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マーズ・エクスプロレーション・ローバー : ミニ英和和英辞書
マーズ・エクスプロレーション・ローバー[ちょうおん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

マーズ・エクスプロレーション・ローバー ( リダイレクト: マーズ・エクスプロレーション・ローバー (Mars Exploration Rover, MER Mission) は、2003年にアメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げた、火星の表面と地質を探る2機の無人火星探査車(マーズ・ローバー)である。これは、NASAが実施した 1975年年と1976年のバイキング着陸船、1997年のマーズ・パスファインダーに続く火星探査プログラムの一部であり、ミッションの科学的目標は過去の火星に水の活動があった手がかりを持つ広範囲の岩石および土壌を探査し、その証拠を見つけ出すことである。ローバーはそれぞれスピリット (MER-A) とオポチュニティ (MER-B) と名付けられている。このミッションは、NASAジェット推進研究所 (JPL) のプロジェクトマネージャ、ピーター・サイジンガーと、コーネル大学の天文学教授である主任研究者スティーブ・スクワイヤーズによって進められた。90日間の初期ミッションでは、ローバーの製作、発射、着陸およびオペレーティングにかかった総費用は8億2000万ドルにのぼる。== ミッションの経過状況 ==時刻はUTC(協定世界時)* 2003年** 6月10日17時59分:デルタ IIロケットに搭載されたスピリットが打ち上げられる。** 7月7日15時18分:オポチュニティが打ち上げられる。* 2004年** 1月3日4時35分:スピリットが火星のグセフ・クレーターに着陸する。** 1月24日1時5分:オポチュニティが、火星の反対側にあるメリディアニ平原に着陸した。なおスピリットの着陸に続く1週間、NASAのウェブサイトでは今までのミッションを遥かに上回る17億もの訪問回数と、34.6テラバイトに及ぶデータ転送量(画像や動画などのダウンロード容量と考えられる)を記録した。** 1月21日:ディープスペースネットワーク (DSN) とスピリットとの通信が途絶えた。探査機はデータのない信号を転送したが、当日後マーズ・グローバル・サーベイヤーとの通信セッションの機会を逃してしまう。** 1月22日:JPLが探査機から異常信号を示すビープ音を受信することに成功する。** 1月23日:フライトチームがデータを返送させることに成功する。通信断絶の原因として、はじめはオーストラリアで発生していた豪雨と考えられていたが、調査の結果、ローバーに搭載されているフラッシュメモリのサブシステムに問題があることが分かった。これはフラッシュメモリの再フォーマットを行ない、メモリオーバーロードを修正するパッチでソフトウェアをアップグレードすることにより解決した。この修復作業の10日間、スピリットはソフトウェアのアップデートとテストが行なわれるまで、一切の活動を休止することになった。オポチュニティも、これと同じ修正パッチによってソフトウェアのアップグレードが行なわれたMars Exploration Rover Mission: Press Releases (February 01, 2004) 。** 2月5日:スピリットが活動を再開する。** 3月23日:火星表面上で過去に水が存在したことを決定づける証拠探索についての記者会見が行なわれた(これは「主要な発見」と報道された)。科学チームの代表団は、オポチュニティが着陸したメリディアニ平原のクレーター内部にある岩石の露出部分で発見した、流水の痕跡を示す階層パターンの画像およびデータを公表した。また、ここで発見された塩素と臭素の不規則な分布状態は、現在では蒸発した塩水の海岸線の跡ではないかと考えられている。** 4月8日:NASAが探査機の任務期間を3ヶ月間から8ヶ月間に延長することを発表した。事業でかかる数ヶ月あたりの280万ドルと同様に、予算の拡大は1500万ドルの追加を交えて9月までに提供された。** 4月30日:オポチュニティがに到着した。到達までには5日かかり、走行距離は200mであった。** 9月22日:NASAが探査機の任務期間を6ヶ月延長することを発表。この頃、オポチュニティはエンデュランス・クレーターを離れ、捨てられた耐熱シールドを通過し、に向かっていた。一方、スピリットはコロンビア・ヒルズの頂上への登山を試みていた。* 2005年** 4月6日:2つの探査車が正常通り機能している最中、NASAは2006年9月へ向けて18カ月の追加ミッションを発表した。その頃オポチュニティはエッチド・テレインに到達し、スピリットは岩の多い斜面を進みながらハズバンド・ヒルへの登頂を試みていた。** 8月21日:スピリットは4.81キロメートルの走行に581Solかかった後、ハズバンド・ヒルに到達した。探査機操作担当のクリス・リーガーによれば、ミッション開始時はスピリットとオポチュニティが保障期間の90日間を超えて作動することは予想されなかったし、コロンビアヒルズへの到達は「まさしく夢」であったそうだ。