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荒野の決闘 : ミニ英和和英辞書
荒野の決闘[こうやのけっとう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

荒野 : [あらの, こうや]
 【名詞】 1. wasteland 2. wilderness 3. deserted land 4. prairie 5. vast plain 6. wilds 7. desert 8. wild land 
: [の]
 【名詞】 1. field 
: [けつ]
 【名詞】 1. decision 2. vote 
決闘 : [けっとう]
  1. (n,vs) duel 2. shoot-out

荒野の決闘 : ウィキペディア日本語版
荒野の決闘[こうやのけっとう]

荒野の決闘』(こうやのけっとう、''My Darling Clementine'')は1946年アメリカ映画ジョン・フォード監督による西部劇映画の古典的な作品である。主演はヘンリー・フォンダOKコラルの銃撃戦を題材としている。詩情溢れる西部劇の傑作として名高い。

== 概要 ==
ジョン・フォード監督作品の西部劇映画の中でも『駅馬車』と並んで、最高傑作と評されている。『駅馬車』がの西部劇なら、『荒野の決闘』はの西部劇との声もある。また、平和でのどかな「日曜日の朝」の描写は秀逸。
同一事件を扱った他の映画作品とは違い、アクション映画というよりも、ドラマとしての色彩が強い。無法の街が平和を取り戻す過程に、東部から恋人の跡を追ってきたクレメンタインの想いと、ドク・ホリディの心情、その情婦チワワのやりきれなさ、クレメンタインに対するワイアット・アープの淡い恋心等を絡めて、西部開拓時代の様子が風情豊かに描かれている。
日本でのリバイバル公開の際には「いとしのクレメンタイン」というサブタイトルがついたが、実はこちらが原題である。
実在のガンマン、ワイアット・アープ〔記録に残っている最初のアープ映画は、ワイアットの死後3年目に作られた、Law and Order(1932)邦題『死の拳銃狩』。ウォルター・ヒューストン主演。ただし、ワイアットの未亡人であるジョゼフィン・マーカス・アープが実名使用を許さなかったため、ワイアットは「フレーム・セント・ジョンソン」という役名になっている。原作はW・R・バーネットの小説。〕本人からの聞き書きを基に、スチュアート・N・レイクが著した半生記『ワイアット・アープ フロンティア・マーシャル』(邦題:『ワイアット・アープ伝 : 真説・荒野の決闘』)を原作とする、3度目の映画化作品。〔『荒野の決闘』でモーガン・アープを演じたワード・ボンドは、役柄はそれぞれ違うが3作品全部に出演している。〕
*1作目、Frontier Marshal(1934)邦題『国境守備隊』。ジョージ・オブライエン主演。〔やはりジョゼフィン・アープが実名の使用を禁じたため、役名がマイケル・ワイアット、ドク・ウォーレンなどと変更されている。〕
*2作目、Frontier Marshal(1939)日本未公開。ランドルフ・スコット主演。〔「ワイアット・アープ」という実名が初めて使用された映画。〕
 *フォードは、この1939年版を観て『荒野の決闘』を撮る気になった。この2作目は、スチュワート・N・レイクの原作をもとに脚本家のサム・ヘルマンが書いたストーリーをもとにしている。『荒野の決闘』もこのサム・ヘルマンのストーリーをもとにしているため、両作品の基本的なプロットはほとんど同じとなっている。架空の人物である二人のヒロインも役名は違うがほぼ同様に登場する。『荒野の決闘』は3作目ではあるが、2作目の1939年版のリメイク作品という性質が強い。〔Powder River(1953)邦題『パウダーリバーの対決』も、レイクの原作をもとにヘルマンの書いた『荒野の決闘』と同じストーリーによって作られている。〕
