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榴霰弾 : ミニ英和和英辞書
榴霰弾[たま]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [あられ]
 (n) hail (i.e. falling iceballs)
霰弾 : [さんだん]
 【名詞】 1. buckshot 2. shot
: [たま]
 【名詞】 1. bullet 2. shot 3. shell 

榴霰弾 ( リダイレクト:榴散弾 ) : ウィキペディア日本語版
榴散弾[りゅうさんだん]

榴散弾(りゅうさんだん、Shrapnel Shell)は、19世紀初頭から20世紀半ばごろまで使われた対人・対非装甲目標用の砲弾で、野砲榴弾砲から発射する〔例外として、艦砲である三式弾が榴散弾に分類される場合がある〕。砲弾内部には球体の散弾(弾子)が多数詰まっており、目標のやや手前上空で弾丸底部の炸薬を炸裂させ(曳火)、散弾を前下方に投射して人や馬を殺傷し軟目標を破壊する。旧軍では榴霰弾と表記した。
== 概要 ==
榴散弾は18世紀末の1784年イギリス陸軍ヘンリー・シュラプネル砲兵中尉(Henry Shrapnel、最終階級は中将)が遠距離砲撃戦において敵の歩兵騎兵を効果的に殺傷するための砲弾を開発したのが始まりである。
当時、榴弾は主に臼砲から発射されており、一般的な野砲は鉄か鉛の球形の球形砲弾(Round shot)かぶどう弾などの散弾を使用していた。しかし球形砲弾は射線軸上の敵しか殺傷できないため横列隊形をとる戦列歩兵や密な隊列を組まない散兵に対しては殺傷効率が低く(戦列を崩させるには十分であったが)、ぶどう弾は近距離の敵には有効であったが遠距離の目標は攻撃できなかった。
初期の榴散弾は球形砲弾に散弾と炸薬を収めていたため、四方八方に散弾を飛び散らせていた。その後砲身ライフリングが刻まれるようになると砲弾の形状が尖頭形・筒型となり、内蔵した散弾を前方に投射するための発射筒として機能し、弾体そのものは殺傷・破壊を行わないようになった。
このように成立した近代的な榴散弾は、発射後の曳火(炸裂)タイミングを調節することで数十メートル四方の範囲を散弾で薙ぎ払うことが可能となり、広く普及していくこととなった。信管が進歩して零分画射撃(零距離射撃)が可能になると、キャニスター弾(散弾ないし霰弾)を置き換えて至近距離射撃にも応用されるようになった。
特に第一次世界大戦においては、西部戦線塹壕戦において曳火砲撃で塹壕の頭上から散弾をばらまいて、塹壕から出てきて攻撃を仕掛ける敵兵や塹壕内に立てこもる兵員を殺傷するために重宝され、頭上の脅威から兵員の生命を守るために各国が鉄製ヘルメットを大量に装備する一因となった。
榴散弾は人馬殺傷用という性質上、要塞トーチカのように上面をコンクリートなどで強化された防御陣地や、厚い装甲に覆われた戦車などの頑丈な目標にはほとんど効果が無い。また、最適な高度・落角で炸裂させるためには時限信管を目標までの距離に応じて調整する必要があるため、距離に応じた正確な時間を算出する弾道工学と設定した時間通りに正確に作動する時限信管が必要だった。このため射撃準備に時間がかかり、構造上榴弾よりも製造に手間とコストがかかる。さらに砲弾の前方に散弾を投射する構造上、砲弾を水平からやや下を向いた浅い落角で炸裂させる方が効力がよいため、砲弾を大きな射角で射撃する場合には不向きである。
以上の欠点から第二次世界大戦後に設計された火砲に榴散弾が用意されることは無くなり、曳火砲撃を行う際には榴弾に時限信管か近接信管を取り付けて行うようになっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「榴散弾」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Shrapnel shell 」があります。




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