またローバーの調査主任、スティーブ・スクワイヤーズは「火星は寒冷で乾燥しているゆえ、アルミ製のローバーはさびることがない。ほとんど変化のない火星表面で、何百万年も存在し続けるだろう。人類が作った何よりも長く」と述べている。* 2007年** 7月4日:オポチュニティでのビクトリア・クレーターの探査が決定された。** 9月11日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターに降下開始。** 10月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーター内で調査開始。* 2008年** 9月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターから脱出成功。* 2009年** 5月13日:スピリットはトロイと呼ばれる緩い砂地を通過しようとした際に車輪が砂にとられ、身動きがとれなくなる。* 2010年** 1月26日:NASAはスピリットの砂地からの脱出を断念。以後静止観測を行うとした。* 2013年** 5月15日:火星表面を走り始めて9年4ヶ月。5月15日に80m進み、NASAの無人探査車オポチュニティの累計走行距離は35.760kmに達した。地球の外を走った車両としては、1972年12月にアポロ17号の宇宙飛行士達が運転した月面車の35.744kmを上回る、史上2番目に長い道のりだ。 ) : ウィキペディア日本語版
マーズ・エクスプロレーション・ローバー (Mars Exploration Rover, MER Mission) は、2003年にアメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げた、火星の表面と地質を探る2機の無人火星探査車(マーズ・ローバー)である。これは、NASAが実施した 1975年年と1976年のバイキング着陸船、1997年のマーズ・パスファインダーに続く火星探査プログラムの一部であり、ミッションの科学的目標は過去の火星に水の活動があった手がかりを持つ広範囲の岩石および土壌を探査し、その証拠を見つけ出すことである。ローバーはそれぞれスピリット (MER-A) とオポチュニティ (MER-B) と名付けられている。このミッションは、NASAジェット推進研究所 (JPL) のプロジェクトマネージャ、ピーター・サイジンガーと、コーネル大学の天文学教授である主任研究者スティーブ・スクワイヤーズによって進められた。90日間の初期ミッションでは、ローバーの製作、発射、着陸およびオペレーティングにかかった総費用は8億2000万ドルにのぼる。== ミッションの経過状況 ==時刻はUTC(協定世界時)* 2003年** 6月10日17時59分:デルタ IIロケットに搭載されたスピリットが打ち上げられる。** 7月7日15時18分:オポチュニティが打ち上げられる。* 2004年** 1月3日4時35分:スピリットが火星のグセフ・クレーターに着陸する。** 1月24日1時5分:オポチュニティが、火星の反対側にあるメリディアニ平原に着陸した。なおスピリットの着陸に続く1週間、NASAのウェブサイトでは今までのミッションを遥かに上回る17億もの訪問回数と、34.6テラバイトに及ぶデータ転送量(画像や動画などのダウンロード容量と考えられる)を記録した。** 1月21日:ディープスペースネットワーク (DSN) とスピリットとの通信が途絶えた。探査機はデータのない信号を転送したが、当日後マーズ・グローバル・サーベイヤーとの通信セッションの機会を逃してしまう。** 1月22日:JPLが探査機から異常信号を示すビープ音を受信することに成功する。** 1月23日:フライトチームがデータを返送させることに成功する。通信断絶の原因として、はじめはオーストラリアで発生していた豪雨と考えられていたが、調査の結果、ローバーに搭載されているフラッシュメモリのサブシステムに問題があることが分かった。これはフラッシュメモリの再フォーマットを行ない、メモリオーバーロードを修正するパッチでソフトウェアをアップグレードすることにより解決した。この修復作業の10日間、スピリットはソフトウェアのアップデートとテストが行なわれるまで、一切の活動を休止することになった。オポチュニティも、これと同じ修正パッチによってソフトウェアのアップグレードが行なわれたMars Exploration Rover Mission: Press Releases (February 01, 2004) 。** 2月5日:スピリットが活動を再開する。** 3月23日:火星表面上で過去に水が存在したことを決定づける証拠探索についての記者会見が行なわれた(これは「主要な発見」と報道された)。科学チームの代表団は、オポチュニティが着陸したメリディアニ平原のクレーター内部にある岩石の露出部分で発見した、流水の痕跡を示す階層パターンの画像およびデータを公表した。また、ここで発見された塩素と臭素の不規則な分布状態は、現在では蒸発した塩水の海岸線の跡ではないかと考えられている。