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原罪 : ミニ英和和英辞書
原罪[げんざい]
(n) original sin
===========================
: [はら, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation
原罪 : [げんざい]
 (n) original sin
: [つみ]
  1. (adj-na,n) crime 2. fault 3. indiscretion 
原罪 : ウィキペディア日本語版
原罪[げんざい]
原罪(げんざい、〔ゴンサレス、鈴木, p87 - p88, 2010〕, 〔カトリック大辞典 II, p172 昭和42年〕)は、キリスト教内の西方教会において最も一般的な理解では、アダムイヴから受け継がれた罪のこと。現代の西方教会においては、罪が全人類に染み渡っていて罪を不可避的にする状態の中に、全人類が誕生して来る状態を指す表現として理解される傾向がある〔。
しかし、西方教会内でも教派ごとに様々な見解がある。
また正教会では、原罪についての理解が西方教会とは異なるのに止まらず、そもそも原罪という語彙自体が避けられる場合もある〔罪と救い - 日本正教会公式サイト〕〔生神女マリヤへの理解 - 名古屋ハリストス正教会ホームページ〕。正教会では原罪につき厳密な定義をためらい、定理とすること(教義化)を避けて今日に至っている〔ウェア、松島, p8 (2003)〕。
ユダヤ教では、「アダムの犯した罪が全人類に及ぶ」とする「いわゆる原罪」の概念を採る説もあるが、多数派はそのような見解を否定する〔SIN - JewishEncyclopedia.com 〕。
本項では、キリスト教における原罪を扱う。
== 創世記該当箇所の概要 ==
原罪概念の前提となっているアダムイヴ(女)による罪は、創世記3章に記されている。創世記の1章から3章までは多くの聖書註解書において1節ごとに詳細かつ重要視される註解がなされる箇所であり、しかも教派・思想の違いによる見解の差も小さく無い。以下の簡潔な記述は、あくまで創世記で原罪にかかる該当箇所の概要に止まるものである。
神は楽園に人を置き、あらゆるものを食べて良いと命じたが(創世記2章15節 - 17節)、善悪を知る知識の木の実のみは「取って食べると死ぬであろう」として食べることを禁じた。しかし蛇にそそのかされた女が善悪の知識の木の実を食べ、女に勧められたアダムも食べた(創世記3章1節 - 7節)。ここで蛇は女に強制しておらず(強制できず)、女もアダムに強制しては居ないことが、女とアダムそれぞれ自身の意志によって犯された責任ある罪であることを意味するものとして言及される〔〕。ここでの蛇は悪魔を意味すると言う解釈が伝統的になされるが(特に正教会〔"Orthodox Study Bible" p6〕・カトリック教会〔バルバロ, p10 (1980)〕においては現代もそう捉えられる)、狡猾なうそつきの一動物であって悪魔を意味するものではないとする解釈や〔『旧約聖書略解』p14〕、「蛇は悪魔を意味する」のではなく「蛇の背後に悪魔が存在する」とする解釈〔『新聖書注解 (旧約 1)』 p91〕などが(特にプロテスタントで)なされることがある。
その後、神は自分の命令に背いたアダムと女に対して何を行ったのかを問いかけたが、アダムは神に創られた女が勧めたからとして神と女に責任転嫁をし、女は蛇に騙されたと責任転嫁をした(創世記3章9節 - 13節)。ここでの神がした問いかけは単なる質問ではない(神は全知全能なので知らないことはない)。人に問いかけることで、罪の自覚を促し、悔い改めの機会を与えるものであった。しかしアダムも女も、責任転嫁に終始してこれに応えなかった〔〔〔『旧約聖書略解』p16〕。
神は蛇をのろい、女の子孫がおまえのかしらを砕くと預言した(創世記 3:14 - 15)。これは神の母マリアから生まれたイエス・キリストが、十字架を以て悪魔を破壊することであるとされたり(ガラテヤの信徒への手紙 3:16, 26、ヨハネの手紙一 3:8 - 10、正教会における解釈例)〔"Orthodox Study Bible" p8〕、悪魔と戦うことであるとされたりする(カトリック教会における解釈例)〔。他方プロテスタントの中には、長い時を経る中でそのような救いの展開はあったものの、この箇所ではそこまで直接的な預言はされていないと解釈する者もいる〔『新聖書注解 (旧約 1)』 p95〕。このように教派等によって様々な見解の差はあるものの、この箇所は直接的にせよ間接的にせよイエス・キリストが悪に対して致命的打撃を与える預言であり「原福音」とする基本的解釈については、概ね一致している〔〔Laudate | カテキズムを読もう 〕。
女に対しては産みの苦しみと夫からの支配を、アダムに対しては地から苦しんで食物を取ることと土にかえることを預言した(創世記3章16節 - 19節)。神はアダムとイヴのために皮の着物を造ってアダムとイヴに着せた。なお、3章20節で女の「イヴ」という名が出て来る(創世記3章20節 - 21節)。ここで神が人類に下した判決において、その後の苦しみが指摘されているが、へびに対してされたような「のろい」はされていない〔〔。皮の着物が与えられたことには、神の絶えない愛が表されているとも解釈される〔『旧約聖書略解』p17〕。
神は人(アダムとイヴ)を楽園から追放した(創世記3章22節)。この楽園追放(失楽園)についても、教派・思想によって解釈が異なっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「原罪」の詳細全文を読む




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