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アスパシア : ウィキペディア日本語版
アスパシア

アスパシア( 〔Ondřej Kaše, "Alternative Pronunciation in English" , 2013, p. 28.〕〔"Aspasia" . ''Random House Webster's Unabridged Dictionary''.〕; 紀元前470年〔D. Nails, ''The People of Plato'', 58-59〕〔P. O'Grady, Aspasia of Miletus 〕 – 紀元前400年)〔〔A.E. Taylor, ''Plato: The Man and his Work'', 41〕 はアテナイで影響力を持っていたイオニア人女性で、古代ギリシャの政治家ペリクレスの愛妾である。二人の間には小ペリクレスという息子がいたが、二人が正式に婚姻関係を結んでいたかは不明である。プルタルコスによれば、アスパシアの家はアテナイの知の集結地と化し、哲学者ソクラテスをはじめとする多数の著名な作家・思想家が訪れ、ソクラテスもアスパシアの教えに影響を受けていたと考えられる。哲学者プラトンアリストファネスクセノポンなど同時代の作家たちの著書にもアスパシアに関する記述が見られる。成人してからはほとんどギリシャで過ごしたが、アスパシアの一生について詳細まで完全に分かっている部分はほとんどない。 学者の中にはアスパシアは遊郭を経営し自身も娼婦を行っていたという見解を示す者もいる。歴史学的観点で観るとアスパシアの存在は古代ギリシャの女性を考察する上で重要な役目を担っている。というのも、当時の女性に関することはほとんど分かっておらず、 「アスパシアのことが分かれば人間のことが半分分かったも同然だ」と言う学者もいる程である〔M. Henry, Prisoner of History, 9〕。
==出自・アテナイに移るまで==
イオニア地方のミレトス (現トルコ・アイディン州)に生まれる。この時代にアスパシアほどの高い教養を身に付けられるのは裕福な家の者に限られていた。そのため彼女が裕福な家の生まれなのは明らかだが、父親の名前がアクシオコスであることを除けば家族に関してはほとんど分かっていない。アスパシアは戦争捕虜から奴隷になったカリア人だと紹介する古代の資料もあるが、現在それは誤りであるとの見方が強い〔J. Lendering, Aspasia of Miletus 〕。
アスパシアがアテナイへ移り住んだ経緯は不明だが、4世紀に製作された墓石からアクシオコスとアスパシウスについての記述のある碑文が発見されると、歴史家ピーター・K・ビックネルがアスパシア家族の背景およびアテナイとの関係の解明に乗り出した。彼の説を辿ると、アスパシアとスカンボニダエ(Scambonidae)家のアルキビアデス2世(かの有名なアルキビアデスの祖父にあたる人物)に何らかの接点があった可能性が浮かび上がる。というのも、アルキビアデス2世は紀元前460年に陶片追放によってアテナイを追われてミレトスで亡命していた可能性があるのだ〔。 祖父アルキビアデスが亡命してミレトスへ行き、そこでアクシオコス家の娘と結婚したのではないかとビックネルは推察している。どうやらアルキビアデスは妻とその妹のアスパシアを連れてアテナイへ戻ったらしく、ビックネルは夫妻の間にできた第一子の名前がアクシオコス (かの有名なアルキビアデスのおじにあたる)であり、第二子がアスパシオスであるという説を提唱している。ペリクレスはアルキビアデス一家と親密な関係にあり、アルキビアデス一家を介してアスパシアと出会ったのではないかといった主張もビックネルはしている〔P.J. Bicknell, ''Axiochus Alkibiadou, Aspasia and Aspasios.''〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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