** 4月8日:NASAが探査機の任務期間を3ヶ月間から8ヶ月間に延長することを発表した。事業でかかる数ヶ月あたりの280万ドルと同様に、予算の拡大は1500万ドルの追加を交えて9月までに提供された。** 4月30日:オポチュニティがに到着した。到達までには5日かかり、走行距離は200mであった。** 9月22日:NASAが探査機の任務期間を6ヶ月延長することを発表。この頃、オポチュニティはエンデュランス・クレーターを離れ、捨てられた耐熱シールドを通過し、に向かっていた。一方、スピリットはコロンビア・ヒルズの頂上への登山を試みていた。* 2005年** 4月6日:2つの探査車が正常通り機能している最中、NASAは2006年9月へ向けて18カ月の追加ミッションを発表した。その頃オポチュニティはエッチド・テレインに到達し、スピリットは岩の多い斜面を進みながらハズバンド・ヒルへの登頂を試みていた。** 8月21日:スピリットは4.81キロメートルの走行に581Solかかった後、ハズバンド・ヒルに到達した。探査機操作担当のクリス・リーガーによれば、ミッション開始時はスピリットとオポチュニティが保障期間の90日間を超えて作動することは予想されなかったし、コロンビアヒルズへの到達は「まさしく夢」であったそうだ。またローバーの調査主任、スティーブ・スクワイヤーズは「火星は寒冷で乾燥しているゆえ、アルミ製のローバーはさびることがない。ほとんど変化のない火星表面で、何百万年も存在し続けるだろう。人類が作った何よりも長く」と述べている。* 2007年** 7月4日:オポチュニティでのビクトリア・クレーターの探査が決定された。** 9月11日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターに降下開始。** 10月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーター内で調査開始。* 2008年** 9月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターから脱出成功。* 2009年** 5月13日:スピリットはトロイと呼ばれる緩い砂地を通過しようとした際に車輪が砂にとられ、身動きがとれなくなる。* 2010年** 1月26日:NASAはスピリットの砂地からの脱出を断念。以後静止観測を行うとした。* 2013年** 5月15日:火星表面を走り始めて9年4ヶ月。5月15日に80m進み、NASAの無人探査車オポチュニティの累計走行距離は35.760kmに達した。地球の外を走った車両としては、1972年12月にアポロ17号の宇宙飛行士達が運転した月面車の35.744kmを上回る、史上2番目に長い道のりだ。[ちょうおん]

マーズ・エクスプロレーション・ローバー (Mars Exploration Rover, MER Mission) は、2003年にアメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げた、火星の表面と地質を探る2機の無人火星探査車(マーズ・ローバー)である。これは、NASAが実施した 1975年年と1976年バイキング着陸船1997年マーズ・パスファインダーに続く火星探査プログラムの一部であり、ミッションの科学的目標は過去の火星に水の活動があった手がかりを持つ広範囲の岩石および土壌を探査し、その証拠を見つけ出すことである。ローバーはそれぞれスピリット (MER-A) とオポチュニティ (MER-B) と名付けられている。
このミッションは、NASAジェット推進研究所 (JPL) のプロジェクトマネージャ、ピーター・サイジンガーと、コーネル大学の天文学教授である主任研究者スティーブ・スクワイヤーズによって進められた。90日間の初期ミッションでは、ローバーの製作、発射、着陸およびオペレーティングにかかった総費用は8億2000万ドルにのぼる。

== ミッションの経過状況 ==

時刻はUTC(協定世界時
* 2003年
 * 6月10日17時59分:デルタ IIロケットに搭載されたスピリットが打ち上げられる。
 * 7月7日15時18分:オポチュニティが打ち上げられる。
* 2004年
 * 1月3日4時35分:スピリットが火星のグセフ・クレーターに着陸する。
 * 1月24日1時5分:オポチュニティが、火星の反対側にあるメリディアニ平原に着陸した。なおスピリットの着陸に続く1週間、NASAのウェブサイトでは今までのミッションを遥かに上回る17億もの訪問回数と、34.6テラバイトに及ぶデータ転送量(画像や動画などのダウンロード容量と考えられる)を記録した。
 * 1月21日:ディープスペースネットワーク (DSN) とスピリットとの通信が途絶えた。探査機はデータのない信号を転送したが、当日後マーズ・グローバル・サーベイヤーとの通信セッションの機会を逃してしまう。
 * 1月22日:JPLが探査機から異常信号を示すビープ音を受信することに成功する。
