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炭化ホウ素 : ミニ英和和英辞書
炭化ホウ素[たんかほうそ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [すみ]
 【名詞】 1. charcoal 
炭化 : [たんか]
  1. (n,vs) carbonization 2. carbonisation
: [か]
 (suf) action of making something
: [もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation

炭化ホウ素 : ウィキペディア日本語版
炭化ホウ素[たんかほうそ]

炭化ホウ素(組成式は ほぼB4C)はホウ素炭素からなる超硬素材で、戦車装甲や、防弾チョッキなど様々な工業的用途がある。モース硬度は9.497で、立方晶窒化ホウ素や、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ。
炭化ホウ素は金属ホウ化物の副産物として19世紀に発見されていたが、その化学組成式は未知で、それがB4Cと推定されるのには1930年代以降であった。〔Ridgway, Ramond R "Boron Carbide" , European Patent CA339873 (A), publication date: 1934-03-06〕 しかし、常に若干炭素が少ないので化学式的にはそれがきっちり4:1の原子数比であるか否かについては議論があった。X線回折による結果その組成はかなり複雑で、炭素-硼素結合と正二十面体B12の組合せで出来ている事がわかった。この特徴は単純なB4C組成式を否定するものである。 B12構造単位があることから、理想的な炭化ホウ素の単位はしばしばB4Cではなく、B12C3と書かれ、炭素の欠乏を考慮にいれると、B12C3とB12C2の単位の組合せとなる。
炭化ホウ素は長寿命の放射性同位体を作ること無く中性子を吸収することから原子力発電所から出る中性子線の吸収剤として魅力的な性質を持つ。核施設では遮蔽や、制御棒や停止ペレット等に使われる。制御棒では、表面積を増やすために粉体にして用いられる。〔Weimer, p. 330〕
==結晶構造==

炭化硼素は金属硼化物の典型的な複合構造を持つ。B12の正二十面体構造が、三方晶構造をとり、(空間群: ''Rm'' (No. 166), 格子定数: ''a'' = 0.56 nm, ''c'' = 1.212 nm)炭素-硼素-炭素チェーンが結晶単位の中心にあり、その両端の炭素が近くにある3つの硼素の正二十面体を繋いでいる。この構造は層状になっていて、B12の正二十面体と橋掛けしている炭素がc面に平行にネットワークを為していて、c軸にそって積み重なっている。格子はB12正二十面体 B6正八面体の二つのサブユニットで出来ている。B6正八面体は小さいため自分達同士でつながることは出来ず、近傍の層の正二十面体B12を繋ぐこととなりこれが炭素の層の結合の強さを弱めることとなっている。〔
B12構造単位があることから、理論上の炭化硼素の化学式はB4Cではなく、B12C3と表し、炭素の少ない炭化硼素はB12C3とB12C2の単位の組合せとなっている。〔〔 いくつかの研究によると、炭素原子が硼素の20面体の中に取り込まれ炭素が多い端では化学量が(B11C)CBC = B4Cで、硼素が多い側ではB12(CBB) = B14Cとなる。平均的にみられるものだと、原子量比はB12(CBC) = B6.5Cとなる。〔Boron Carbide: Structure, Properties, and Stability under Stress. Vladislav Domnich, Sara Reynaud, Richard A. Haber, and Manish Chhowalla, J. Am. Ceram. Soc., 94 3605–3628 (2011) DOI: 10.1111/j.1551-2916.2011.04865. Full Text Online

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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