ジョン・フォードはまだ駆け出しの頃に、撮影所を訪ねた晩年のアープと実際に会ったことがあり、そのとき本人から聞いた話のとおりに本作を作ったというエピソードがある。しかし、実際には『荒野の決闘』の人物設定やストーリー展開は史実からの乖離が非常に大きい。〔『荒野の決闘』ではクラントン一家VSアープ兄弟という図式で描かれているが、史実では、本作の敵役のボスであるオールド・マン・クラントンは決闘の二ヶ月前に亡くなっている。実際にアープ兄弟と対立したのは「カウボーイズ」とよばれる無法者集団で、メンバー内にクラントン兄弟を含んでいた。また、アープ兄弟側、カウボーイズ側、双方が政治的な背景を持っての対立だったが、その部分は描かれていない。〕〔クライマックスに決闘を持ってくるストーリー形式はジョン・スタージェス監督の『OK牧場の決斗』でも踏襲されているが、史実では順番が逆。決闘というより、カウボーイズがOKコラル近くの写真館前で銃を持って屯しているとの住民からの通報を受け、武装解除に向かったことが突発的な発砲事件に発展したのが真相。この事件がきっかけで裁判になり、闇討ち、殺し合いに抗争が泥沼化していく。よって話の流れは、冒頭に写真館前での撃ちあいが描かれる『墓石と決闘』や、時代を追って半生記を描いた『ワイアット・アープ』、決闘を中盤のクライマックスにしている『トゥームストーン』の方が史実に準拠している。〕〔史実のアープ兄弟は結構な人数である。長男ニュートン(異母兄弟でガンファイトなどとは縁の無い地道な生涯を送った)、次男ジェームズ、三男バージル、長女マーサ、四男ワイアット、五男モーガン、六男ウォーレン、次女バージニア、三女アデリアの順らしい。決闘時にトゥームストンの正保安官だったのはバージルで、ワイアット、モーガン、ドクは無給の仮保安官補だった。〕〔史実のドク・ホリディは歯科医。OKコラル近くの写真館前での撃ちあいでも生き残っている。〕
この映画の舞台はアリゾナ州のメキシコ国境近くのトゥームストーンであるが、撮影場所はそこから北へ約770kmのユタ・アリゾナ両州にまたがる、ジョン・フォード西部劇御約束のモニュメントバレーである〔フォードがモニュメントバレーを自作のロケ地に使用し始めたのは『駅馬車』からで『荒野の決闘』はそれに続くモニュメントバレーロケ作品となる。現在は上記の場所にモニュメントバレーが存在することが有名になったため、観客が観ていて位置関係的な違和感を抱くようになったが、当時はその場所が何処なのかが一般に知られていなかった。そのため、フォード西部劇で作品の舞台設定に関係なくモニュメントバレーを使用しても、単純に西部劇的な背景として問題はなかった。〕。モニュメントバレーはナバホ族居留地内にあり〔フォードが西部劇を作る際、毎回モニュメントバレーで長期ロケを行うのには別の理由もある。彼は、現地のナバホ族をエキストラとして雇うことや、撮影隊自体の消費等で、ネイティブアメリカンの住民たちへ経済的効果をもたらすことを視野に入れていた。〕、フォードは25万ドルかけてそこにトゥームストンの町をそっくりセットとして建設し、長期ロケによる撮影に及んだ。
このため、撮影現場は実際に「荒野に孤立した町」となり、戸外でのショットの際、通りの彼方や建物と建物の間に、果て無く広がる荒野や奇岩が入ることになった。手前から奥まで縦に通った構図に、霧や砂埃が風で運ばれる様子や雲の様、遥か彼方を進む馬車隊などが自然に映り込む事により、空気感が増しリアリティや詩情が醸し出されている。また、一般の西部劇ではあまり見られない、荒野側から見た孤立した町の様子や、町と荒野の境目の情景が描かれている。当然、主要な建物の位置関係にも破綻が無い。フォードはさらにBGMの使用を極力廃し、自然の音を優先することにより画面の現実感を引き出している。
トゥームストンのセットは、撮影終了後もナバホの部族会議に寄付されるかたちで残されたが、1951年になって処分された。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「荒野の決闘」の詳細全文を読む




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