 * 1月23日:フライトチームがデータを返送させることに成功する。通信断絶の原因として、はじめはオーストラリアで発生していた豪雨と考えられていたが、調査の結果、ローバーに搭載されているフラッシュメモリのサブシステムに問題があることが分かった。これはフラッシュメモリの再フォーマットを行ない、メモリオーバーロードを修正するパッチでソフトウェアをアップグレードすることにより解決した。この修復作業の10日間、スピリットはソフトウェアのアップデートとテストが行なわれるまで、一切の活動を休止することになった。オポチュニティも、これと同じ修正パッチによってソフトウェアのアップグレードが行なわれた〔Mars Exploration Rover Mission: Press Releases (February 01, 2004) 〕。
 * 2月5日:スピリットが活動を再開する。
 * 3月23日:火星表面上で過去に水が存在したことを決定づける証拠探索についての記者会見が行なわれた(これは「主要な発見」と報道された)。科学チームの代表団は、オポチュニティが着陸したメリディアニ平原のクレーター内部にある岩石の露出部分で発見した、流水の痕跡を示す階層パターンの画像およびデータを公表した。また、ここで発見された塩素臭素の不規則な分布状態は、現在では蒸発した塩水の海岸線の跡ではないかと考えられている。
 * 4月8日:NASAが探査機の任務期間を3ヶ月間から8ヶ月間に延長することを発表した。事業でかかる数ヶ月あたりの280万ドルと同様に、予算の拡大は1500万ドルの追加を交えて9月までに提供された。
 * 4月30日:オポチュニティがに到着した。到達までには5日かかり、走行距離は200mであった。
 * 9月22日:NASAが探査機の任務期間を6ヶ月延長することを発表。この頃、オポチュニティはエンデュランス・クレーターを離れ、捨てられた耐熱シールドを通過し、に向かっていた。一方、スピリットはコロンビア・ヒルズの頂上への登山を試みていた。
* 2005年
 * 4月6日:2つの探査車が正常通り機能している最中、NASAは2006年9月へ向けて18カ月の追加ミッションを発表した。その頃オポチュニティはエッチド・テレインに到達し、スピリットは岩の多い斜面を進みながらハズバンド・ヒルへの登頂を試みていた。
 * 8月21日:スピリットは4.81キロメートルの走行に581Solかかった後、ハズバンド・ヒルに到達した。探査機操作担当のクリス・リーガーによれば、ミッション開始時はスピリットとオポチュニティが保障期間の90日間を超えて作動することは予想されなかったし、コロンビアヒルズへの到達は「まさしく夢」であったそうだ。またローバーの調査主任、スティーブ・スクワイヤーズは「火星は寒冷で乾燥しているゆえ、アルミ製のローバーはさびることがない。ほとんど変化のない火星表面で、何百万年も存在し続けるだろう。人類が作った何よりも長く」と述べている。
* 2007年
 * 7月4日:オポチュニティでのビクトリア・クレーターの探査が決定された。
 * 9月11日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターに降下開始。
 * 10月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーター内で調査開始。
* 2008年
 * 9月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターから脱出成功。
* 2009年
 * 5月13日:スピリットはトロイと呼ばれる緩い砂地を通過しようとした際に車輪が砂にとられ、身動きがとれなくなる。
* 2010年
 * 1月26日:NASAはスピリットの砂地からの脱出を断念。以後静止観測を行うとした。
* 2013年
 * 5月15日:火星表面を走り始めて9年4ヶ月。5月15日に80m進み、NASAの無人探査車オポチュニティの累計走行距離は35.760kmに達した。地球の外を走った車両としては、1972年12月にアポロ17号の宇宙飛行士達が運転した月面車の35.744kmを上回る、史上2番目に長い道のりだ。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「 マーズ・エクスプロレーション・ローバー (Mars Exploration Rover, MER Mission) は、2003年にアメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げた、火星の表面と地質を探る2機の無人火星探査車(マーズ・ローバー)である。これは、NASAが実施した 1975年年と1976年のバイキング着陸船、1997年のマーズ・パスファインダーに続く火星探査プログラムの一部であり、ミッションの科学的目標は過去の火星に水の活動があった手がかりを持つ広範囲の岩石および土壌を探査し、その証拠を見つけ出すことである。ローバーはそれぞれスピリット (MER-A) とオポチュニティ (MER-B) と名付けられている。このミッションは、NASAジェット推進研究所 (JPL) のプロジェクトマネージャ、ピーター・サイジンガーと、コーネル大学の天文学教授である主任研究者スティーブ・スクワイヤーズによって進められた。90日間の初期ミッションでは、ローバーの製作、発射、着陸およびオペレーティングにかかった総費用は8億2000万ドルにのぼる。