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ペリフェリア : ミニ英和和英辞書
ペリフェリア
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。


ペリフェリア : ウィキペディア日本語版
ペリフェリア
ペリフェリア()は、フランススイスに本拠地を持つ映画製作会社である。スイス在住のふたりの映画監督ジャン=リュック・ゴダールアンヌ=マリー・ミエヴィルが設立、経営していることで知られる。
== 来歴・概要 ==
1989年から『ゴダールの映画史』の長大な作業に取り組むべく、「JLGフィルム」社が同作以外の一切の製作業務を停止したことから、翌1990年、ゴダールとミエヴィルによって設立、運営が開始された。設立第一作はゴダール監督の『ヌーヴェルヴァーグ』である。主演にゴダール映画初登場のアラン・ドロン、プロデューサーに『勝手に逃げろ/人生』以来、ゴダールのスターキャスティング映画に欠かせないアラン・サルド撮影監督には『勝手に逃げろ/人生』以来10年ぶりのウィリアム・リュプチャンスキー。つづいて翌1991年、『アルファヴィル』(1965年)以来26年ぶりにエディ・コンスタンティーヌを主演に迎え、ロベルト・ロッセリーニ監督の『ドイツ零年』(1948年)を更新する戯画としての『新ドイツ零年』をゴダールの新作として製作。本作には、ヴィム・ヴェンダースの初期作に欠かせないドイツ人俳優ハンス・ツィシュラーが助演するほか、映画監督のロマン・グーピルとともにプロダクション・マネージャーとしても参加しており、ゴダールの古くからの盟友アンドレ・S・ラバルトも出演している。
1992年、「ペリフェリア」社は、ドイツで活動するストローブ=ユイレの新作『アンティゴネー』の共同製作に参加する。ジャン=マリ・ストローブもダニエル・ユイレも、ゴダールとはヌーヴェルヴァーグ以前、パリでのシネフィル時代からの旧知である。ジャック・リヴェット監督の『王手飛車取り』(1956年)に助監督としてつきもしたストローブが1958年アルジェリア戦争への徴兵忌避のため亡命して以来、ふたりのキャリアはドイツで築かれた。その一貫した共同演出のスタイルは、絶えず「ゴダール=ミエヴィル」に刺激を与えつづけていたのだ。また、1995年には、『カイエ・デュ・シネマ』誌時代からのゴダールの旧知ジャン・ドゥーシェの教え子グザヴィエ・ボーヴォワ監督の第二作の共同製作に参加する。同作にはドゥーシェも『カイエ』元編集長のパスカル・ボニゼール監督も、ゴダールの『勝手にしやがれ』にも出演したジャン=ルイ・リシャールも出演している。
図ってか図らずもか、ヌーヴェルヴァーグあるいはそれ以前のパリの記憶に満ちた人脈との映画を、1990年代前半の「ペリフェリア」社は製作した。サラエヴォでの政治情勢に傾倒していくゴダールが撮った、たった2分の短篇に『たたえられよ、サラエヴォ』(''Je vous salue, Sarajevo'', 1993年)と命名する背景には、もっともヌーヴェルヴァーグらしいプロデューサーであったラウール・レヴィの存在がある。『ヌーヴェルヴァーグ』に主演したアラン・ドロンは、みずから製作・主演の映画『ボルサリーノ』(1969年)を自殺したレヴィに捧げ、『新ドイツ零年』に主演したエディ・コンスタンティーヌはレヴィが監督業に乗り出した第一作『二人の殺し屋』( ''Je vous salue, mafia !'')に主演しているが、『''Je vous salue, Sarajevo''』は『''Je vous salue, Marie''』に続いてレヴィの遺した作品からタイトルを頂いたのである。
1990年代後半以降の「ペリフェリア」社は、ゴダール、ミエヴィルのソロ監督作、共同監督作を淡々とコンスタントに製作している。フランスとスイスの資本を利用しての合作を積極的に進め、アラン・サルド、ルース・ウォルドバーガーとの共同製作も軌道に乗っている。輪郭線、郊外などを意味する「ペリフェリア」の名にふさわしく、映画都市パリからもハリウッドからも遠く離れて、レマン湖畔の小村ロールに工房を構えるゴダール=ミエヴィルの現在の映画製作のスタイルがこの会社にはある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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