green 6. wet behind the ears
産業 : [さんぎょう]
 【名詞】 1. industry 
: [ごう, わざ]
 【名詞】 1. deed 2. act 3. work 4. performance

安宅産業 : ウィキペディア日本語版
安宅産業[あたかさんぎょう]

安宅産業株式会社(あたかさんぎょう)は、かつて日本に存在した総合商社である。1904年7月1日安宅弥吉によって安宅商会として創業され、1977年10月1日伊藤忠商事に吸収合併されて消滅した。
戦前から戦後にかけて官営八幡製鐵所の指定問屋4社(三井物産三菱商事岩井商店、安宅産業)の1社となるなど、10大総合商社の一角として最大売上高2兆6千億円を誇る大企業であった。もともとは「堅実」の社風を特色としていたが、同業他社との売上競争の中で原油取引など新規事業にリスクを無視して進出するようになり、最終的にはそれが破綻の原因となった。
== 歴史 ==

=== 創業 ===
安宅弥吉1895年高等商業学校(現・一橋大学)卒業後、いったん日本海陸保険に入社したものの、すぐに日下部商店(個人商店)へ入店、香港支店(現地では日森(ヤッシャム)洋行という商号を使用していた)支店長として香港赴任した。当初は香港からの米の輸入と大連向けの木材・雑貨輸出程度だった支店の取扱商品を、砂糖亜鉛石炭棉花帆布塗料など多数の品目に広げた。特に砂糖は、独自で有力華僑ジャワ糖の直接買い付けルートを開拓するなど、市場で名前を知られる存在となっていた。そして、単なる雇われ支店長から、日森洋行(香港支店)の共同経営者という立場になった。
しかし、1904年日露戦争が勃発すると、当初戦局への悲観論から株価が暴落したため、日下部商店と関係の深かった松本重太郎が経営する百三十銀行松本商店倒産した。そのあおりを食って日下部商店も事実上破綻し、法的にはその香港支店にすぎなかった日森洋行も閉鎖を余儀なくされた。
そこで安宅弥吉は自ら個人商店として安宅商会を創業し、本店を大阪市東区船越町に(その後すぐに同区高麗橋に移転)構えた。創業にあたっては、弥吉が自ら開拓した砂糖を除いて日下部商店/日森洋行の旧来の取扱品ならびに客先には手を付けず、すべて新規に開拓することを旨とした。その傍らで旧日下部商店の整理にも尽力し、整理が完了した後も破綻後まもなくして病没した日下部商店店主の遺族に援助を続けたという。
その一方で、旧日下部商店から引き取った社員や中途入社で入った社員が、経営が厳しい折に給与値上げの交渉をしてきたり、弥吉の目の届かない東京支店で勝手な取引をして損を出したことが発覚したりなどした。そのため、弥吉は「信頼できる部下は自分で育てなくてはならない」という思いを強くし、郷里から小学校の卒業生を紹介してもらい、学費を出して上級の学校を卒業させ、卒業後は安宅商会で働かせるという制度を始めた。これは一見美談でもあるが、後に社内で隠然たる力を誇った「安宅ファミリー」の一部はこの給費生制度によって安宅に入社した社員で占められており、いわば非公式な社内権力の母体にもなっていった。
弥吉の経営哲学を表した言葉として「蛙跳び経営」がある。蛙は1回跳ぶと、次に跳ぶ前にはいったん身を縮めて力をためる。それと同じように、一歩一歩着実に地歩を固めながら進む、というものであった。他の会社が痛手を受けたような時期、例えば鈴木商店が多額の損失を出した第一次世界大戦直後の不況の局面においても、弥吉は「深追いは何より禁物」として在庫ならびに買いポジションをすべて整理するように強力に指示していた。この時は社内の一部に「まだいける」として指示に従わなかった者があり、多少の損をかぶることもあったが、全体としては適切な時期に適切な整理を行うと共に、攻めるべき局面では攻めの経営を行うことで業績を伸ばしていった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「安宅産業」の詳細全文を読む




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