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フェリックス・ヘルナンデス : ウィキペディア日本語版
フェリックス・ヘルナンデス

フェリックス・アブラハム・ヘルナンデスFelix Abraham Hernandez, 1986年4月8日 - )は、ベネズエラバレンシア出身のプロ野球選手投手)。MLBシアトル・マリナーズ所属。スペイン語ではフェリス・エルナンデス
愛称は「キング・フェリックス(キング)」。専門誌上では「フェノム(phenom:スター)」と呼ばれている。
== 経歴 ==
14歳の時点で既に速球は145km/hを記録し、契約解禁年齢の16歳の誕生日までにシアトル・マリナーズアトランタ・ブレーブスニューヨーク・ヤンキースヒューストン・アストロズなどが獲得に乗り出した〔。最終的に大ファンであるフレディ・ガルシアがエースとして活躍していたマリナーズを選択し〔、7月に契約。そのころから「将来のエース」、「10年に一人の逸材」と言われ続けた〔小林信行「フェリックス・ヘルナンデス ”キング”は真のエースになれるのか」『スラッガー』2008年8月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-8、46 - 49頁〕。にA級、にA級とAA級、にAAA級でプレイ。
8月4日デトロイト・タイガース戦にて、19歳の若さでメジャーデビューを果たす。初先発初勝利はならなかったものの、8月9日のミネソタ・ツインズ戦で2度目の先発登板で初勝利。同年は12試合に先発登板し4勝4敗・防御率2.67を記録した。
6月11日に初完投、8月28日に初完封を記録(共にロサンゼルス・エンゼルス戦)。開幕から25試合目までに56の四球を与え、課題の制球難が顕著に現れたが、最後の6試合にはその数は4に抑えるなど、成長を見せた。首脳陣は肘や肩の故障を恐れ、同年シーズンの投球回数を春季キャンプを併せて200イニング程度に抑える決定を下し、スライダーを投げることを事実上禁止した。夏場にはローテーションを飛ばし、他の投手に投げさせたり〔、最後に登板予定だったスケジュールをキャンセルした〔MLB.com Hargrove believes in King Felix's talent 〕。
6月23日ニューヨーク・メッツとの交流戦にて、2回表に2死満塁で打席に立ち、右中間に満塁本塁打を放った。満塁本塁打はアメリカンリーグの投手では37年ぶり、マリナーズの投手では球団史上初であった。
開幕前の3月に第2回WBCのベネズエラ代表に選出された〔Tournament Roster ''The official site of World Baseball Classic'' 2016年3月3日閲覧 〕。
シーズンでは自身初のオールスター出場を果たしたほか、リーグ最多タイの19勝(5敗)で球団史上初となる最多勝のタイトルを獲得。勝率や被打率でもリーグ1位の数字を残し、奪三振数は自身初めて200を超えた。そのほか、月間最優秀投手を2度受賞するなど1年通して安定した投球内容でチームを支えた。サイ・ヤング賞レースではザック・グレインキーに敗退し受賞はならなかったものの、ジャスティン・バーランダーCC・サバシアロイ・ハラデイといった好投手を抑えて2位を記録した。
8月25日のボストン・レッドソックスとのダブルヘッダー第2戦でデビッド・オルティーズから空振り三振を奪い、球団史上4人目、また史上3番目の若さでの通算1000奪三振を達成した〔24歳139日での達成は1952年以降でバート・ブライレブン(23歳121日)、ドワイト・グッデン(23歳249日)に次ぐ3番目の若さ〕〔http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20100825&content_id=13916022&vkey=recap&fext=.jsp&c_id=sea〕〔http://sports.espn.go.com/mlb/recap?gameId=300825302〕。最優秀防御率のタイトルを獲得。また、2年連続で最小被打率を記録したほか、先発登板数・投球回・クオリティ・スタート数でも1位、奪三振数・WHIPで2位、完投数・完封数で3位を記録。シーズンを通してハイレベルな投球を続けた一方で打線の援護には恵まれず、勝利数は伸びなかったものの、その投球内容の良さが評価され、先発投手としては史上最少となる13勝(12敗)でサイ・ヤング賞を獲得した〔Felix Hernandez wins AL Cy Young ,ESPN.com(英語),2010年11月19日閲覧〕。
