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宇宙開発戦略本部[うちゅうかいはつせんりゃくほんぶ] 宇宙開発戦略本部(うちゅうかいはつせんりゃくほんぶ)とは、宇宙基本法に基づき2008年8月27日に内閣に設置された、総合的な宇宙開発戦略を行う政府の戦略本部のことである。 ==設立の背景== 従来の日本の宇宙開発体制は、宇宙開発の実施主体であった宇宙開発事業団(NASDA)が科学技術庁、宇宙科学研究所(ISAS)が文部省、旧NASDA、旧ISASと旧航空宇宙技術研究所(NAL)の三機関を統合して設置された宇宙航空研究開発機構(JAXA)が文部科学省の所管で、これらの実施主体からの報告を受けて宇宙開発計画に対する審議を行う宇宙開発委員会も文部科学省の審議会(最初は1968年に総理府に設置、2001年の省庁再編に伴って文部科学省に移管〔「宇宙開発委員会について」(平成24年7月11日宇宙開発委員会事務局) 、文部科学省公式サイト〕)であったように、文部科学系の省庁が宇宙開発の中心となっており、宇宙開発の内容も研究開発に重点が置かれていた。また経済産業省等の各省庁が別々に宇宙開発計画をもっており、宇宙開発委員会が総理府から文部科学省に移管されてから〔「宇宙開発委員会について」(平成24年7月11日宇宙開発委員会事務局) 、文部科学省公式サイト(資料2ページ目にあるように、宇宙開発委員会が総理府にあった時期は、「我が国全体の宇宙開発に関する重要政策を審議して」いた。)〕は、国家として宇宙開発計画を一元的に策定・管理する体制にもなっておらず、国家として長期的な宇宙開発計画もなかった。さらに、日本のロケットや人工衛星は商業受注の獲得も少なく〔韓国の多目的実用衛星KOMPSAT-3の打上げ輸送サービスを受注 、三菱重工業サイト(数少ない衛星打上げサービス受注の例)〕〔トルコの通信衛星「Turksat-4A」および「Turksat-4B」を受注 、三菱電機サイト(数少ない衛星受注の例)〕、欧州やロシアが宇宙ビジネスの主導権を握り中国やインド等の宇宙開発能力が伸張する状況の中で、日本の宇宙開発は日本の経済の発展、産業振興、安全保障、国民生活の向上に必ずしも十分に貢献できていないのではないかという意見が持ち上がってきた。 こうした反省を基にして、内閣総理大臣の指揮の下に国が一元的に宇宙開発に取り組む必要性が提起され、これを受けて2008年(平成20年)に宇宙基本法が成立し、同年に内閣総理大臣を本部長とする宇宙開発戦略本部が内閣に設置された。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「宇宙開発戦略本部」の詳細全文を読む
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