== ミッションの経過状況 ==時刻はUTC(協定世界時)* 2003年** 6月10日17時59分:デルタ IIロケットに搭載されたスピリットが打ち上げられる。** 7月7日15時18分:オポチュニティが打ち上げられる。* 2004年** 1月3日4時35分:スピリットが火星のグセフ・クレーターに着陸する。** 1月24日1時5分:オポチュニティが、火星の反対側にあるメリディアニ平原に着陸した。なおスピリットの着陸に続く1週間、NASAのウェブサイトでは今までのミッションを遥かに上回る17億もの訪問回数と、34.6テラバイトに及ぶデータ転送量(画像や動画などのダウンロード容量と考えられる)を記録した。** 1月21日:ディープスペースネットワーク (DSN) とスピリットとの通信が途絶えた。探査機はデータのない信号を転送したが、当日後マーズ・グローバル・サーベイヤーとの通信セッションの機会を逃してしまう。** 1月22日:JPLが探査機から異常信号を示すビープ音を受信することに成功する。** 1月23日:フライトチームがデータを返送させることに成功する。通信断絶の原因として、はじめはオーストラリアで発生していた豪雨と考えられていたが、調査の結果、ローバーに搭載されているフラッシュメモリのサブシステムに問題があることが分かった。これはフラッシュメモリの再フォーマットを行ない、メモリオーバーロードを修正するパッチでソフトウェアをアップグレードすることにより解決した。この修復作業の10日間、スピリットはソフトウェアのアップデートとテストが行なわれるまで、一切の活動を休止することになった。オポチュニティも、これと同じ修正パッチによってソフトウェアのアップグレードが行なわれたMars Exploration Rover Mission: Press Releases (February 01, 2004) 。** 2月5日:スピリットが活動を再開する。** 3月23日:火星表面上で過去に水が存在したことを決定づける証拠探索についての記者会見が行なわれた(これは「主要な発見」と報道された)。科学チームの代表団は、オポチュニティが着陸したメリディアニ平原のクレーター内部にある岩石の露出部分で発見した、流水の痕跡を示す階層パターンの画像およびデータを公表した。また、ここで発見された塩素と臭素の不規則な分布状態は、現在では蒸発した塩水の海岸線の跡ではないかと考えられている。** 4月8日:NASAが探査機の任務期間を3ヶ月間から8ヶ月間に延長することを発表した。事業でかかる数ヶ月あたりの280万ドルと同様に、予算の拡大は1500万ドルの追加を交えて9月までに提供された。** 4月30日:オポチュニティがに到着した。到達までには5日かかり、走行距離は200mであった。** 9月22日:NASAが探査機の任務期間を6ヶ月延長することを発表。この頃、オポチュニティはエンデュランス・クレーターを離れ、捨てられた耐熱シールドを通過し、に向かっていた。一方、スピリットはコロンビア・ヒルズの頂上への登山を試みていた。* 2005年** 4月6日:2つの探査車が正常通り機能している最中、NASAは2006年9月へ向けて18カ月の追加ミッションを発表した。その頃オポチュニティはエッチド・テレインに到達し、スピリットは岩の多い斜面を進みながらハズバンド・ヒルへの登頂を試みていた。** 8月21日:スピリットは4.81キロメートルの走行に581Solかかった後、ハズバンド・ヒルに到達した。探査機操作担当のクリス・リーガーによれば、ミッション開始時はスピリットとオポチュニティが保障期間の90日間を超えて作動することは予想されなかったし、コロンビアヒルズへの到達は「まさしく夢」であったそうだ。またローバーの調査主任、スティーブ・スクワイヤーズは「火星は寒冷で乾燥しているゆえ、アルミ製のローバーはさびることがない。ほとんど変化のない火星表面で、何百万年も存在し続けるだろう。人類が作った何よりも長く」と述べている。* 2007年** 7月4日:オポチュニティでのビクトリア・クレーターの探査が決定された。** 9月11日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターに降下開始。** 10月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーター内で調査開始。* 2008年** 9月2日:オポチュニティ、ビクトリア・クレーターから脱出成功。* 2009年** 5月13日:スピリットはトロイと呼ばれる緩い砂地を通過しようとした際に車輪が砂にとられ、身動きがとれなくなる。* 2010年** 1月26日:NASAはスピリットの砂地からの脱出を断念。以後静止観測を行うとした。* 2013年** 5月15日:火星表面を走り始めて9年4ヶ月。5月15日に80m進み、NASAの無人探査車オポチュニティの累計走行距離は35.760kmに達した。地球の外を走った車両としては、1972年12月にアポロ17号の宇宙飛行士達が運転した月面車の35.744kmを上回る、史上2番目に長い道のりだ。」の詳細全文を読む




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