は前年のような安定感のある内容には欠けたものの、先発投手陣の柱としてチームを支え、2年ぶり2度目のオールスター出場を果たした。このシーズンで14勝(14敗)を記録したことで通算85勝となり、球団入りのきっかけにもなった大ファンであるフレディ・ガルシアがマリナーズで記録した通算76勝を超えた。その他、自身の記録としては3年連続5度目の2桁勝利・6年連続6度目の30先発登板・4年連続4度目の200投球回・3年連続3度目の200奪三振を記録した。
4月には東京ドームでの日本開幕戦で先発した。序盤は球速が上がらず心配されたが〔Felix Hernandez and Missing Velocity FanGraphs Baseball〕、徐々に復調し、8月15日の本拠地でのタンパベイ・レイズ戦において、史上初の記録となるシーズン3人目のMLB史上23人目となる完全試合を達成。マリナーズでは球団史上初の完全試合投手となった。最終的にリーグ最多の5完封勝利を含む13勝(9敗)を記録した。
1月に第3回WBCベネズエラ代表の暫定メンバーに選出された。2月13日にマリナーズと総額1億7500万ドルの7年契約を結んだ。この契約はCC・サバシアの7年1億6100万ドルを抜いて投手史上最高額となった。(2014年現在では投手史上3位の金額)2月8日にWBC出場を辞退することを発表し、ツイッター上でベネズエラのファンに謝罪した〔http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20130208&content_id=41496268&vkey=news_sea&c_id=sea Negotiations ongoing, Felix won't pitch in Classic〕〔Mariners general manager Jack Zduriencik disputes report on status of Felix Hernandez's elbow, says ace is 'his normal self' MLB.com〕。正式契約前の身体検査で肘に異常が見つかり、一時は契約の成立が不安視されたが、2月12日に正式に契約延長を行った〔Felix Hernandez, Seattle Mariners officially agree to new contract ESPN〕。4月22日のアストロズ戦で通算100勝を達成。シーズンを通しては12勝10敗、防御率3.04だった。
7月25日、7回1失点で降板し、1971年にトム・シーバーが記録した13試合連続7イニング以上2失点以下のメジャー記録に並んだ。最終的には、8月11日までの16試合連続に更新した。前述の連続好投記録などもあり、シーズンを通して活躍して最優秀防御率のタイトルも獲得し、サイ・ヤング賞の最有力候補と見られていたが、受賞したのはコーリー・クルーバーであった。ヘルナンデスはクルーバーより、防御率、被打率、WHIP、QS率などでは大きく上回ったが、勝利数、奪三振数、FIPWARの差が勝敗を分けたと言われている。なお、防御率(2.14)およびWHIP(0.915)は21世紀に入ってからのアメリカンリーグでは最高の記録であった。
5月10日オークランド・アスレチックス戦、サム・ファルドから三振を奪い、史上4番目の若さ(29歳1ヶ月)で通算2000奪三振を達成した〔年少記録上位3人はバート・ブライレブンサム・マクダウェルウォルター・ジョンソン〕。7月には5年連続でオール・スターのメンバーに選出され、ア・リーグの2番手としてマウンドに登り、1.0イニングを無安打無失点・1奪三振に抑えた〔July 14, 2015 All-Star Game Play-By-Play and Box Score - Baseball-Reference.com (英語) . 2015年10月28日閲覧。〕。レギュラーシーズンでは、リーグトップタイの2完封勝利を含む同3位タイの18勝を挙げたが、防御率3.53は2007年以来となる3.50超の数字と、例年よりやや打ち込まれた。また、奪三振が減少して191に留まり、7シーズンぶりに200の水準を割り込むなど、ヘルナンデスの実力から見れば、やや不振のシーズンを過ごした。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フェリックス・ヘルナンデス」の詳細全文を読む




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