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琉球八社 : ミニ英和和英辞書
琉球八社[りゅうきゅうはっしゃ]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [たま, きゅう]
 【名詞】 1. globe 2. sphere 3. ball
: [やつ]
 (num) eight
: [やしろ]
 (n) shrine (usually Shinto)

琉球八社 : ウィキペディア日本語版
琉球八社[りゅうきゅうはっしゃ]

琉球八社(りゅうきゅうはっしゃ)とは、琉球王国において「琉球八社(官社)の制」により王府から特別の扱いを受けた8つの神社である。
== 解説 ==

=== 起源 ===
『琉球宗教史の研究』によれば、琉球には臨済宗真言宗の2派の仏教が伝えられ、殊に臨済宗が厚遇されたが、真言宗寺院にも王府から寺禄を給された8公寺が存在した。これら8公寺には神社が併置されていたが、これらの各社は俗に琉球八社と称された〔『琉球宗教史の研究 第5編 明治の宗教政策 第1章 古琉球の社寺概観』より。『琉球宗教史の研究』1965年。〕。琉球八社の首座を占めたのは波上宮であった。これは波上宮を境内にもつ護国寺が真言宗各寺の本寺であったことによると同書では述べている〔『琉球宗教史の研究 第5編 明治の宗教政策 第5章 神社の列格並に創立 第1節 琉球八社』より。『琉球宗教史の研究』1965年。〕。さらに同書では、ここで言う官社官寺は、当の神社や寺院そのものが官有であると言うことでは決してなく、神社あるいは寺院といった団体に対して、その維持経営を官が保護し保障したと見るべきであって、官の所有物であるという意志はなかったと解釈するのが穏当であると考察している〔『琉球宗教史の研究 第5編 明治の宗教政策 第3章 社寺地の処分 第3節 敷地並に建物の処分』より。『琉球宗教史の研究』1965年。〕。
琉球八社の祭神には、安里八幡宮のみ八幡神が祀られ、それ以外は熊野権現が祀られていたが、前述のように全て真言宗寺院の境内に鎮座していた〔。『琉球宗教史の研究』では、琉球八社が全て真言宗寺院に併置され、また由緒が古くその創建が王府事業に係わっている臨済宗長寿寺に併置された長寿宮〔『琉球宗教史の研究 第5編 明治の宗教政策 第1章 古琉球の社寺概観』によれば、長寿宮の創建記事は、琉球の文献における神社創建記事の初見となるものである。尚金福王(在位 1450年 - 1453年)が国相の懐機に命じて長虹堤の架橋工事を行わせたが、懐機はこの工事が人力の及ぶところでないところを知り、東方天照大神に向かい7日のあいだ潮が退くように祈ると、霊験があり潮が落ちて海底が見えたため工事を完成することができた。この報恩のため、満叟和尚に請うて天照大神を祀ったのが長寿宮の始まりとされている。『琉球宗教史の研究』1965年〕が八社に数えられていないことから見て、琉球八社はその神社に特別の由緒があったからではなく、真言宗の者による宣伝のため呼称されるようになったのではないかと考察している〔。しかしまた同書では、何はともあれ琉球八社と言う呼称は、これに含まれる神社が特に由緒の深いものである観を抱かせたのは事実であるとも述べている〔。
『琉球宗教史の研究』によれば、中世日本本土から勧請された神社・寺院は一般民衆の手によるものでも、一般民衆の済度を目的としたものでもなく、ただ国王およびその一族、ひいては国家の無事安泰を祈願してのものであったため、社寺は貴族階級の信仰対象であるに止どまり、一般民衆はほとんどそれらと結合されていなかったのだと言う。このため、神社寺院には氏子檀家がなく、地元の民衆と信仰的に直接結合しているものは各村落にある御嶽拝所であったと同書では述べている〔『琉球宗教史の研究 第5編 明治の宗教政策 第4章 社寺組織の改革 第2節 神社組織の改革』より。『琉球宗教史の研究』1965年。〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「琉球八社」の詳細全文を読む




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