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フザリウム : ウィキペディア日本語版
フザリウム

フザリウム () は、菌類カビ)の一属である。フザリウムは不完全世代の名称であり、完全世代は種によって異なる。完全世代としては、, , , などが知られる。
これまで、世界で100種以上が報告されている。さらに、分子遺伝学に基づいた種の再検討が行われており、最終的には500種以上になると考えられている。土壌中や人間の住環境中など広範囲に生息している上、植物に病気を引き起こす種やマイコトキシンを作る種もあるなど、人間にとっても重要なカビである。
== 形態 ==
菌糸はよく発達した一定の太さのもので、規則的に隔壁を形成する。寒天培地上では、寒天に潜るか、表面を這って成長し、次第に気中にも伸び出す。はじめはほとんど透明か真っ白のコロニーを作るが、徐々に様々な桃色、紫、薄黄色、赤などの色素を産生する種もある。
分生子形成型はフィアロ型、出芽型である。分生子には古くから、大小二つの型が識別され、大型分生子 (macroconidium)(大分生子、大型分生胞子ともよばれる。以下同様。)と小型分生子 (microconidium) と呼ばれている。大型分生子、小型分生子はフィアロ型に形成される。
大型分生子は形成細胞の先端から押し出されて形成され(フィアロ型)、細長く、多くは両端に向かって曲がった三日月型〜鎌型で、数個の隔壁があって多細胞、典型的には、基部に柄足細胞 (foot cell) と呼ばれる足(つま先と踵)状の突起を持つ。小型分生子も同じように形成されるが、倒棍棒状〜倒卵形〜紡錘形〜洋ナシ形〜レモン型〜球形と多様で、多くは単細胞で、大型分生子よりも小さく、基部は丸い。また、近年、''F. avenaceum''など種によっては中型分生子 (mesoconidium) と呼ばれる中間の大きさで出芽型に形成され、基部が裁断状となる分生子も作ることが知られてきた。多くの種が複数の型の分生子を形成する。

野外の植物上では植物組織中に菌糸体を発達させ、分生子は表面に作られる。その際、分生子柄が集合し、まとまって分生子座 (sporodochium) を作ることが知られる。寒天培地上でも類似の構造を作ることがあり、こちらも分生子座と呼ばれることがある。また、寒天の中にも分生子を作ることがよく観察される。
大型分生子中型分生子小型分生子の用語法に変え、分生子が形成される部位に対応させて、分生子座性分生子(sporodochial conidium。寒天の表面、内部等に形成。)、気生(中)分生子(aerial conidium。空気中に形成。)を用いるべきことを提唱する研究グループも存在する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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