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ハンセン=ジャガナサン距離 : ミニ英和和英辞書
ハンセン=ジャガナサン距離[り]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

距離 : [きょり]
 【名詞】1. distance 2. range

ハンセン=ジャガナサン距離 ( リダイレクト:ハンセン–ジャガナサン境界#ハンセン–ジャガナサン距離 ) : ウィキペディア日本語版
ハンセン–ジャガナサン境界[り]
ハンセン–ジャガナサン境界(ハンセン–ジャガナサンきょうかい、)とは、金融経済学マクロ経済学において金融資産の資産価格モデルにおける確率的割引ファクター()の分散の下限を決定する理論である。1991年ラース・ハンセンとにより発表された。一般的な資産価格モデルのほとんどに適用可能なため、資産価格モデルの妥当性を確かめるために用いられる。
== 概要 ==
金融資産 i の時点 t における価格 p_ が次の方程式で決定されるとする。
:p_ = E_t+ d_)
ただし、d_ は時点 t+1 において金融資産 i を保持していることによる利益(インカム・ゲインのことで、例えば株式なら配当債券ならクーポンなど)で、E_t は時点 t までの情報による条件付き期待値である。m_ は時点 t+1 における、全ての金融資産に共通の確率的割引ファクターである。
ここで、金融市場に存在する全てのリスクのある金融資産のグロスのトータルリターン \frac を並べたベクトルを R_ とする。すると次の不等式が成り立つ。
:\mathrm_t(m_) \geq \Big(\mathbf - E_tE_t\Big)^\prime\Big(\mathrm_t(R_)\Big)^\Big(\mathbf - E_tE_t\Big)
ここで、\mathrm_t(m_) は確率的割引ファクター m_ の条件付き分散\mathrm_t(R_) はリターンベクトルの条件付き分散共分散行列、\mathbf は全ての要素が1であるベクトルであり、\prime はベクトルの転置を表す。この不等式の右辺を指してハンセン–ジャガナサン境界と呼ぶ〔〔, p.769〕。
ここで E_t が0ではないと仮定すると、安全資産のグロスの利子率R_ とした時、
:R_ = \frac
であるので、ハンセン–ジャガナサン境界の両辺を \Big(E_t\Big)^2 で割ることで次の表現が得られる。
:\frac \geq \Big(E_t- R_\mathbf \Big)^\prime\Big(\mathrm_t(R_)\Big)^\Big(E_t- R_\mathbf \Big)
金融資産の超過リターンベクトルを r^e_ とすれば、r^e_ = R_ - R_\mathbf かつ \mathrm_t(r^e_) = \mathrm_t(R_) なので結局、
:\frac \geq \Big(E_t\Big)^\prime\Big(\mathrm_t(r^e_)\Big)^\Big(E_t\Big)
という表現も可能になる。
またハンセン–ジャガナサン境界は無条件の期待値と分散についても成立する。ここで、\Big(E\Big)^\prime\Big(\mathrm(r^e_)\Big)^\Big(E\Big) は接点ポートフォリオシャープ・レシオの2乗であり、接点ポートフォリオはシャープ・レシオを最大化するポートフォリオでもあるので、
:\frac \geq \max_p S_p^2
とも書ける。ただし、S_p はポートフォリオ p のシャープ・レシオである。等号成立は確率的割引ファクターが何らかのポートフォリオのリターンの線形結合として表現できる時のみであり、CAPMなどがそれにあたる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ハンセン–ジャガナサン境界」の詳細全文を読む




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