翻訳と辞書
Words near each other
・ 矢野川
・ 矢野川 (曖昧さ回避)
・ 矢野常太郎
・ 矢野平祐
・ 矢野幸夫
・ 矢野広美
・ 矢野庄太郎
・ 矢野康
・ 矢野建一
・ 矢野建太郎
矢野徹
・ 矢野忍
・ 矢野志保
・ 矢野志加三
・ 矢野忠治
・ 矢野恒太
・ 矢野恒夫
・ 矢野憲一
・ 矢野文雄
・ 矢野昌大


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

矢野徹 : ミニ英和和英辞書
矢野徹[やの てつ]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [や]
 【名詞】 1. arrow 
: [の]
 【名詞】 1. field 

矢野徹 : ウィキペディア日本語版
矢野徹[やの てつ]

矢野 徹(やの てつ、1923年10月5日 - 2004年10月13日)は、日本のSF作家翻訳家坂田 治名義による作品もある。愛媛県松山市生まれ。兵庫県立第二神戸中学校を経て、中央大学法学部卒。第二次世界大戦中は学徒出陣で善通寺騎兵連隊に所属。階級は軍曹〔1988年5月、NASAが主催しワシントンD.Cで開催されたハインライン追悼の会でスペシャルゲストとしてスピーチした矢野は、ハインラインが『宇宙の戦士』を世界中の軍曹に捧げたことに触れ、自らの軍歴を誇りに思うと述べた。(『Requiem: New Collected Works by Robert A. Heinlein and Tributes to the Grand Master』Tor Books 1993 Yoji Kondo(Edit))〕。
日本に本格的なSF出版が芽生える前の、海外SFのファン1号といわれ、SFに興味があった晩年の江戸川乱歩に面識を得る〔『宝石』昭和28年8月号「科学小説の鬼」に、矢野が渡米の直前に乱歩を訪れたとある。『続・幻影城』に収録。〕。そのまま、SF翻訳家、SF作家となり、幅広く活躍した。
冒険小説『カムイの剣』は角川書店によりアニメ映画化された。また、代表作『折紙宇宙船の伝説』は日本国外でも出版され、高い評価を受けた。翻訳家としては、ハインラインの諸作をはじめ、多数の海外SFを翻訳し、日本に紹介した。これらの作品はSFのみならず、日本の文学界全体に大きな影響を与えた。
翻訳家としては、後輩のSF翻訳家をとりまとめて、ネイティヴ・スピーカー等と会合をもつ「翻訳勉強会」を長年、主催していた。
60歳を過ぎてから、黎明期のパソコンゲームに注目してPC-88を購入した。原稿執筆などの目的ではなく完全にホビーユース=ゲームを遊ぶために購入したことや、『ウィザードリィ』他のゲームに熱中した顛末を軽妙なテンポと語り口で描いたエッセイ『ウィザードリィ日記』を上梓した。RPGの普及に貢献するなど、その業績は多岐にわたる。『ウィザードリィ日記』では、自分と同じ高齢の知人に「ボケの防止に最適」としてファミコンのゲームを薦めたことも明かしている。
アマチュアのSFファン活動を大事にする人物としても有名で、年1回開かれる日本SF大会や、その他各地で開催された地方コンではほぼ毎回「狂乱酒場」を主催し、ファンと親しく語り合う姿が見られた。また、荒巻義雄要塞シリーズで読者を作内に登場させる企画を募集した際に応募し、これに応じた荒巻は矢野を酒好きの将軍として作内に登場させた。
== 略歴 ==

* 1946年か1947年〔『矢野徹・SFの翻訳』p.56〕:進駐軍兵士が燃やそうとしていたペイパーバックや古雑誌を譲り受けたことがきっかけでSFに目覚める。
* 1953年:米SF雑誌への投書がきっかけで文通をしていた、アメリカの編集者にして高名なSFファン、フォレスト・J・アッカーマンらの働きかけ〔『FORRY:The Life of Forrest J Ackerman』Mcfarland & Co Inc Pub 2010 Deborah Painter によると、アッカーマンは矢野にWestercon6のゲストオブオナーにすると手紙を出した。しかし、には矢野の名は残っていない。〕で渡米。5月末にロサンゼルスで開催された西海岸ローカルコンのWestercon6に参加。そのままアッカーマン宅に滞在後、9月にフィラデルフィアで開催された第11回ワールドコンPhilcon2〔この大会でヒューゴー賞が創設され、アッカーマンは#1 Fan Personarity部門を受賞した。〕に参加。合計6ヶ月間の滞米中、アッカーマン宅に尋ねてきたレイ・ブラッドベリヴァン・ヴォークトの知遇を得る〔『矢野徹・SFの翻訳』p.117〕。
* 1954年:日本初のSF商業誌『星雲』を創刊。1号のみで廃刊になる。
* 1957年:日本最初のSF同人誌宇宙塵』に筆頭同人として設立当初より参加。また、渡辺啓助今日泊亜蘭らとSF同人「おめがクラブ」を設立。同人誌『科学小説』を発行。
* 1958年:『甘美な謎』を発表。
* 1963年:日本SF作家クラブの設立に参加。
* 1978年:日本SF作家クラブ2代目会長就任(1979年まで)
* 1984年:SFファン活動における功績について柴野拓美賞を受賞。
* 1985年:翻訳者としての功績が評価され、WSFよりチャペック賞(カレル賞)を受賞。
* 1988年:星雲賞受賞(『ウィザードリィ日記』)
* 2004年:大腸がんのため死去(享年81)。同年、生前の功績を称え、第25回日本SF大賞特別賞に選ばれる。
* 2005年:星雲賞特別賞受賞。第三回日本冒険小説協会大賞特別賞受賞。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「矢野徹」の詳細全文を読む




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.