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原クジラ亜目 : ミニ英和和英辞書
原クジラ亜目[はらくじらあめ]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [はら, もと]
  1. (n,n-suf,n-t) (1) origin 2. basis 3. foundation
: [め, もく]
 【名詞】 1. (1) item 2. division 3. class 4. (2) piece (in Go)

原クジラ亜目 : ウィキペディア日本語版
原クジラ亜目[はらくじらあめ]

原クジラ亜目(げんクジラあもく、学名:subordo Archaeoceti)は、後世の進化した現鯨類共通祖先を含むグループとされてきた原始的クジラ類の分類名。他の和名に「原鯨亜目」「古クジラ亜目」「ムカシクジラ亜目」「原クジラ類」がある。
その定義は単系統で「現鯨類以外のクジラ類」とした人為分類〔人為的な分類。識別しやすい形質を任意に選んで整理した分類。本来の自然分類に対する用語。人間が手がける限りは人為分類以外にあり得ないが、なるべく自然分類に近いことが望まれる。〕であり、多系統からなる実際と乖離(かいり)している。現在も引き続き用いられることが多いものの、本来は解体の上、再構成されるべきものである。
新生代古第三紀始新世初期(約5,300万年前)ごろに棲息のパキケトゥス科に始まり、同じ世の末期(約3,300万年前)に棲息したバシロサウルス科の絶滅をもって最後とする。
始原的形質を示す陸棲クジラ類であるパキケトゥス科と、海棲への適応を示すその後の全てのクジラ類を大別しての、後者の呼称は真鯨類である。
== 誕生と繁栄 ==
かつて、原クジラ類は、の特徴に基づいて原始的有蹄動物の一グループであるメソニクス目から進化したと考えられていた。しかし近年では、新機軸による分子系統学と伝統的な形態学がそれぞれにもたらす新しい知見を容れて、偶蹄目カバ科と姉妹関係にあるとの見方が支配的になった。原クジラ類の祖型(カバ類の祖型でもある)は、白亜紀後期あるいは暁新世の早期のうちに、現在「偶蹄類」と呼ばれている偶蹄動物の原始的なグループの中から分化したと考えられる。分子系統学によれば、のちにラクダイノシシに進化する系統に比しては、彼ら(鯨凹歯類)は遅れて分岐した。しかし、反芻類(絶滅した原始的反芻類と、現存する真反芻類〔真反芻類(真反芻下目、Pecora)は、ジャコウジカ科シカ科キリン科プロングホーン科ウシ科の総称。〕)につながる系統よりは早い時期に分岐したとされている。その後クジラの祖先はカバを生み出す系統とも分かれ、海棲の哺乳類としての進化の道を辿ったものであろうとされる。白亜紀末期の大量絶滅K-T境界)において、それまで長く繁栄していた首長竜などの海棲の大型爬虫類が絶滅し、当時の海洋の生態系においては空白が生じていた。クジラの祖先は、この空白を埋める形で大型海棲動物としての適応を遂げていったと推測される。
大部分の原クジラ類は後肢を具えていて、現生クジラ類とは明らかに違っている。始原的な種は頑丈な四肢を具えた完全な陸棲動物であったと考えられ、現在最もそれに近いと目されているのは最古のクジラであるとされ四肢を持つ動物でもあったパキケトゥスである。海進の時代である始新世を迎えて、原クジラ類は、暖かく広大な浅海であるテティス海を中心として大いに栄え、多様かつ急速に進化していったと見られる。四肢は(ひれ)へと変わり、陸棲向きである三半規管は退化して海棲向きである骨伝導構造を持ったクジラ類特有の耳骨等がそれに取って変わる。この進化の流れは非常に速く、同じ世の後期初頭には、初期のクジラ類とは著しく異なるレベルでの適応を果たし長大な体躯を持つバシロサウルスの段階にまで達した。すなわち、わずか800万年ほどの短期間で、クジラ類は陸棲から海棲という全く異なる環境への適応プロセスを基本的に完了していたことになる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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