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ウィック回転 : ウィキペディア日本語版
ウィック回転[うぃっくかいてん]
理論物理学において、ウィック回転(ウィックかいてん、)とは、ミンコフスキー空間で発生する問題を回避するために、ミンコフスキー空間上の実変数を虚数に置き換えて、ユークリッド空間上の変数へ変換する操作である。この変換は量子力学における問題を他の分野と関連付ける際にも用いられる。この変換が回転(rotation)と呼ばれるのは、複素平面上で実軸から虚軸へ位相π/2回転させることを意味している。1954年にイタリアの物理学者、ジャンカルロ・ウィックによって初めて導入された。
==概要==

ミンコフスキー空間(4次元時空)の計量は、計量テンソルをdiag(-1,+1,+1,+1)とすると、
:\mathrms^2 = -(\mathrmt^2) + \mathrmx^2 + \mathrmy^2 + \mathrmz^2
となる。一方、4次元ユークリッド空間の計量は
:\mathrms^2 = \mathrm\tau^2 + \mathrmx^2 + \mathrmy^2 + \mathrmz^2
である。ここで、ミンコフスキー空間の時間座標 ''t'' を虚数としたとき、すなわち、時間 ''t'' を虚軸上の値と制限したとき、ミンコフスキー計量はユークリッド計量となる。逆に、ユークリッド空間上の座標τを虚数としたとき、ユークリッド計量はミンコフスキー計量となる。
物理学では、座標(''x'', ''y'', ''z'', ''t'') で表現されるミンコフスキー空間上での問題を扱う際、''t'' →iτと置き換えることで、座標 (''x'', ''y'', ''z'', τ)で表現されるユークリッド空間上での問題へと変換すると、より簡単に問題が扱える場合がある。このようにして得られたユークリッド空間上での解は、(必要であれば)再びウィック回転され、本来の問題の解が導出される。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ウィック回転」の詳細全文を読む



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