翻訳と辞書
Words near each other
・ ナチェズ (ミシシッピ州)
・ ナチェズの虐殺
・ ナチコラル学園
・ ナチシズム
・ ナチシダ
・ ナチス
・ ナチスのプロパガンダ
・ ナチスの人体実験
・ ナチスの女性政策
・ ナチスの強制収容所
ナチスの言語
・ ナチスドイツ
・ ナチスドイツのフランス侵攻
・ ナチスドイツの強制収容所一覧
・ ナチス・ドイツ
・ ナチス・ドイツによるチェコスロバキア解体
・ ナチス・ドイツによるチャンネル諸島占領
・ ナチス・ドイツによるフランス占領
・ ナチス・ドイツのフランス侵攻
・ ナチス・ドイツのプロパガンダ


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ナチスの言語 : ミニ英和和英辞書
ナチスの言語[ご]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [げん]
 【名詞】 1. word 2. remark 3. statement 
: [ご]
  1. (n,n-suf) language 2. word 

ナチスの言語 : ウィキペディア日本語版
ナチスの言語[ご]
ナチスの言語 () とは、ナチス時代に頻繁に使用され、国家社会における言語慣用に多大な影響を与えたドイツ語語彙や特定の公的な修辞を指す。単語の新造や既存の単語に新たな意味を持たせることも含まれる。どちらも一部は意図的につくられ、一部は十分に考慮されることなく定着した。
アドルフ・ヒトラーヨーゼフ・ゲッベルスは、この言語の典型的な代表者と見なされている。両者は主に言語的攻撃を行うデマゴーグとして活動し、マスメディアを体系的にナチスのプロパガンダのために利用したため、その言語スタイルと語彙は広範に広まり、多くの公的な分野に浸透した。
この言語について今日、分析する際には、ナチスの言語慣用は、どれほど話者の政治的目標や意図の逆推を許すものなのか、という点が議論されている。
== 特徴 ==

* ナチスの言語では形容詞の最上級が頻出し、個人の「偉大さ」及び、もしくはその功績は「一回限りの (einmalig)」「唯一の (einzig)」「 巨大な (gigantisch)」「歴史的な (historisch)」「全面的な (total)」「途轍もない (ungeheuer)」などといった単語で強調された。ヒトラーは1940年に対フランス戦の迅速な勝利の後、国防軍最高司令部長ヴィルヘルム・カイテルから「史上最大の将帥 (Größter Feldherr aller Zeiten)」と称された(後に将校らは内輪でその頭文字を併せて「グレーファツ (Gröfaz)」とあだ名した)。
* その表向きの近代性と、事実そうであった科学技術への執心を強調すべく、ナチスは人々に急速に広まりつつあった電気工学の用語を、これとは関係のない関連に置いて使用した。「Anschluß(接続)→独墺合邦」「Gleichschaltung(電流を同種のものに切り換えること)→強制的同一化」。
* 科学の専門用語の一部を他の分野に転用し、他の意味を持たせる。こうして似非科学的に意味を変え、発言をあたかも科学的であるかのように見せかける。
* 価値観を伴わない科学技術的で事務的な表現が、殺害計画や残虐行為を隠蔽し、無害化する婉曲法のために利用されることがあった。例には「ヨーロッパの全ユダヤ人の殺害」に代わり「ユダヤ人問題の最終解決」。
* ナチスのプロパガンダは、多くの用語、語法、その言語特徴を宗教の分野、特に教会の宗教言語から借用した。例には「永遠の (ewig)」「信仰告白 (Glaubensbekenntnis)」「ハイル (Heil, 幸福、繁栄)」。
* こうして公的儀式は教会の典礼に似通ったものになった。「群集」がヒトラーの呼びかけに応える「ジークハイル」は、形式としては教会の信者が典礼で行う賛同の応答に相当するものである。
* 政治的敵対者や少数派はナチスによって、何世紀もの伝統がある反ユダヤ主義反セム主義の延長線上で、動物のメタファーを用いて表現されることがよくあった。人種主義害虫駆除に例えられた。ヒトラーは『我が闘争』で書いている。「ユダヤ人とは典型的な寄生虫、有害な病原菌のように拡大するばかりで、具合の良い温床だけを求めるタダ飯喰らいであり、変わることはない〔原文:''Der Jude ist und bleibt der typische Parasit, ein Schmarotzer, der wie ein schädlicher Bazillus sich immer mehr ausbreitet, sowie nur ein günstiger Nährboden dazu einlädt.''〕」。
* 一企業の労働者や会社員に、経営陣に対する「全従業員 (Belegschaft)」の意味で「Gefolgschaft, 従う者としての集合体」という語を用いることで、その従属的立場を明確にした(指導者原理も参照のこと)。
* 新設の組織に対しては、あたかも既に有名であるかのようにするべく、略称が氾濫した。例としてはBDM(Bund Deutscher Mädel, ドイツ女子同盟)、HJ(Hitlerjugend, ヒトラーユーゲント)、JM(Jungmädelbund, )、DJ(Deutsches Jungvolk, )、NSKK(Nationalsozialistische Kraftfahrkorps, 国民社会主義自動車軍団)、NSFK(Nationalsozialistische Fliegerkorps, 国民社会主義航空軍団)、KdF(Kraft durch Freude, 歓喜力行団)、DAF(Deutsche Arbeitsfront, ドイツ労働戦線)など。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ナチスの言語」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.