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ナキア : ウィキペディア日本語版
ナキア
ナキアNaqi'a、生没年未詳)は新アッシリア王国時代のアッシリアセンナケリブの側室の一人であった。息子エサルハドンを王位に付けるべく暗躍し、息子の治世を通じてアッシリア宮廷に隠然たる影響力を振るった。彼女を表した浮き彫り彫刻も発見されており、これは古代オリエントに生きた女性としては稀有な例である。
== 来歴 ==

=== エサルハドン擁立 ===
ナキアとは「純潔」を意味する西セム系の名前である。同じ意味のアッシリア語ザクトゥZakitu)の名で呼ばれることも多い。彼女の出身地については明らかではないが、その名前からシリア地方出身者との説がある。
彼女はセンナケリブの寵愛を受けて後宮で強い発言権を得ていた。そして、紀元前694年に、センナケリブの長子アッシュール・ナディン・シュミバビロニアエラムとの戦闘に敗れ行方不明になると、アッシリアで王太子の選出問題が生じた。この時センナケリブに自分の息子エサルハドンを後継者に指名させることに成功した。
しかしエサルハドンは王子の中でも年齢も低く、また幼少時より病弱であり、この決定は他の王子達に強い反発を生み出した。後にエサルハドンは残した碑文によれば、彼は兄達が盛んに自分を中傷し、父王に讒言を繰り返したので身の危険を感じて首都を脱出しアナトリア半島へと身を隠した。そして紀元前681年にセンナケリブは、他の王子によって暗殺された。その後の王位継承争いでエサルハドンは勝利し、兄達を追放、或いは殺害して王位を継承した。この一連の事件、特にエサルハドンの首都脱出や、センナケリブ暗殺にはナキアも関与していたという説が有力である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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