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ウクライナ人の名前 : ミニ英和和英辞書
ウクライナ人の名前[うくらいなじんのなまえ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ウクライナ : [うくらいな]
 【名詞】 1. Ukraine 2. (n) Ukraine
: [ひと]
 【名詞】 1. man 2. person 3. human being 4. mankind 5. people 6. character 7. personality 8. true man 9. man of talent 10. adult 1 1. other people 12. messenger 13. visitor 1
: [な]
 【名詞】 1. name 2. reputation 
名前 : [なまえ]
 【名詞】 1. name 

ウクライナ人の名前 : ウィキペディア日本語版
ウクライナ人の名前[うくらいなじんのなまえ]
ウクライナ人の名前 
== 概要 ==
10世紀末以前のウクライナにおいて、古スラブ語圏に共通する名前は、もっとも一般的な名前であった。そのような名前は、語頭と語尾をあわせた二重構造を持っていた。『ルーシ年代記』によれば、典型的な語頭と語尾、そしてその意味は以下ほどのものであった。


語頭と語尾をあわせ、多様な意味をもつ名前をつくることができた。その数例は次の表に載せてある。


また、古スラブ人は悪霊・病霊を払うために子供に否定的な意味を持つ名前を与えることもあった。この風習は19世紀初めまでにウクライナの農村部に残存されていた。そのような名前に以下ほどのものが含まれている。



キエフ大公国がキリスト教を受容すると、ウクライナの住民は伝統的なスラヴ系名前のほかに洗礼名を有するようになった。例えば、ヴォロディームイル聖公の伝統的な名前は「ヴォロディームイル」と、聖バシレオスにちなむ「ヴァスィーリ」の洗礼名という2つの名前をもっていた。また、彼の息子ヤロスラーヴ賢公も、伝統的な名前の「ヤロスラーヴ」で、聖ゲオルギウスにちなむ洗礼名の「ユーリイ」を有した。普段は、洗礼名が秘密の名前とされたので、公の場では伝統的な名前しか使用されなかった。10世紀から17世紀までに子供に両名を与える風習があったが、伝統的な名前は次第に廃れ、洗礼名だけが本人の名前をさすようになった。
さらに、ヘブライ語ギリシア語ラテン語から来た多くの名前はウクライナ語化し、ウクライナ人の好みにあわせて略語化された。本来の名前のウクライナ語化・略語化を示すのは以下の表である。

また、同じような名前は多数の呼び方が存在する。例えば、ザカルパッチャ州において「アンナ」という名前は70種類の呼び方で知られる。例えば、アンヌーシャ、アヌーシャ、アンヌシカ、アンホルカ、アンヌィーシコ、アンヌィーシチェ、アンヌーツァ、アンジャ、ハーニャ、ハニカ、ハニシコ、ハニチャ、ハニチューシャ、ンイージャ、ンイーツャ、オンイージャ、オヌーシャなどである。同所では「ニコラオス」の呼び方もたくさんある。例えば、ムィコラーウ、ムィコラーイ、ムィコラーイコ、ムィコラーイク、ムィコラーイツョ、ムィクーラ、ムィクールィク、ムィクーリツョ、ニコーラ、ニキツョー、コーツャ、コツョーなどである。
たまにそのような呼び方は別名として認識されることがある。例えば、現代のウクライナにおいて「アレクサンドラ」という女性名に由来する「オレクサンドラ」と「レーシャ」、または「アレクサンドロス」に由来する「オレクサンドル」と「レーシ」は別々の名前として捉えている。
10世紀から20世紀初めにかけては洗礼名を与える権限はキリスト教会にあった。人の名前は教会が奉る特定の聖人の記憶日に与えられ、その聖人はその人の守護聖人とされた。教会の暦ではイヴァン(ヨハネ)と名乗る聖人の記憶日は多かったことと、ウクライナ人が複雑な外国の名前を嫌っていたことから、ウクライナ人の間では「イヴァン」という名前はもっとも一般的となった。そのために、欧外でみられるような名前には多様性がなかったのである。例えば、4万人のウクライナ人の名前を記した1649年の『ザポロージャ・コサック軍登録名簿』によれば、17世紀のウクライナにおいて最も人気だった名前は、「イヴァン 」(聖ヨハネ、11%)であったことがわかる。さらに、「イヴァン」に続く人気の名前は「ヴァスィーリ 」(聖バシレオス、6%)であったという。『登録名簿』に見られるその他の名前は以下の通りである。

2-3%
:フェーヂル → 聖テオドルス
:ステパーン → 聖ステファノ
:フルィーツィ → ゲオルギウス
:ムィハーイロ → ミカエル
:セメーン → 聖シモン
:アンドリーイ → 聖アンデレ
:ヤーキウ → 聖ヤコブ
:オレクシーイ → 聖アレクシウス
:フェシコー → 聖テオドシウス
1%
:ハヴルィーロ → ガブリエル
:ダヌィーロ → ダニエル
:フナート → 聖イグナティオス
:ロマーン → 聖ロマン
:サーヴァ → 聖サワ
:ドムィトロー → 聖デメトリウス
:マクシム → 聖マクシムス
:マルティーン → 聖マルティヌス
家族が子供の名前を選ぶことができなかったことから、家族と教会の聖職者との繋がりが強かった。万が一、家族が聖職者と不和になったら、聖職者は生まれてくる子供に誰でも覚えられないほどのおかしくて難しい名前を与えることがあった。そのようなトラブルは、ウクライナ文学者のムィコーラ・ホーホリイヴァン・ネチューイ・レヴィーツィクィイなどによる小説において滑稽に紹介されている。
ソ連時代になると、名前を与える権限が教会から奪われた。その結果、オレグ・イゴル・ヤロスラーヴ、ヴャチェスラーヴなどの古風な名前が復活した。一方、エミリ、ロベルト、アリビナ、エッラ、ジョヴァンアなどの西欧的な名前が入り、共産主義を思い起こすようなレヴォリューツィア(革命)、インターナショナル(国際労働者協会)、アバンガード(先陣)、イスクラ(火花)、マイ(五月)、インダストリー(産業)、エネルギー、エレクトロスタンツィヤ(発電所)、マルテン(平炉)、トラクターなどの奇妙な名前も出現した。 1930年代には後者の名前は廃れ、西洋的な名前は政治的な理由で用いられなくなった。
20世紀後半から現在に至るまで、ウクライナ人の間でもっとも人気のある男性の名前は、オレクサドル 、セルヒーイ 、アンドリーイ 、ヴォロディームィル 、イゴール などであり、もっとも人気のある女性の名前はオレーナ 、イルーニャ 、スヴェトラーナ 、タティアーナ 、ナターリャ 、マリヤ などである。地域によって、長男・長女に祖父・祖母の名前、次男・次女に父・母の名前を与える習慣が存在する。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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